ニホンザルは左右の前頭骨が先に癒合して、左右の頭頂骨は前頭骨の癒合後数年間は縫合したままである。生後8ヶ月くらいまでは前頭骨も頭頂骨も左右の骨は癒合していない(図1)。しかし、推定2歳になると前頭骨の左右の骨は癒合している(図1)。
図1.推定2歳(左)と8ヶ月(右)のニホンザルの頭骨
ニホンザルの頭頂骨の左右の骨の癒合は、10歳以上の♂でも矢状縫合付近が隆起しかかっているが癒合していない。それは前頭骨との冠状縫合もしっかり判る(図2)。それが腰の曲がった老齢♂になると左右の頭頂骨の矢状隆起が見られ、後眼窩突起からの盛り上がりと結びついている(図3)。図2.推定10歳以上のニホンザル♂の矢状縫合や冠状縫合がある頭骨
図3.老齢♂ニホンザルの矢状隆起がある頭骨
これから云えることは、ニホンザルは老齢化するまで左右の頭頂骨は癒合しないと考えられる。老齢化するまで、脳容積が大きくなると云うことなのかな?
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