キンシコウ調査で秦嶺山脈の山麓を歩いていて、何頭かのカモシカの滑落死体を見つけた。その内の腐敗してない一頭の頭部を胴体から切り離し、皮を剥き、除肉し、燻製状にして持ち帰ってきた(図1)。それを今年2月に2.7リットルのペットボトルの上部を切り放してその中に入れて水に浸していた。先日、それを洗い、乾かした(図2)。
図1.燻製状にした頭骨
図2.腐らして水洗いした頭骨
このウシ科の動物の頭骨は何属のものだろうか?ニホンカモシカと明らかな違いは、涙骨の前部が凹まないことと、下顎の第一切歯がニホンジカのように幅広であることだ(図3)。この個体はまだ若く、上顎も下顎も臼歯2本がまだ出揃ってない。
図3.第一切歯が幅広い
「中国西北地区脊椎動物系統与分布」李保国他編によると、秦嶺山脈には牛科Bovidaeには蔵羚属Pantholopsチルー属、原羚属Procapraチベットガゼル属、羚羊属Gazellaガゼル属、牛属Bos、羚牛属Budorcasターキン属、鬛羚属Capricornisトナカイ属、斑羚属Naemorhedusゴーラル属、盅(中ではなく舟)羊属Ovisヒツジ属、山羊属Capraヤギ属,岩羊属Pseusoisバーラル属など10属が生息する。
上記の10属を調べたが、チルー属、ウシ属、ターキン属、トナカイ属ではないことは確実である。この頭骨個体が子供であるので、それぞれに属の特徴がはっきり出ていないのだろう。
米国のTIME誌の表紙に岸田首相の顔写真が載った。TIMEの記者が当初思ったように、岸田首相は軍事大国目指すように舵を切ったようだが、これが本当かも知れない。日本のジャーナリズムは権力に忖度しているのかな?それとも近すぎて灯台下暗しになっているのかな?
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