「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2025年3月8日土曜日

キツネの成長に伴う上腕骨と肩甲骨の発達             The development of humerus and scapula during fox growth

オトナ、ワカモノ、コドモのキツネの頭骨を上や下から見るとその大きさや発達成長した部位の違いが明らかである。ワカモノの歯は全て永久歯になっているが、口吻の長さも短く、後眼窩突起もオトナのように発達していない。
図1.キツネ頭骨上と下から
左:オトナ 中:ワカモノ 右:コドモ
上腕骨と肩甲骨を比較すると、やはりそれぞれの大きさの違いがはっきり判る。さらに上腕骨の近位端と遠位端はオトナではしっかり骨化して癒合しているが、コドモでは骨端軟骨で分離し(ボンドで付けている)、ワカモノでは骨端軟骨部分がまだ判る。

図2.キツネ右上腕骨と右肩甲骨
左:オトナ 中:ワカモノ 右:コドモ
ハクビシンとキツネのコドモ、ワカモノ、オトナの頭骨と肩甲骨、上腕骨の成長に伴う発達を見て来た。頭骨は脳幹と云われる頭頂部や側頭部の大きさは変わらないが口吻部が大きく発達する。一方、肩甲骨や上腕骨は大きく成長はするが、形状はほとんど変わらないことが判った。しかし、骨盤(仙骨、寛骨)ではそうでも無い事が判った。次回にアップする。

2025年3月7日金曜日

庭の沈丁花が満開だ!                Winter Daphne flowers are in full bloom in the back yard

庭の沈丁花が満開だ。花枝を切って、PCの横の小鉢に挿した。鉢を手許に置いた。ウーン、良い匂い!だが、何故かクシャミがでるので、小鉢を戻した。でも、クシャミ、鼻水だ。スギ花粉を吸ったようだ。
沈丁花の花の匂いはスズランの花の匂いと同じかなっと思うほど良い香だ。
この沈丁花は紅い蕾だが花が開くと白い。水道栓の横に真っ白の花の沈丁花があったが、昨年の花の後の秋には枯れてしまった。挿し木をして予備の木を作ってなかったことが悔やまれる。
昨年は庭のモミジも死んだ。幹がぼくの腿の太さくらいあったのにだ。ハナミズキも枯れかかっている。昨年の猛暑が影響しているのかな?
うーん、良い香、小鉢をキーボードの前に置き、両手で抱えるようにしてキーを打つ。

 

キツネのオトナ、ワカモノ、コドモの頭骨の比較;前、後、横から The compare of skulls among adult, young and juvenile foxes; from front, back and lateral

キツネの頭骨を正面からと後ろから見ると、頬骨弓が成長して横に張り出すが、前後から見た頭骨の幅や高さは変化が見られない。つまり、脳幹を構成する頭頂骨、後頭骨部分の大きさは成長にともなっても大して変わらないことを示している。
図1.キツネ頭骨前から
左:オトナ 中:ワカモノ 右:コドモ
図2.キツネ頭骨後ろから
左:オトナ 中:ワカモノ 右:コドモ
図3は縮尺を無視している。実際はコドモ(上)の頭骨の長さや高さはもっとも小さい。これで見ても眼窩から前の部分が相対的に伸びていることが判るだろう。つまり脳幹部の頭頂骨・側頭骨・後頭骨は大きくなっていないのに、口吻部が伸びていることが判る。

図3.キツネの頭骨
上:コドモ 中:ワカモノ 下:オトナ
この所、またまた腰部脊柱管狭窄症が悪さをし出し、情けない状態だ。靴下を履くのが困難なほど前屈ができないのに、歩く時は右前に屈んで歩いている。右腰辺りが痛いのだ。今日は、久しぶりに晴れているので、散歩に行きたいが、、、、、。でも、こうやってPCに向かえれるし、コーヒーとチョコは美味しいし、ミサイルは飛んでこないし幸せだ!

2025年3月5日水曜日

キツネのコドモ、ワカモノ、オトナの頭骨の比較       The compare of skulls among child, young and adult foxes.

