「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2014年4月29日火曜日

我が家の野生動物   Wildlife in my home.

朝5時半頃に新聞を取りに外に出た。
っと!駐車場の門塀のところにヤモリを見つけたので、
慌てて家に入ってカメラを持ってくる。
最初に見つけた場所から少し移動したが、まだいる。
と、急に何かに驚いたようにさぁーっと移動したと思ったら、別の個体が出てくる。
ん?きっとオスとメスだ!
嬉しい。卵を産み、増えてくれる。
このところもう何年もヤモリが家の内外でうろちょろしているので嬉しい。
庭に回って、水鉢をみたら、あのヤマアカガエルが顔を出している。
昨日は昼間見た時は、浮き草を取り出しても見つからなかったが、夕方顔を出していたのだ。
日中はどこかへ散歩しているのかもしれない。
我が家の狭い庭にはヤモリやカエルの他にもトカゲやカナヘビを見かけることがある。
ヤマアカガエルは卵を丹沢から持ってきたが、他はもとからいた野生動物だ。
今年は、シジュウカラが巣箱を利用してくれなかった。巣穴を窓から直接覗き込めるような位置にしたのがまずかったのかな?で、もう遅いかもしれないが先ほど以前のように変えた。
ツバメが巣を作ってくれる家にするにはどうしたら良いのだろうか?
明日は平日なので学校だが、GWに突入しているので、どのくらいくるかな?

2014年4月28日月曜日

アカネズミの臼歯の歯根:上顎は3本、下顎は2本 About the number of molar’s root of Apodemus speciousus: maxila has three and mandible has two.

アカネズミApodemus speciosusの右上顎骨の臼歯である。
左から第一臼歯m1、第二臼歯m2、第三臼歯m3である。
歯根が何本あるかわかるだろうか?
全て3本づつだ。
クリックすると拡大する。
光って半透明な物は木工ボンドである。
上の三本の臼歯を抜いた跡にそれぞれ歯根が治まる穴がある。
アカネズミの左上顎骨の臼歯の咬面である。
今度は、右下顎の三本の臼歯である。
左からm1、m2、m3である。
見てのとおり第三臼歯m3は非常に小さく咬面は1ミリである。
ピンセットで摘まんではじいてしまい、探すのに大変だった。
これらの歯根はどれも2本しかない。
上の3本の歯根がおさまっていた穴が明らかだ。
下顎の臼歯の咬面を見ると、「アレー、これは!
4月27日にアップした「この歯は誰の歯?、、、」
の最後の臼歯の咬面をアップした左上の歯に似ている。
しかも「この歯は誰の歯?、、、」でアップした臼歯の歯根はどれも2本だった。
すると、4月27日アップしたテン糞2から出てきた歯や骨はアカネズミなのか?
でも、テン糞2の臼歯はこのアカネズミの下顎の臼歯にくらべるとひと回り小さいし、
尺骨や橈骨は比べものにならないくらい小さい。
アカネズミのコドモだったのかな?
 
アカネズミの上顎の臼歯は3本の根があり、下顎の臼歯は2本しかないことが分かった。
でも、これは一例だけだ。もう2、3個体アカネズミの死骸を見つけなくては、でも大変なことだ。
bluetittitさんに感謝しなくては、彼女のコメントがなければ木工ボンドで固定した臼歯を水を浸けて柔らかくし、引っ張り出してみようとは思わなかった。
 最後に、このアカネズミの頭骨標本を作ったばかりのころの側面からの写真です。
切歯が黒褐色になっていますが、
今は上顎は薄い赤褐色に、下顎は薄い黒褐色に変色しております。
色は変色するので判断基準としては適さないのかもしれませんネ。
カヤネズミに関しては、4月17日の「カヤネズミだった!」でアップした
臼歯の様子があるので、もっとしっかり臼歯が並んだ標本が手に入ったら紹介させてもらいます。
ちなみにラット(ドブネズミ)の臼歯の歯根を見ました。上顎も下顎も3本以上あり、抜くには相当無理しなければならないので止めました。

タヌキはイネ科草本を何故たべる?. The reason why racoon dog eats the gramineous grass?

