オトナ、ワカモノ、コドモのキツネの頭骨を上や下から見るとその大きさや発達成長した部位の違いが明らかである。ワカモノの歯は全て永久歯になっているが、口吻の長さも短く、後眼窩突起もオトナのように発達していない。
図1.キツネ頭骨上と下から
左:オトナ 中:ワカモノ 右:コドモ
上腕骨と肩甲骨を比較すると、やはりそれぞれの大きさの違いがはっきり判る。さらに上腕骨の近位端と遠位端はオトナではしっかり骨化して癒合しているが、コドモでは骨端軟骨で分離し(ボンドで付けている)、ワカモノでは骨端軟骨部分がまだ判る。
図2.キツネ右上腕骨と右肩甲骨
左:オトナ 中:ワカモノ 右:コドモ
ハクビシンとキツネのコドモ、ワカモノ、オトナの頭骨と肩甲骨、上腕骨の成長に伴う発達を見て来た。頭骨は脳幹と云われる頭頂部や側頭部の大きさは変わらないが口吻部が大きく発達する。一方、肩甲骨や上腕骨は大きく成長はするが、形状はほとんど変わらないことが判った。しかし、骨盤(仙骨、寛骨)ではそうでも無い事が判った。次回にアップする。