キツネの頭骨のオトナとワカモノ、コドモを比較する。コドモはやまびこ大橋付近で轢死した個体20070526、ワカモノは奥野林道でフラフラヨタヨタ歩いていた一週間後死臭で死体を見つける20001005。オトナは学生が剥製業者から貰った個体。このワカモノ個体は永久歯となっていて、前にアップしていたハクビシンのワカモノ(乳歯)とは成長段階が異なる。が、見た時の大きさからワカモノとした。
図1.キツネの頭骨上から
左:オトナ 中:ワカモノ 右:コドモ
図2.キツネの頭骨下から
左:オトナ 中:ワカモノ 右:コドモ
キツネの頭骨の成長も口吻部分の前顎骨、上顎骨、鼻骨が前に伸び、さらに後眼窩突起が張り出す。
このキツネのワカモノ個体をワカモノとしたのは、身体が小さかった。さらに大腿骨や上腕骨の骨端部分は骨端軟骨で分離しかかっている部分もあるからだ。それは後程アップする。

2025年3月4日火曜日

ハクビシンの成長による頭骨、肩甲骨、上腕骨比較        The compare among skulls, scapulas and humer based on the palm civets developments

ハクビシンのオトナ、ワカモノ、コドモの頭骨の成長による大きさの割合を見てきたが、今回は同じオトナ、ワカモノ、コドモのハクビシンの肩甲骨と上腕骨をアップする。これら右肩甲骨と右上腕骨を取り上げたにはオトナ、ワカモノ、コドモの3者の頭骨と同じ個体の同じ部分の骨があったからだ。
図1.ハクビシンの頭骨 上から
左:オトナ 中:ワカモノ 右:コドモ
図2.ハクビシンの右肩甲骨(外側から)と右上腕骨(
前から)
左:オトナ 中:ワカモノ 右:コドモ
コドモの上腕骨の近位端と遠位端は骨端軟骨で骨幹と分離しており、ワカモノ(歯はまだ乳歯の状態)は、上腕骨の近位端の上腕骨頭や大結節が骨端軟骨で骨幹と分離しており、遠位端の上腕骨滑車部分も骨端軟骨で骨幹と分離しているが、遠位端では癒合している部分もある。オトナになると上腕骨の近遠の骨端はしっかりと骨幹を癒合している。

肩甲骨は、形状は殆ど変わらずにワカモノ、オトナと大きくなる。周囲の軟骨部分が大きくなっていくようだ。

2025年3月3日月曜日

ハクビシンの頭骨の成長 3)側面から                The development of palm civet skull 3)from lateral

ハクビシンのコドモ、ワカモノ、オトナの頭骨の左側面、右側面からの写真を下にアップする(図1~3)。
もう既に述べている事の繰り返しになるので、側面から見た事だけを述べる。それは頬骨側頭突起と側頭骨頬骨突起が癒合合着するのはオトナ、臼歯が出来てからである。
図1.ハクビシンのコドモの頭骨

図2.ハクビシンのワカモノの頭骨

図3.ハクビシンのオトナの頭骨


 

2025年3月2日日曜日

ハクビシンの頭骨の成長、前からと後ろから                  The development of palm civet skull, from the front and the back

ハクビシンの頭骨をオトナ、ワカモノ、コドモと並べて比較する。横と縦の割合が成長するにつれて大きくなる。前から見ると鼻孔や眼窩下孔の大きさはコドモもオトナも大差ないが。頭頂骨が成長につれて縦横に膨らんでいる(図1&2)。
図1.ハクビシンの頭骨 前から
左:オトナ 中:ワカモノ 右:コドモ
図2.ハクビシンの頭骨 後ろから
左:オトナ 中:ワカモノ 右:コドモ
後から見ると、大孔を含めて後頭骨(後頭鱗)の大きさは余り大きくならないが、頭頂骨が随分大きくなっている(図2)。

2025年3月1日土曜日

道端のお日様!                Sunshine on the roadside!