4月24日の土山峠・宮ケ瀬尾根・ハタチガ沢林道・堤川林道の続きです。
今日は、タヌキ糞についての考察です。
タヌキ糞1:
土壌動物外骨格・翅
 
タヌキ糞2:
キブシ種子多数果実2個、単子葉2センチ前後11枚、羽毛7ミリ、毛根1、不明骨片、
節足動物外骨格、アシナガバチ?腹部、サワガニ脚一部、
  
タヌキ糞3:
キブシ種子多数、節足動物外骨格・脚・触覚・翅、環形動物外骨格
 
タヌキ糞4:
キブシ種子、土壌動物外骨格・脚・翅、トカゲ足
上の四個のタヌキ糞の内容物をまとめて表にした。  
3個にはキブシの種子がたくさん含まれており、しかも糞2にはキブシの果実が2個が噛み砕かれないまま残っていた。さらにこの糞にはまだ青い単子葉の2センチ前後に咬み千切られた葉が10本以上もあった。
全ての糞に腐葉土に生息している土壌動物と云われる昆虫を含む節足動物の外骨格や脚などが含まれ、羽毛やトカゲの足の部分なども含まれていた。
タヌキたちは、まだまだ林床に落ちているキブシの果実を採食し、温かくなってきて腐葉土の中に蠢いている物たちを食べている。
注目すべきは糞2から出てきた単子葉の葉である。1本、2本の葉なら腐葉土とともに食べたと考えられるが、2センチ前後の葉が10本以上含まれていた(糞2をクリックして拡大すると判ります)。以前にも何度かイネ科の葉が数本混じっていたことがあったが、これらにはついては間違って取り込んでしまったものと考えていた。しかし、しばしば飼い犬がイネ科の葉を食べることがあるが、それと同じようにタヌキが体調(整腸)を整えるような行動なのかも知れないが、どうだろうか?
マハレのチンパンジーは、葉を咬まずに飲んで整腸(虫下し)にしたり、
あるいは鼻穴に棒をさしてクシャミをして鼻水を出したりする行動が知られているが、
野生動物であるタヌキにも、喉が乾いたら水を飲むのと同じようにお腹の調子が悪くなれば
ある特別の草や何かを食べる先天的行動をもっているとしても不思議ではないだろう。
 
ヒトはヒトになるかなり前の段階から先天的行動として薬草を利用していたかもしれない。

2014年4月27日日曜日

この歯は誰の歯?ネズミ科?ヤマネ? Whose teeth are these? Muridae or Gliridae?

テン糞2に含まれていた骨
a:下は左上の切歯、上の二つは下の切歯だ。
b:臼歯である。7個ある。
c:右の下顎骨部分かな?
d:上腕骨の肘にあたる部分
e:左は尺骨で右は橈骨だ!
切歯はやまぼうしさんよりプレゼントされたカヤネズミのものより少し大きいのだ。
しかし、尺骨や橈骨は短い。
↓の臼歯は根が二つあり、どこかで見たようだ。ヤマネのに似ている。
2012年5月4日のアップしたヤマネの臼歯だ。
歯が抜けた穴をみると、アカネズミのものではないようだ。でも、はっきりしない。

咬面の模様をみた。
方眼紙に木工ボンドを薄くひき、その上に臼歯をピンセントで摘まんで乗せる。
これが難しい。 
ん?ヤマネの臼歯の模様と違う。
?????何だ?誰の歯だ?
臼歯の歯根のどれも2本なので、ネズミ亜科のものでない。
リス科のものとも違うようだ。では、ヤマネか?
イヤ、ヤマネとも咬面の模様が違う。
切歯はカヤネズミの大きさで、前足の尺骨や橈骨がカヤネズミより大きい、
臼歯の咬面の模様がネズミ亜科のものでもなく、リス科でもヤマネ科でもない。
あー、分からない。
臼歯の歯根の数や、下顎の咬面の模様などの詳細は
図鑑(「日本産哺乳類頭骨図説」阿部永、北大出版)には載っていない。
 
多くの検索図鑑がそうであるが、完全に損傷のない頭骨を用いて
近縁の他種と比較した検索表となっている。
山で拾う死骸の大半が損傷したものである。さらに、食肉目の糞から出てくる
骨や歯は個体のパーツの一部分である。
動物の骨や歯のせめて3、4カ所以上のパーツがどの部分にあたるか分かるならば、
種Speciesまで同定できるような図鑑ができないだろうか?
そんな図鑑はほんの数人や研究者やマニアしか使わないから意味がないのかな?
 
