817mの鍋嵐と740+mの熊ノ爪を結ぶ東西に走る尾根はハイキングコースのようだ。
熊ノの爪から北上する稜線の先には宮ヶ瀬尾根が続く。
熊ノ爪からの稜線上に新しいシカ柵が写真のように連なり、東側の斜面をシカの食害から守っているようだ。
下草がたくさん生えているのがシカ柵内ということになる。
シカ柵に沿って下る。
シカ柵の西(左)側と東(右)側とでは明らかに植生が違う。
東側はシカに食べられていないために青々と下草が生えている。
これほど見事にシカ柵の効果を見たことが無いほどである。
これらは最近設置された新しいシカ柵である。
しかし、新しいシカ柵でもほとんどその効果が現れていない箇所もある。
これはおそらくどかかでシカ柵が壊れそこからシカが出入りしているのだろう。
サルの電気柵もそうであるが、設置したならば維持管理をしなければせっかく投資したお金やエネルギーが無駄になる。
ぼくは、これまでシカ柵の効果に疑問を抱いていたが、しっかりしたものなら上の写真のように下草も木も守られるのだ。
しかし、シカにとっては行動域が大幅に制限されることになる。自由に移動できる地域の植物はさらにさらにシカに食べられることになる。
シカたちが自由に移動でき、好きなように食べることができるが、植生の破壊が起こらないような方法がないだろうか?
それには、猟期のハンター任せの個体数調節ではなく、シカand/or野生動物レインジャーによる、日常的計画的ハンティングが必要ではないだろうか?
我が国はGDPがアメリカに次いでいた時も、狭い国土に生息する野生動物の保護管理官は生まれなかった。問題がもっともっと深刻にならなければ本当の動きは出てこないのだろう。
交通事故がおきて信号ができるように、深刻な事故が起きない限り、市民の関心は薄く、行政はいい加減な対応をするだけだ。