午前中に意を決して散歩をしてきた。もう春だ!モンキチョウが飛び、テングチョウかタテハチョウの仲間が日向の道沿いに飛び回っている。が、とても撮れない。
図1.菜の花
菜の花が咲き、道路際にノゲシのタンポポのような黄色い花が咲いている。引地川には鯉がゆったり泳ぎ、カルガモ、コガモ、マガモが水の流れを楽しんでいる。もう少し経つとカメたちも石の上で甲羅干しをすることだろう。空には太陽が照り、 道端のノゲシの黄色の花も眩しい。
図2.ノゲシ

ハクビシンの頭骨の成長 2)底面から                     The development of palm civet skull 2)from vental

前回はハクビシン頭骨の上面からの成長を同じ場に並べて比較した。今回は底面からもので、縮尺は異なり、ほぼ同じ大きさで比較した。これだとどの分が割合として成長しているか否かが判りやすい。
コドモとワカモノはまだ乳歯である。歯式は3・1・4・2であり、最後位前臼歯の裂肉歯は小さい。ワカモノでは上顎骨が前へ伸びて臼歯が萌出する場ができている。
図1.ハクビシン頭骨の底面から
左:オトナ 中:ワカモノ 右:コドモ
聴胞が大きくなりしかも三角柱のようになり、大孔は下向きから後ろ向きになる。

よし!散歩に行こう!大腿部、腰回り、尻が痛い?痺れる?またまた腰部脊柱管狭窄症が悪さをし始めている。4000歩コースを行こう!
11:32散歩から帰宅、何と52分で5258歩だった。小股になったせいだろう。

2025年2月28日金曜日

ハクビシンのコドモ、ワカモノ、オトナの頭骨の変化1)上面から                        The change of skulls shapes among infant, juvenile and adult palm cyvet 1)from the back

ぼくは、偶然ハクビシンのオトナとワカモノとコドモの頭骨を持っている。オトナのは長者屋敷キャンプ場の小屋の床下で見つけ20090521、ワカモノのはNKさんのイチゴ畑の網に絡まって死んでいたもので20220307、コドモは交通事故に遭った個体をTKさんから貰ったものだ20110116。
図1.ハクビシンPaguma larvataの頭骨上から
左:オトナ 中:ワカモノ 右:コドモ
これら3個体のハクビシンの頭骨を上から、下から、後、前、側面から見て、コドモからワカモノ、オトナになるに連れてどの部分の骨が成長するかあるいは変わらないかを見る。
上から見たものでは、コドモでは前頭骨や頭頂骨、鼻骨などの縫合線が判り、オトナになると矢状縫合の隆起が目立ち、後眼窩突起も盛り上がって鋭く伸び、口吻部が大きくなっている。後眼窩突起が伸びるとすぐ後ろの前頭骨が細くなる。

2025年2月27日木曜日

広鼻下目のリスザルと狭鼻下目のハヌマンラングールとの頬歯の違いはどうか?        How about the differences of cheek teeth between Squirrel monkey in new world monkeys and Hanuman langur in old world monkeys?              

霊長目は曲鼻亜目と直鼻亜目に分かれ、ぼくらヒトは直鼻亜目真猿型下目なり、真猿型下目は中南米に生息するリスザルやマーモセット、クモザルなどの広鼻小目とアジア・アフリカに生息するニホンザルやチンプ、ヒトなどの狭鼻小目に分かれる。 

リスザルの上顎歯式は2・1・3・3となっているが、手持ちのリスザルの歯を見ると最後位の第三臼歯が抜けてしまっている(図1)。この第三臼歯は死後抜け落ちやすいようで、ADW: Saimiri sciureus: SPECIMENSでも欠如している。

アジア・アフリカ生息のハヌマンラングールの頬歯と比べる(図2)と前後に狭く、内外に広い歯となっており、臼歯の尖がりが外側の二つだけで内側には尖がりは目立たない(図1)。前後より内外に広い頬歯を持つのはウサギの仲間がそうだった。

図1.リスザルSaimiri sciureusの頬歯
リスザルもハヌマンラングースも主に樹上性であり、木の葉や花、果実を食べ、さらにカタツムリや昆虫類も食べている。
図2.ハヌマンラングールSemnopitnecus entellusの頬歯
これら両者の頬歯の違いは系統上の差が大きいと感じる。
では、最後に曲鼻亜目のスローロリスの歯を見てもらう(図3)。ロリスの仲間の歯式は2・1・3・3である。このスローロリスは長くペットとして飼われていたせいか、臼歯は歯根近くまで擦り減って平になっている。手持ちの老ニホンザルの第三臼歯と同じ位擦り減っている(図4)。
図3.スローロリスNycticebus coucang
野生のスローロリスは主に果実や樹液を食べ、昆虫や鳥の卵なども食べ、その他を食べている。何を食べてこんなに臼歯が摩耗したのだろうか?
図4.老ニホンザルの頬歯 右第三臼歯の内側は歯根近くまで摩耗
結局、霊長類の頬歯の形状は、系統分化した時のものを持ち続けているようだ。その点、齧歯目の頬歯は多様だ。