古人類学では、一本の歯の化石で人類進化が語られている。
ヒト科の歯はそれほど詳細に研究されているからバックデーターとしての資料が蓄積され、
基礎的研究がなされている。
日本に哺乳類研究所のようなものが少ないのも、
日本の哺乳類研究、とくに野生動物研究が遅れていることに通じているかな?

2014年4月26日土曜日

二種類のテン糞 Two type of marten's scats.

24日の土山峠・猿ヶ島・ハタチガ沢林道・堤川林道歩きで
テン糞をハタチガ沢林道と林道終点から尾根を登って、堤川林道へ下りる途中の
計2カ所で見つけ拾ってきた。
 
テン糞1:林道上で
小鳥爪、頭骨破片、節足動物外骨格、尾部、トカゲ足1
テン糞2:岩の上に
齧歯目上下切歯と臼歯7本、尺骨1、昆虫腹部外骨格。
ケンポナシ果柄、種子(噛み砕かれている)、キブシ種子6個

テン糞1はまだ柔らかかったが、テン糞2は古いものであり、全ての塊りを拾ってきた。
テンたちは冬季の食物(干からびた果実食)から、春の動物食に移りつつあるようだ。
テン糞2から出てきた齧歯目の歯は、ネズミ亜科の動物かヤマネ、あるいはリスのものだ。
今、調べている。

土山峠・猿ヶ島・ハタチガ沢林道・堤川林道の軌跡  The locus from the Tsuchiyama pass, to the top of Sarugashima, and to the forest road of Hatachigasawa.

24日の続き:GPSの軌跡
大棚沢駐車場に車を置き、土山峠バス停、湖岸道路から尾根を登り、宮ケ瀬尾根の猿ヶ島へ
そこから、ハタチガワ沢に向けて尾根を下る。そのまま林道に下りれないので、途中、トラバースして沢に入ってハタチガワ沢林道へ。林道終点から再び宮ケ瀬尾根目差して登り、尾根を越えて堤川林道に下りる。堤川林道を歩いて土山峠からバスに乗って仏果山登山口まで。
大棚沢駐車場から土山峠までは湖岸に沿って歩道があるのだが、
車道を大型ダンプや乗用車が絶え間なく走り抜けるので、できるなら歩きたくない道だ。
 
土山峠で橋を渡って新緑を見つめる。
道路の路肩のコンクリートの穴の水に、ボウフラやオタマジャクシが、、、
歩いたGPSの軌跡だ。
帰路は土山峠から仏果山登山口までバスに乗ったので、11.1キロ歩いたことになる。
猿ヶ島から下ってくると、こんなひろびろとした場所。
ヒルを棲みづらくするために林床に光を当てるために木が間伐されているが、切り過ぎかな?
そのためか、シカたちのヌタ場になっている。
ハタチガ沢林道上にはシカの足跡が見える。
昨日で、専門学校の授業は9日までお休みだ。
でも、慶応が30日と7日にあるので、越後湯沢に行けなかった。

