宮ケ瀬で拾ってきたテンの頭骨部分を取り出して洗って、乾かしボンドで接着できる部分は張り合わせた。左の下顎骨も三つに折れていた。頭蓋は一応大まかな形状に繋ぎ合わせた。が、図1の右端中央の左右の後頭顆部分も破片になっており、また、左中央にある左の顎関節や聴胞部分も離れており、繋ぎ合わせるのが難しい。さらに、左頬骨弓部分は見つけられなかった。きっとまだ一緒に他の骨などと混じって動物蛋白分解酵素を混ぜた水溶液の中にあるのだろう。テンの歯式は3・1・4(3)・1/3・1・4(3)・2である。宮ケ瀬テンの右上前臼歯は3であり、右下前臼歯も3であった。
図1.繋ぎ合わせたテンMartes melampusの頭蓋と下顎骨
このテンは2010年9月に早戸川の上流で拾ったテンの肩甲骨と比べると少し小さい(図2)。宮ケ瀬のテンの肩甲骨の棘上窩部分が割れている。
図2.テンの右肩甲骨 左:早戸川 右:宮ケ瀬
テンの頭骨は知人から貰った一つしか持っていなく、テンの他の骨は早戸川上流域で見つけた右肩甲骨と右上腕骨と右尺骨だけであった。だから、この宮ケ瀬のテンは全て骨が得られるので、骨が砕けていようとも宝物のようなモノで嬉しい限りだ。
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