2025年2月26日水曜日

オナガザル亜科とコロブス亜科の頬歯は差がない。                 No differences between cheek teeth of Cercopithecinae and Colobinae

アジア・アフリカに生息するニホンザルやゴリラなどの直鼻亜目真猿型下目狭鼻小目のサルはオナガザル上科とヒト上科に分類される。オナガザル上科はオナガザル科となり、これはオナガザル亜科とコロブス亜科に分類される。オナガザル亜科にはニホンザル、ヒヒ、サバンナモンキーなどが含まれ雑食性である。コロブス亜科にはアジアのコロブスのハヌマンラングール、テングザル、キンシコウなどと、アフリカのコロブスのアカコロブス、シロクロコロブスなどが含まれ主に葉食性であるが雑食である。

オナガザル亜科のニホンザル、サバンナモンキーとコロブス亜科のハヌマンラングールとアカコロブスの上顎の頬歯(前臼歯と臼歯)を見てもらう。

オナガザル亜科Cercopitheciae; ニホンザルの第三臼歯の咬合面の突出した部分は前後ともに2個づつであるが、サバンモンキーでは後端の尖がりは1個のようになっている。

図1.左:ニホンザルMacaca fuscata 右:サバンナモンキーChlorocebus aethiops
コロブス亜科Colobinae; アカコロブスの最前位の前臼歯は尖っているが、ハヌマンラングールはそうではない。
図2.左:ハヌマンラングールSemnopithecus entellus 右:アカコロブスProcolobus badius
オナガザル亜科のサルとコロブス亜科のサルでは頬歯(前臼歯と臼歯)の形状に大きな差は見当たらない。サバンナモンキーの第三臼歯の咬合面が他のサルたちと違っており、ただコロブス亜科のサルはリーフイーターと云われるだけあって、歯の表面が植物のタンニンで黒く染まっている。これはシカ、カモシカ、ノウサギにも見られた。
面白い事にシカやウマなどの草食獣たちの頬歯はどの動物においても歯の形状は前臼歯、臼歯とも同じであった。しかし、食肉目の動物たちの頬歯は違っていた。霊長目の狭鼻小目の図1&2の歯を見ると草食獣と同じように小臼歯も臼歯も似たような形状をしている。が、敢えて言うならばアカコロブスの最初位の前臼歯が他の歯に比べて尖っている。
しかし、ハヌマンラングールもアカコロブスもニホンザルやサバンナモンキーと植物食が大半を占めて両者の食物は大差がない。ただ、ニホンザルやサバンナモンキーは移動するときは地上であるが、ハヌマンラングールやアカコロブスは樹上を移動することが多いため、植物食でも草が多いか木の葉が多いかの違いくらのようにも思える。

2025年2月25日火曜日

フヨウカタバミ                    A kind of Oxalis

一週間振りに散歩をした。歩きたいとは全く思わなかったのだ。太腿・腰・臀部・背が重苦しいような痛いような日が続いていたからだ。腰部脊柱管狭窄症が悪さをしているのだ。が、ベットから起き上がれるし、靴下は履けるし、顔も洗えるので状態は最悪ではないのだ。こうなったのも理由がある。背が丸まっているので上半身のストレッチをしたからだ。
今日は、午前中に銀行に行ったら25日なので混んでいたので、コンビニのATMでお金を下ろした。この時に一週間振りの歩きなので太腿や臀部、腰が痛い。前屈みになって歩いた。これじゃー良くないので、お昼を食べてから河津桜の状態を見に散歩した。帰路、道路脇の並木の囲いの一角にカタバミ、オキザリスの仲間が大きな白い花を咲かせていた(図1)。4月になるとミヤマカタバミが白い花を咲かせるが、これはミヤマカタバミとは違う。ググったら、フヨウカタバミと出た。
図1.フヨウカタバミ
カワズザクラはこの一週間寒かったせいか、開花はすすんでいない。が、ソメイヨシノはまだまだ蕾は堅い。イタチ糞があるかどうか見たが、なかった。今朝歩いたのと含めて6540歩だった。しかし、臀部が重苦しくなり、歩幅を広げて歩けなかった。
図2.河津桜
腰・背・太腿が痛くてもやはり4千歩くらいでも歩かないと、足・腰が歩けないような筋肉になってしまうようだ。痛くても気持ちだけでも胸を張って歩こう。

