ウサギの脛骨と腓骨は脛骨の中ごろで合体している(図1&2)。腓骨がまるで脛骨の中ごろから出て伸びているようにも見える。しかし、腓骨の上部端は脛骨の外側の端に接触しているが、癒着しているわけではない。
しかし、恐らく、ウサギは脛骨・腓骨から先の足の部分内側や外側には回せないだろう(図1&3)。雪上の足跡で内側に向いた後ろ足の跡は見たことがない。ウサギはただ真っすぐピョンピョンと走ることに適している脛骨・腓骨になっているのだ。
ウサギの腓骨が脛骨を半分合体してしまったのは、野原を外敵から急いで逃げるだけになったのだ。食物となる草や小枝を食べる時も、後ろ脚は伸びあがて高い位置の部分の葉を食べるくらいにしか使われない。それよりも雪でも外敵から逃げる時に埋まることがないように踵から先がスノーシュー(かんじき)のようになって毛で覆われている(図3&4)。
図1.アマミノクロウサギの下肢 右後方斜め上から
2011年 奄美野生生物保護センター AYさんより
図2.ノウサギの右脛骨と腓骨 20020615伊勢沢林道音見橋付近で死体拾う
図3.ノウサギの左足(脛骨部に磁石を置く)20100403伊勢沢で
頭部を含む上半身と左足部分は残っていなかった。踵から先は毛で覆われている。
図4.ノウサギの左足裏も毛で毛で覆われている
次回は、ウサギと同じように脛骨の途中で合体しているネズミの脛骨と腓骨をアップする。
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