2014年4月25日金曜日

里は花盛り、山には雪

毎年の早春がそうだが、清川村の春はウメの花から始まり、
今は、ツツジやシャクナゲなども咲きみだれ
桃源郷という言葉があてはまるようなお花畑となる。
 
土山峠から湖岸の道を歩きだすと、何だ?
なぁーんだアケビの花か!
アケビの花がこんなにまとまってさいているなんて初めてかな?
朝日に照らされて眩しいほどのヤマブキが花をたくさん開いていた。 
猿ヶ島への尾根を登っていくと、ドングリたちが芽を出し始めていた。
それらを踏まないように歩くのが難しいと思うような場所も何か所かあった。
シカに食べられずに少しでも残ると良いのだが!
猿ヶ島の横倒しになったハリギリの幹に座ってお茶を飲むと、足元にキランソウ属の花が
林床から顔を出している。
ここで、どこからハタチガサワ林道へ降りるか地図を見る。
この猿ヶ島しまから直接張り出ている小尾根があるのでそれを下りることにする。
尾根から直接林道へ降りられないので巻いて沢へでる。
わー、まだ沢には雪が残っている。
30センチ以上もあり、シャーベットが固まったようになっている。
見上げると雪渓だ!
大雪だと雪の上に枯葉や木切れや石が覆い、雪がなかなか融けない。
今回は何故か、湖岸林道ではテンの糞を一個も見つけることができなかった。
山に入ってタヌキのタメ糞場は苗床のように芽がたくさん出ていた。
フィールドサインについては次回にします。

2014年4月24日木曜日

これは何リンドウ? What is this gentian?

今朝、5時45分に家を出て、仏果山登山口にある大棚沢駐車場に車を置いて、
土山峠まで25分かかって歩き、湖岸道路を歩いて、宮ケ瀬尾根の猿ヶ島まで登り、
そこから、ハタチガワ沢林道まで下る。
9時43分、尾根の途中でまるでセンブリのようなフデリンドウのような、リンドウと出合う。
 ぼくが知っているフデリンドウは茎が華奢で、こんなにいっぱい花を付けているのに出会ったことはない。これは何リンドウだろうか?
 
帰宅したのは1時半、風呂に入って、ビールを飲んで一息ついてこれをアップしている。

2014年4月23日水曜日

開いたカヤランの花  The flower of Sacrochilus jap. that has been bloomed

今日、昼過ぎに日吉から帰宅して、庭のカヤランの写真を撮った。
朝、出かける前に見たときよりもさらに開いている。
フウランは、ようやく株の葉の間から花芽が顔を覗かせているのに、カヤランはもう咲いたのだ。
もっとも、三つあった蕾の内咲いたのは一個だけだ。もう一個もあと三、四日すると咲きだすだろう。でも、真ん中の一個は蕾が大きくならないで消滅するだろう。
このカヤランが一本の花茎にいくつ花を付けるのだろうか?
2012年3月にスギ林で拾ったものだ。
庭にウメの木にしばり付けておいたがダメなのでフウランの鉢の端っこに植え付けていたのだ。
昨年の9月29日には針状の花茎を出し始めた。
花芽が出て6カ月半かかって、とうとう咲いてくれた。
こんなに花茎が伸びてから花を咲かせるランは初めてだ。
明日はもう、丹沢のどこに行こうかな?
疲れをとるのは山を歩き回るのが一番だ!
キクザキイチゲはもう終わったかな?
それとも死骸探しにしようかな?
カメラのレンズを吹いたり、充電をしたり今からもう行く準備を始めている。

2014年4月22日火曜日

カヤランの花が咲いた!The flower of Sacrochilus has bloomed.

あのカヤランSarcochilus japonicus が咲いた。
気になって毎日のように鉢を手に取っては眺めていたフウランの鉢につけた
カヤランが咲いた。
嬉しい!
これから学校なので、明日にでも花を拡大して撮ります。

2014年4月19日土曜日

bluetittitさんの「カヤネズミ・メモ」  "The harvest mouse" by bluetittit san.

4月17日にやまぼうしさんからプレゼントされたネズミについて
「カヤネズミだった」とアップしました。するとbluetittitさんから幼獣のカヤネズミの尾の先は黒褐色だとというコメントをいただき、メールでいくつかの写真も見せてもらいました。
写真の中にはイネ科植物につかまっているカヤネズミの写真もありました。
bluetittitさんが観察し調べている場所とともに、
彼女のカヤネズミの調査・観察記録を乗せたサイトを教えてもらいました。
これが信じられないほど凄いのでここで皆さんにお知らせしたいと思います。
検索エンジンで「カヤネズミ・メモ」とやっても見ることができます。
昨日は、帰宅してからずーと見て・読んで、まだ途中です。
春から冬までの1年を通してのカヤネズミの巣がどんなところに作られているのか、
そのイネ科植物の詳しい種類とともに、
空中巣であったり、地上巣であったり、水田であったり、野焼き後、洪水後など様々な状況のもとでの調査観察がなされております。
是非、かわいいカヤネズミの生態行動をご覧ください。

2014年4月18日金曜日

テン糞、タヌキ糞、アナグマ糞  The three different scats;marten, racoon dog and/or badger in the Isezawa valley.