2025年2月24日月曜日

ネコ型亜目の動物の臼歯                  The shape and size of molar of Feliformia

 日本に生息するネコ型亜目はネコ科、ジャコウネコ科、マングース科がいる。それらの前臼歯と臼歯を見てみよう。先ず、ネコ科はネコや2種類のヤマネコが生息するが、ここではネコをアップする。

図1.ネコ科ネコFelis catusの頬歯
ネコの歯式は3・1・3・1で、頬歯は前臼歯は最後位の裂肉歯とその前の前臼歯で、最前位の前臼歯と臼歯はほとんど用をなさないくらい小さい。
図2. ジャコウネコ科ハクビシンPaguma larvataの頬歯
ハクビシンの歯式は3・1・3-4・2で、裂肉歯を含む3本の前臼歯が

図3.マングース科ジャワマングースHerpestes javanicusの頬歯
ジャワマングースの歯式は3・1・4・2であり、裂肉歯と第一臼歯が咬合面が同じような形と大きさで縦・横に並んでいる。第二臼歯も第一臼歯を補助するような位置だ。
ネコ型亜目の動物たちでは、ネコ科の動物の臼歯が用をなさない程小さく頬歯は裂肉歯とその前の前臼歯とも云える。が、ジャコウネコ科やマングース科では第一臼歯は裂肉と同じ位大きく、臼歯もしっかり使われている。これらの臼歯はイヌ型亜目の動物たちの臼歯と同じように果実食のために使われているのだろう。

コーヒーカップにカネタタキが!             A Kanetataki, chirping insect, in a coffee cup!

昨夜寝る前にコーヒーカップの中を見たら、何とカネタタキがいる。コーヒーの僅かな残りを楽しんでいるのかな?早速、カメラで撮る。暗いのでストロボを点けて撮る。すると背の小さな翅を立てて擦り合わせている。もう一度ストロボを点けて撮る。やはり、翅を振わせている。が、ぼくには彼の鳴声は聞えない。でも、かって聞こえた時のような小さなチッチと云う感じの音が聞こえたようにも感じた。
庭から部屋に取り込んだラン鉢にいたのだろう。補聴器を付けた時はコーヒーカップには居なかった。
しかし、改めて撮ったカネタタキを見ると背と云うか腰辺りに胴巻きをしているように翅がある。あー、それにしても虫の音や小鳥の囀りのような高い声が聞こえない。これは補聴器を付けても聞こえないのだ。視覚ならメガネである程度まで見えるが、聴覚は聞えない音は音量を上げても聞こえない。連れ合いはコロナの後遺症で匂いが感じなくなったようだ。梅の花の香り、水仙の匂い、今庭では素晴らしい香りの沈丁花が咲き出している。歳を取るとさまざまな感覚が鈍くなるが、例え聞こえなくてもその動作を見ただけで若い時に知っている感覚が呼び戻されるような気がする。
図1.コーヒーカップの底のカネタタキ♂
今朝も寒かったが、庭のスイレン鉢の水は凍っていなかった。
 

2025年2月23日日曜日

イヌ型亜目の動物たちの臼歯              The molars of Caniformia

 日本に生息するイヌ型亜目の動物はアザラシなどの鰭脚類を除いて、イヌ科、イタチ科、アライグマ科、クマ科の動物たちが生息する。今回は、これらのイヌ型亜目の動物たちの臼歯をアップした。

先ず、イヌ科(イヌ、キツネ、タヌキ)の頬歯を見てもらう(図1)。

図1.イヌ科の頬歯 左:イヌ 中:キツネ 右:タヌキ
イヌ科の歯式は3・1・3-4・2であり、イヌ、キツネ、タヌキとも前臼歯4本の先は尖り、第四前臼歯が裂肉歯になっており、2本の臼歯の内第二臼歯は小さい。これらのイヌ科動物の第一臼歯はアナグマやテンの臼歯に見られたような平べったいものではなく、外側の尖がりは裂肉歯の後部の尖がりと同じ高さからそれ以上である。

