前顎骨は顔面骨の先端にある切歯が出る骨であるので、切歯骨とも云われている。上顎骨Maxillaの前にある骨ということで前顎骨Premaxillaを使っている。それは、シカのような反芻類では切歯が出ない動物もいるからだ。齧歯目の前顎骨は一番大きくてガッシリしている(図1)。一対の無根の切歯が奥深く入り込んでいる。タヌキを含む食肉目の前顎骨の形が他の哺乳類の前顎骨とも共通した形状とも云える(図2から4)。しかし、ニホンジカやカモシカの前顎骨は薄ぺらな骨が前方に伸びるだけで切歯が出てくる余地がない(図3)。やはり、一番変わっているのは、スナメリの仲間の鯨類のものだろう(図5)。さらに、ゾウの切歯がでる前顎骨はただ一対の牙状切歯が取り囲むようにして出てくる筒状の形だ(図6)
図1.アフリカオニネズミCricetomys ansorgei頭骨側面と前顎骨
図2.タヌキNyctereutes procyonoides頭骨側面と前顎骨
図3.ニホンジカCervus nippon頭骨側面と前顎骨
図4.サバンナモンキーCercopithecus aethiops頭骨側面と前顎骨
図5.スナメリNeophocaena phocaenoidesの頭骨側面と前顎骨
温かくなってきたので嬉しい限りだ。ラン類は花が咲いているカトレアやファレノプシスを除いて屋外に出した。葉焼けを起こさないように梅の木の枝に下げた。時々、スイレン鉢を覘いているが、目当てのモノは見つからない。昨年、何度かムギワラトンボが産卵していたので、ヤゴがいないか見ているのだ。
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