6月6日のテン糞の内容物にモグラ(アズマMogera wogura)の尺骨や上腕骨があった。
丹沢はアズマモグラが生息する。が、湯河原の白銀林道もやはりアズマモグラだろうか?
それともコウベモグラだろうか?
箱根の西側にはコウベモグラMogera robustaで東側にはアズマモグラが分布していると言われている。
手持ちのコウベモグラとアズマモグラの骨を比べてみた。白銀林道のフクロウの巣穴から出たペリットに混じる上腕骨は全てアズマモグラのものであった。
アズマモグラとコウベモグラの上腕骨の大きさを比べてみた(下図、Fig.1)
コウベモグラの上腕骨の長さ(Fig.1では横幅にあたる)18.2mmで、アズマは13.6mm
で、5mm以上も大きい。
Fig.1 後面からみた左上腕骨(左:コウベモグラ、右:アズマモグラ)
上:背側 下:腹側
Fig.2 正面からみた左上腕骨(左:コウベモグラ、右:アズマモグラ)
上:背側 下:腹側
尺骨と橈骨も比べてみた。コウベモグラの尺骨は23.6mmの長さだが、アズマモグラのは17.9mmと5.7mmも短い。橈骨はコウベモグラは15.0mmだが、アズマモグラは11.4mmだ!
Fig.3 左側の尺骨(左)と橈骨(右)
上:コウベモクラ、下:アズマモグラ
アズマモグラとコウベモグラはこんなにも大きさが違う。何故、コウベモグラの方がこんなにも大きいのか?もともとは、どちらが祖先系なのだろうか?やはり、西に住むコウベモグラだろうか?
否、古いタイプの方はアズマモグラで新興勢力のコウベモグラに押し上げられているのだろうか?
それにしてもモグラの上腕骨は奇妙な形をしているので、同じ仲間のヒミズやトガリネズミのものも調べた。その内にアップしたい。
このように並べないと違いがはっきり分らない。
0 件のコメント:
コメントを投稿