図2.イタチ科の頬歯 左:イタチ 中:テン 右:アナグマ
イタチ科の歯式は3・1・3-4・1・1であり、前臼歯はイヌ科同様尖っているが、イタチを除いてテンもアナグマも裂肉歯よりも臼歯の方が大きく潰れて平たい。
図3.アライグマ科 アライグマの頬歯
アライグマの歯式は3・1・4・2であり、裂肉歯となる第四前臼歯は臼状の咬合面のなっている(図3)。まるで、前臼歯と臼歯が三本づつのようだ。
図4.クマ科 ツキノワグマの頬歯
ツキノワグマの歯式は3・1・4・2であり、裂肉歯も含め前臼歯は四本とも小さい。臼歯は2本とも大きく特に最後位の臼歯はそうとうに使用頻度が高いようだ。

イヌ型亜目の動物たちは、イタチを除いて臼歯の使用頻度が高そうだ。イタチ科のテンもアナグマも臼歯は1本であるが、大きく広い咬合面をもち、植物とくに果実食時に使用されていそうだ。アライグマ科、クマ科は大きな臼歯が2本もあり、裂肉歯もやや臼歯であり、肉よりも植物食が主と見られる。イヌ型亜目の中ではイヌ科とアナグマを除くイタチ科の動物だけが裂肉歯が発達している。これらの動物たちは小動物を襲って食べているのだ。

初氷と氷点下の思い出                    Memories of first ice and freezing temperatures

朝起きて階下の自室に入ると部屋の温度計が15度を示している。床暖のスイッチを入れ、カーテンを開けて庭をみるとスイセンの葉や下草が寒さにやられたように萎れている。スイレン鉢の水を見たら氷が張っている。初氷だ!早速、カメラを持って外に出た。冷っとした心地よいほどの冷気だ。氷が融けてしまうといけないので、庭にすぐ回ってスイレン鉢の氷を写す。
子供の頃の初氷の記憶が甦ってきた。小学校低学年の頃の家は真冬になると台所の大きな水瓶の中に水道の水を入れていた。朝はその水を金属製の柄杓で汲み取って金盥に容れて顔を洗ったものだ。冬は毎夜水道の元栓を閉め、さらに水道管を毛布のようなもので巻いて凍らないようにしていた。その用心の為に夜は翌朝の為に水瓶に水を蓄えており、それの水をつかった。その水瓶の水を凍る時があり、柄杓で氷を割って水を飲んだ事があった。
図1.初氷
水瓶に氷が張ると嬉しくてその氷を口に入れたものだ。しかし、一番怖いのはそんな氷が張った寒い朝に、冷えた柄杓で水を汲んで直接飲もうとすると唇が柄杓に着くので、驚いて柄杓を口から離す。っと唇の皮が剥けてしう。皮膚が凍るのだ。こんな経験は当時の釧路の子供たちはだれもがしたことだろう。「しばれた」朝に匙(スプーンを当時はサジと云った)などのしばれた鉄製品を直接口にして暫く匙を動かせなくなるなる時がある。それはスプーンが少し温まるまでまたなければ唇が剥けてしまうのだ。

そんな事を今朝の冷気とスイレン鉢の初氷を見て思い出した。そう、当時の釧路の家は居間だけが達磨ストーブが炊かれていたが、他の部屋は寒かった。凍った金魚鉢をストーブの側に置いて1日がかりで融かしたこともあった。今のような断熱材は無かった。縁側の廊下は冷蔵庫と同じ役目を持っていた。つまり、内地と同じ構造の家で生活していたんだ。