葛西のTCA専門学校から帰宅した。
すぐ、コーヒーを淹れ、それにウィスキーを注ぐ、飲み始めはウィスキーの香りに圧倒されるが、
すぐ、その香りは飛びコーヒーの香りになる。
朝、9時始まりの1時限目に間に合わせるために、今日は6時41分発の電車に乗った。
12時10分が2時限目が終わり、学校の雑用を行っての3時15分の帰宅だ。
これで、新学期の第一週目が終わったことになる。
いつまで続くやら、イヤ続けなくてはならない。
それにしても、歩くのが遅くなった。行きも帰りも東京駅・大手町駅間を歩くのだが、
ぼくを追い越して行く人たちが大半だ。もちろん、こちらは息も切らさんばかりに必死に両足を広げ、足を蹴り上げ、足の回転を上げているのだ。それでもゆったりと歩いている人たちに追い越されてしまう。
 
さて、4月14日(月)の伊勢沢・熊ノ平の続き:
音見沢橋から音見沢に入る。
8時28分、沢から急斜面にへばり付き、木の根を頼りに這い上がる。
と、そこに何とテン糞だ!
このような場所にテン糞があるとは!
矢印の白いのは枝沢に残った雪。左の赤丸にテン糞、右の赤丸は古いテン糞。
左の赤丸のテン糞、10円玉の右下に古いテン糞。
水洗いして確認したのは、ケンポナシの種子2個と果柄、キブシの種子、昆虫の腹部、翅1枚だ。
9時45分、タヌキ糞だ。タメ糞だ。右側の方は昨年までのタメ糞場だったようだ。
種子が発芽してまるで苗床のようになっていた。
この糞には、シカ毛、不明骨片多数 (おそらくシカの脊椎骨の棘突起や肋骨を齧ったものだろう)
9時53分、アナグマ糞だ!何故、アナグマ糞だと思ったか? 
上の糞が右にあり、もう一つ糞塊が左にあるネ。
左の糞の下が4、5センチ穴が掘られているのが判るかな?
アナグマは何故かウンチをする時に穴を掘ってその穴にしようとします。
今回はうまく穴にウンチすることができなかったようですね。
大半が黒ずんだ腐葉の破片だった。が、この二つの糞塊からは骨片が多数出てきた。
骨片は出てきたが毛は混じってなかった。
①の部分は脊椎骨のパーツであることが分かる。しかし、哺乳類の物ではない。
 骨片が軽いので、確実に哺乳類のものではない。
②の部分の骨片を拡大した。
②の骨片を別個に取り出して写した。 
歯だ!
 横倒しにしてみた。
ん?これは似たような歯を見たことがある。
 爬虫類ではなく、カエルの仲間の歯だ。
①の脊椎骨が大きいのでガマかな?ガマの脊椎骨なら昨年拾ってきた。
で、比べてみた。一回り小さい。
でも、カエルなのは間違いないからヤマアカガエルなのかな?
我が家の水鉢にいるヤマアカガエルが上手く庭で死んでくれたら良いのだが。
しかし、爬虫類の歯は、ヘビもトカゲもヤモリも皆鋭いが、カエルはヤモリと同じように虫を食べるのに違うのは食べ方が違うからか!
 
音見沢流域のテンは、枝に干からびたように付いているケンポナシやキブシを、さらには昆虫(土壌動物かな?)を食べているが、
タヌキは、餓死したと思われるシカを食べている。
しかし、アナグマは冬眠から目覚めたカエルと腐葉を大量に食べていた。
このような違いが出たのは初めてかな?

2014年4月17日木曜日

カヤネズミだった! That was a harvest mouse.

