図1.11:10 天王寺尾根着
天王寺尾根に着いてからは、丹沢方面へは一歩も足を踏み出さず、本谷林道出合を目指して下る。休み台があったらそこで仰向けになって寝たい。眠りたい仰向けになりたいという思いだけで下る。立派な木製の階段があり(図2)、そこに座るが、とても仰向けになれない。2度目か3度目の階段で10分以上ザックを下ろして休み、目を瞑る。背や右肩の痛さを感じる。ストレッチをすると改善するのは判っているが、それができないくらいバテテいる。そしてすぐ水を飲む。汗が出る。水を飲む。汗がでるから身体がバテル。とうとうコンビニに買ったイチゴ入りのヨーグルトの蓋を開ける。中は水浸し状態と云うかヨーグルトが揺られて固まりがなくなり、しかも全く冷たくない。全部蓋を剥がし、そのまま飲み干す。そのままザックに容れると残りのヨーグルトで汚れるので、枯葉で中を拭き、最後に、トイレトペーパーで綺麗にする。
歩き出すと、おー、タマゴタケだ。真夏に出るタマゴタケが出ている(図3)。辺りを見回してもこれだけだ。もちろんゲットし、傘と茎を外してデジ袋に容れる。これ、帰宅してすぐ冷蔵庫に容れたままだ。今夕、食べよう!
図2.11:51 階段が続く
図3.11:54 タマゴタケ
何度も休んでいるので、今までなら下りは膝が痛くなるのに、今日は平気だ。本谷林道出合まで2.1キロの道標(図4)、そして間もなく1.8キロの道標(図5)。休み台があったら寝るぞ!っと思いながら下るが、とうとう本谷林道に出るまで無かった。図4.12:49 本谷林道出合まで2.1キロの道標
図5.12:55 本谷林道出合1.8キロの道標
おー、このキノコ、イグチ科の仲間だ(図6)。食べられるが、採らずに撮っただけだ!図7.12:58 イグチ科のキノコ
図8.13:97 本谷林道出合1.6キロの道標
図9.13:13 シカ柵扉
本谷林道出合まで0.7キロのところで小休憩だ(図10)。ここで道標の上にカメラを乗せて自撮りしようと思ったが、今回持ってきたのはNikonD5500だ。これまでいつも持ち歩いていたSonyCyber-shot DSC-HX300はスイッチが入りづらくなり、しかも入ったら切りづらくなったのだ。今は全くスイッチが入らない。4年半で壊れたことになる。これは軽く、600ミリ以上の望遠にもなるし、これ一つ持っていれば遠くのサルも目の前の花も撮れた。
Nikonのは重いのでレンズは持たない。小さなカメラが欲しくなった。それならスマホでも良いか!
さぁー、ここからはいよいよ沢沿いの一方的な下りとなる。恐らく2年前の台風19号の影響だろう。道が崩れたり寸断されたりしている。しかし、もう2年も経っているので、登山者が歩きやすいようにルートを作っていてくれている。あるいはザイルを繋いで対岸の道沿いに渡りやすいようにしてくれている。こんな事をしてくれる山人に頭が下がる。それまであまり耳にしなかった。アブラゼミのジージーと云う鳴き声が響く。
沢の近くの道を通る度に沢で顔を洗いたい。手を水に浸したいと思う。
図10. 14:11 本谷林道まで0.7キロの道標
急に見慣れない黄色道標が現れる(図11)。林道はすぐ側だ。ぼくは沢沿いを行き(本来の登山道は左の斜面を少し登ってから下る)堰堤の上に出る。堰堤の左端の斜面に幅10センチくらいの踏み跡がある。そこを伝って林道に出る(図12)。
図11. 14:31 本谷林道まで0.2キロ
図12. 14:41 本谷林道着
降り立った林道は日陰で以外に涼しかった。本谷川の左岸にこの林道があり、川に降りやすい所があったら、そこから河原に下りて上半身を川の水に浸けようと思いながら歩く。まもなく川へ下る道がある。河原は陽がさんさんと射して暑いが、流れの近くまで行き、岩の上にシャツを脱ぎ、メガネを外し、腰のタオルを取り外し、砂利の上に膝まづいて両手を流れに入れる。ヒョウ冷たい。そのまま顔や首、胸を流れに浸ける。あー、このまま寝てしまいたいと思うくらい気持ちが良い。汗で濡れたシャツを水に浸して絞る。
ここから塩水橋までのゲートが長かった。車に着いたのが15時17分であった。17.8キロの歩きであった。
図12. 14:41 本谷林道 日陰で以外に涼しい
図13. 17.8キロを8時間42分かかって一回りする。
今回の山行は殆ど周りの景色には注意を払わないものだった。塩水林道歩きでは堂平を目指しての歩きだったし、堂平から天王寺尾根はバテバテだったし、天王寺尾根の下りはただ仰向けになれる場所を探しながら歩いたようなものだ。暑くて汗が出ると、水補給の意味でスポーツ飲料を飲み過ぎてしまい、その為汗が酷く出て身体維持に必要なビタミンやミネラル分も汗となって排出されさらにバテテしまった。熱中症予防として水分補給が叫ばれるが、水分の摂り過ぎはかえってバテテしまうのでないだろうか?
暑い中のマラソンで有力視されていた選手が水の摂り過ぎでバテテしまうことがあるが、汗と水分補給の関係をもっと知りたいものだ。
乾季のマハレで川床を掘っても水が出てこないので、水の代わりに石コロを口に含んで歩き回ったことがある。口の中に石コロを入れて舐めると唾液が出てくる。それでも結構歩けるものだ。もちろん、汗は殆ど出ない。村の端の家でナオンバ マジ(水が欲しい)と云って水瓶からもらった柄杓一杯の水の味は特別のものだった。
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