2025年2月22日土曜日

草食性動物の多様な歯の形状                 The variable shapes of cheak teeth of herbivore

 草食動物、主に草を食べたり木の葉も食べる動物を思い浮かべると、ウシやウマ、ウサギがいる。彼らの仲間の野生動物の歯を見よう。

カモシカとシカの頬歯は前臼歯・臼歯=3・3で、本数も形状も似ている(図1)。

図1.左:カモシカCapricornis crispus 右:シカCervus nipponの頬歯
同じ草食獣であるアナウサギの頬歯は前臼歯・臼歯=3・3であるが、第三臼歯は小さい(図2・左)。頬歯は全て伸び続け、切歯と同じように歯根がない。ポンゴ(スワヒリ名で英名Bushbuck)(図2・右)はカモシカと同じようにウシ科の草食獣であり、マハレ山塊国立公園ではしばしば見た。我が家にもやってきた(図3)。
図2.左:アナウサギOrictolagus cuniculus 右:若いポンゴTragelaphus scriptus
図3.マハレ山塊NPのビレンゲの我が家の裏にやってきた
ポンゴとニャニ(キイロヒヒ)1975年

今千葉県で大繁殖しているキョンはシカ科であり、シカやカモシカの頬歯とほぼ同じような形状だ(図4の左)。が、同じ草食でもイワハイラックスの頬歯は前臼歯・臼歯=4・3であり、全ての頬歯が同じ咬合面をしている。AnimalDiversityWebによると果実食もするようだ。

図4.左:キョンMuntiacus reevesi 右:イワハイラックスHeterohyrax brucei

草食動物と云えばゾウもそうである。幸いマハレ山塊NPで拾ったアフリカゾウの歯があるので、アップする(図5)。ゾウは草食というよりも植物食の動物だ。木枝をバリバリ食べてしまうし、掘り起こして根茎やタケノコも食べるし、果実も食べる。これ一本が一つの歯であり、第一前臼歯から順次第二前臼歯と入れ替わっていくようだ。
図5.アフリカゾウLoxodonta africanaの左上顎の歯
更に、ウマの仲間も草食だ。サバンナシマウマの頬歯は、反芻類のシカやカモシカの歯と大差ない(図6)。
図6.サバンナシマウマEquus guaggaの頬歯頭蓋の獨協医科大から
最後になるが、ネズミ科ハタネズミ亜科の動物たちの頬歯(全て臼歯)は潰した段ボール紙を横に切った時のような咬合面をもち(図7)、ウサギと同じように歯根がない。
図7.ハタネズミMicrotus montebelliの頬歯

こうやって草食動物たちの頬歯(前臼歯と臼歯)を見てくると、全てに共通しているのは、前臼歯と臼歯の咬合面は同じであり、咬合面の外(頬)側が高くなっている。さらに、頬歯全体の咬合面に縦(前後)に筋が入るカモシカやシカの類と横か斜めに筋が入るウサギやゾウ、ハタネズミの仲間がいる。ハイラックスやウマは咬合面の凹凸が少ない(これらは老齢個体か?)。

2025年2月21日金曜日

ラットとハタネズミの臼歯咬面の大きな違い     A big differences of molors occlusal surfaces between black rats and Japanese grass voles

日本産のネズミ科はネズミ亜科とハタネズミ亜科に分類される(金子之史、1999、日本産ネズミ科検索表、阿倍監修「日本の哺乳類」東海大学出版)。ネズミ亜科の動物たちは雑食、ハタネズミ亜科は草食である。この両者は頬歯の臼歯の形状にも現れている。尚、ネズミ科の上顎の歯式は1・0・0・3である。図1はネズミ科ラットの臼歯である。それぞれの歯の咬合面は3,4個の凸がある。

図1.ラットRattus rattusの臼歯の咬合面
一方、ハタネズミの臼歯の咬合面は横に切断した段ボール紙を潰したようなギザギザになっている(図2)。
図2.ハタネズミMicrotus(Alexandromys) montebelliの臼歯の咬合面

分類上の同じ科familyでありながらこれほど歯の形状が違う動物はいるだろうか?ヒトはヒト科でありチンパンジやゴリラーもヒト科だがネズミ科のネズミ亜科とハタネズミ亜科の臼歯のような形状の大きな違いはない。

上記のようにネズミ科のネズミ亜科とハタネズミ亜科の臼歯で同じネズミ科に対して疑問を持っていたが、現在はハタネズミはキヌゲネズミ科Cricetidaeに属するようだ。しかし、Wikipediaのハタネズミ - Wikipediaの項とハタネズミ亜科 - Wikipediaの項のハタネズミの属名が異なっている。それで図2では両方を表記した。