4月2日にやまぼうしさんからプレゼントされたネズミをアップした。
ヒメヒミズかカヤネズミか判断がつかなかった。
そのため、剥皮して、内臓を取り除き、除肉して、頭部と他の部分とに分けてペットボトルに容れて水に浸けておいた。 
解体する前のカヤネズミMicromys minutus と思われるネズミの各サイズ。 
ようやく、晒骨できた。
下は頭部以外の骨。
 赤線で囲った①は腸骨、坐骨、恥骨の一部だ。②は頸椎、胸椎、腰椎の骨である。
③が大腿骨と一部合体した脛骨と腓骨、④が肩甲骨、上腕骨、橈骨、尺骨だ。
⑤の辺りに散らばっているのが肋骨であり、⑥の辺りには尾骨や肋骨が見られる。
しかし、こんなに小さなサイズの大腿骨や上腕骨は初めてだ。
下は頭骨部分の骨片だ。
このように頭骨が各パーツにバラバラになったために、
ヒメかカヤを同定する手掛りを失くしてしまった。
①は臼歯であり8個ある。②は聴胞で随分大きいね。③は首の骨の第一頸椎(環椎)であり、
④は後頭骨部分の大孔を形成する骨だ。⑤が前頭骨部分であり、⑥が蝶形骨、⑦が頭頂骨、⑧と⑨が切歯と前額骨と上顎骨、⑩が下顎骨と切歯である。尚、⑧、⑨の上顎骨には第三臼歯が⑩の下顎骨にも第三臼歯が残っている。

 ①の臼歯の部分である。まだ子供のネズミであることがわかる。
歯根がまだ完成していない。
当然咬面も擦り減ってはいない。
 左上顎骨に残っている第三臼歯
右上顎骨の第三臼歯
左下顎骨の第三臼歯
 8個の臼歯を抜けた上顎部分や下顎に挿入してみれば、もう少し、カヤかヒメか
肉薄できそうだが、、、ピンセットで摘み上げて適切な箇所に挿入していく根気がない。
とうとう同定できなかったが、
一番上のこの個体の全身を写した写真を見ると、尾の先に毛がないように見えることにお気づきだろうか?
ぼくは、解剖する前から、ネズミは尾の先の毛が無い(実際は無いのではなく白い薄毛がまばらにある)のが結構普通にいるのかなと思っていた。
しかし、「日本の哺乳類」東海大学出版の日本産ネズミ科の検索表では、
ヒメとカヤを区別する一つとして、カヤネズミの「尾の先端部が裸になっている」とある。
幼獣であろうと尾の先端部には毛がないのだろう。
とするとこれは?尾の先端は裸ではなく白い毛だ。オトナになると白毛が抜け落ちる?
そうすると、カヤネズミということになる。
何だー!一体!骨標本にするまでもなかったではないか!
まー、こういうことが往々にしてあるから面白いネ。
カヤネズミのコドモだろうけれど、③の上部の大腿骨の骨頭の軟骨はもうしっかり骨化しているね。
とすると、身体はもうオトナになりかけているかな?
 
でも、切歯は細く華奢であり、テンたちが食べたら糞として出てくるかどうか疑問だ。
が、臼歯は出てくるだろうが、オトナでどのくらいの大きさで咬面が擦り減っているのだろうか?
それとも、咬頭が鋭く尖っているのだろうか?
 
Animal Diversity Webhttp://animaldiversity.ummz.umich.edu/accounts/Micromys_minutus/
では、カヤネズミは生後37日♂、40日♀で性成熟に達し、20日間の妊娠でアカンボウを産むようで、野生での寿命は1.5年のようだ。
さらに、臼歯の咬面は尖っているとある。さらにさらに、聴胞は大きいとある
上の②の聴胞を見た時は、他の頭骨の部分に比べて随分デカイと思ったのだ。
尚、ADWの記載では、尾の毛色は2色で、先端は色がないとある。
「日本の哺乳類」では尾の先端が裸と書いてあるが、
この個体の尾の先端は薄い白い毛だったのだ。
この個体は間違いなくカヤネズミだ!
となると、この個体はもう性成熟に達しているが、成長している個体といえそうだ。
つまり、生後1.5年くらいでも咬頭は擦り減らないで尖ったままなのだろう。
でも、尾の先端の記載の違いはどうしてだ。
やまぼうしさんからプレゼントされた個体は薄い白毛だった。
が、「日本の哺乳類」では裸となっている。
このカヤネズミはヨーロッパ産のものに近いということか?