-----------------------------------------------------------------------------------------------------------12月21日伊勢沢林道で、イタチ糞1個、テン糞10個の糞を拾ってきた。下の表の上段は、糞中の内容物の全てをあらわす。サルナシやキブシの種子や果皮つき果肉などが糞に含まれていたかどうかを+で表す。量や部位は問題にしていない。①~⑩はテン糞を示し、〇はイタチ糞である。
サルナシ キブシ オオウラジロノキ 節足動物 ミミズ゙ アカネズ ヤマネ
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① + +
② + +
③ + + +
④ + + + +
⑤ +
⑥ + + +
⑦ + + +
⑧ + +
⑨ +
⑩ +
〇 +
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7 3 2 3 1 6 1
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サルナシが11個の糞中7個に見られた。また、キブシやオオウラジロノキも
2、3個の糞に含まれていた。ミミズを含む動物は8個からでてきた。さらに、
6個の糞からアカネズミのものと思われる歯や骨片、毛がでてきており、①では
ヤマネの臼歯もふくまれていた(下の写真)
①のテン糞から出てきた骨や歯(大半を占めた毛は除く)
上の歯茎と臼歯がヤマネのものだ。
下、アカネズミのものと比べてみてください。
上の歯がヤマネかリスかの判断は、上写真の臼歯4本の歯冠の長さが
4ミリ*ちょっとしかないため、ヤマネとした。手持ちのリスでは8ミリある。
これらのヤマネやアカネズミの歯が出てきた糞は、キツネ糞かと思える
程、毛の塊であった。
今回、伊勢沢林道を久しぶりに歩いたことでいくつか気がついたことがあった。
1)糞に入っていたのはネズミ科ではアカネズミであって、どうしてハタネズミ亜科のネズミはないの?2)半分近くの糞にヤマネを含めてネズミなどの哺乳類が含まれているが、果実が少ないために捕獲するのに難しい餌食物を狙わなくてはならないのか?それとも今の時季は小哺乳類は捕まえやすいのかな?3)今冬は2)で述べたように果実の実生りが全体に悪いのかな?
4ミリ*:尚、ヤマネ(Glirulus japonicus)の下顎臼歯の歯冠の長さは3.8mmとなっている。Wahlert,J.H.,Sawitzke,S.L.& Holden,M.E.1993 Cranial Anatomy and Relationships of Dormice (Rodentia, Myoxidae), Novitates, American Museum(No.3061),32pp
4 件のコメント:
ヤマネ、テンに食われるほどの数が生息しているんですね!
湯河原に生息しているかどうか今年はチェックしてみます。
自動撮影ですが、今年こそやります!
take隊員へ
ヤマネを見たのは一度だけ、早朝、鳥の巣箱に出入りしていたのを見たことがあるだけです。
もっと、リスがテンに食べられていても良いと思ってるのですが、まだリスの痕跡は出てきません。
リスはヤマよりも果実を食べないから、テンに捕まりづらいのかな?
どうだろうか?
あれっ?
今年こそじゃなく来年こそ、でした。
リスはたぶん自分の体重とテンの体重差をよく分かっていて、テンが飛べない細い枝先から隣りの枝で飛び移って逃げていると想像しています。
テンはそれだけでお手上げでしょう。
夜間巣の中にいるときは、幹を登る音をいち早く察知でて逃げているハズ。松に巣を作るのは音が大きくよく分かるからだと思います。
ただ、TVで北米の木の穴にいたリスをテンが捕らえたところを見たことがあります。
アカンボは巣を頻繁に移動させるし、それらをドジったときにだけやられるのかも。
リスを常食にしているのはオオタカやノスリじゃないでしょうか?
take隊員へ
「マツの木にリスが巣を作るのは、登ってくる音がよく分かるからだ」
なるほど、すごく説得力があります。
しかし、リスはクルミや松毬を採食する時は、見晴しの良いところでしますね。
これは、外敵を発見しやすいが、外敵にも狙われやすいですね。
これが猛禽にやられてしまうことになるのかな?
実は、先ほどヤマネやリスの頭骨や骨を調べていて、気がついたのだが、テンは冬眠していたテンを食べたことになりますね。
前回(4月29日)、ヤマネが入っていた糞を拾ったのも伊勢沢林道でした。この時は、冬眠から目覚めて間もない時季ですね。
いずれにしても伊勢沢近辺にはヤマネが多く?いることになる。
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