スナメリの仲間は捕まえた魚を丸飲みし、センザンコウは長い舌で舐め取ったアリをそのまま飲み込む。スナメリは同歯性の歯を持ち、センザンコウには歯は無い。哺乳類は異歯性の歯を持つものが多いが、クジラの仲間は同歯性のものとなる。
スナメリの口蓋は平で口蓋骨末端に向かって盛り上がっている。一方、センザンコウの口蓋は中心線に向かって深く凹んでいる。
スナメリを含むイルカの仲間は全て同じよう口蓋だ。口蓋骨が後鼻孔に向かって盛り上がる(実際には、下向きになる)のは魚と一緒に飲んだ海水を吐き出すことと関係しているのだろう。また、センザンコウの口蓋の中心線に向かって凹んでいるのは長い舌の出し入れに必要なのだろう。口蓋の形状についてこれまでの事をまとめると、ネコのように丸飲みする動物の口蓋は平で、左右の歯列はハの字状に開くが、サルやシカのように良く咀嚼する動物の口蓋は中心線付近が凹み、左右の歯列は放物線状の少し閉じるようになる。
0 件のコメント:
コメントを投稿