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2024年3月4日月曜日

イヌ科動物の最後位の臼歯と口蓋骨後端の位置関係           Posional relationship between the last molor and the posterior end of the platine bone in Canidae

今月は義歯を作るために歯医者に5回通わなければならない。そんな事もあり、動物たちの歯ばかり見ていて、気になる事が出てきた。それは、頭骨底面の口蓋骨水平板(図1のキツネの♂と書かれている箇所)末端(後鼻孔に当たる)と最後位の臼歯の位置関係である。
イヌ亜科Caniformiaの動物で日本に生息しているのはイヌ科Canidae、イタチ科Mustelidae、クマ科Ursidae、アライグマ科Priocyonidaeや鰭脚類Pinnpediaのアザラシ、オットセイの仲間が生息する。
イヌ科のキツネ、イヌ、タヌキなどの最後位の臼歯と口蓋骨水平板末端はほぼ一直線上に並ぶ(図1~3)。
図1.キツネVulpes vulpesの頭骨底面から
↓:最後位の臼歯 ←:口蓋骨水平板末端の位置
犬歯の前方は前顎骨、犬歯から臼歯までは上顎骨、口蓋骨は左右と前が上顎骨だ!
図2.イヌ(コリーと甲斐犬の雑種のクロ)Canis familiarisの頭骨底面から
最後位の臼歯と口蓋骨水平板末端の位置
図3.タヌキNyctereutes procyonoidesの頭骨底面から
最後位の臼歯と口蓋骨水平板末端の位置
イヌ科の動物の最後位の臼歯と口蓋骨水平板末端はほぼ同列に並ぶが、イタチ科(図4)、クマ科、アライグマ科は、口蓋骨水平板末端は最後位の臼歯から後方に位置する。これだけでもイヌ科とイタチ科は簡単に区別できちゃう。

図4.イタチ科Mustelidae3種の頭骨底面からの最後位臼歯と口蓋骨水平板末端
左:イタチMustela itatsi 中:テンMartes melampus 右:アナグマMeles meles
次回は、クマ科、アライグマ科をアップする。しかし、イヌ科の歯列は後ろに下がった?それともイタチ科の歯列が前へ出た?

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