14時33分に、大平分岐に着いたら、またもや通行止めの案内が付けられている。が、土砂崩れは奥野林道だ。ここまで来てもう戻ることはできない。兎も角、奥野林道の土砂崩れの現場に行き、その現場を見て対応策を考えれば良いのだ。
図1. 14:33大平分岐の奥野林道通行不能の案内
大平へ向かう。先行者の足跡がある。単独行の足跡だ。降雪後にこの道を下りたのだ。当然、奥野林道の土砂崩れの場所も通過している。土砂が崩れて林道を覆っているなら、人が通るのは問題外だ!問題なのは林道ごと崩壊していることだ。これだと、周り込むのに大変だ!いろいろな思いつく林道の土砂崩れ現場を考える。
寒い。上に一つヤッケを羽織ろうと思うが少しでも暗くなる前に奥野林道に行かなければと思う。雪上の斜面を登山靴で滑るように下る。大平1.1キロの標識の所にくる(図2)。ここから尾根を巻いて黍殻避難小屋の直下まで行ける巻道が14,5年前にはあったが、幾つも沢を渡るので崩壊していてダメだろう。この標識では大平・分岐間が2キロだ。分岐の標識では2.3kmだった。
図2. 15:01大平1.1キロ 大平分岐0.9キロの標識
山仕事の人たちが使うモノレールと道が交差する道標のところにくる(図3,4)。図2の道標のところよりも大平が100m遠くなっている。
図3. 15:11モノレールの下を潜る
図4. モノレールを潜るとことにある道標
杉の植林地内の嫌な下りの道、嫌な階段の道、下草の殆んどはシカたちが食べない今は枯れているテンニンソウに覆われている。台風19号の時の崩壊か、沢を渡る道がところどころ崩壊している。やはりシカが食べないミツマタが出始めたので、大平が近い事をしる。左方の眼下に大平が見え始める。もう、着いたも同然だ!
図5.16:00大平に着いた!
結局、残雪があったところは900m以上のところだ。一度もアイゼンを使おうとは思わなかった。多分早朝ならアイゼンは必要だろう。コンクリートのなだらかな坂を下って、奥野林道を進むと井戸沢が崩壊して岩が道に転がっている(図6)。あの水を噴出しているいる塩ビ管は健在だった(図7)。
図6. 井戸沢の崩落
図7. 16:11山側斜面の石垣の下の塩ビ管から水が噴き出ている
まもなく、目の前に林道を土砂が覆っている場に出た(図8)。何の事はない、あの上を歩けば良いのだ。登ると、ちゃんとトラロープが張られている(図9)。上を見上げると、派手に斜面が崩れたことがわかる(図10)。工事の人たちが来て、このような作業をしてくれているんだ!感謝!車の新しい轍の跡がある。ん?するとここが大平分岐の道標に下がっていた交通不能箇所なのか?作業予定の札も立っている(図12)。ここが林道の土砂崩れ現場だ!何だか力が抜けた。
おっと、テン糞だ(図11)!テンもこの土砂崩れを前にして立ち止まったかな?
図8. 16:20オー!土砂崩れだ!
図9. 16:23トラロープが張られている
図10. 崩壊斜面
図11. 16:25テン糞
図12.16:27工事は3月31日までの看板
図13. 16:35またもテン糞だ!
16時25分にテン糞を拾ってからは、遠くの山並みの稜線付近が沈む夕日に照らされて金色に輝いている。歩く正面には白い月が浮かぶ。あー、膝が痛い。疲れた早く車に着きたい。馬ノ背を過ぎ、松茸山登山口まではまだ林道がはっきり見えた。が、林道ゲートを越える頃には、月は橙色となり、月の明かりが車まで導いてくれた。車には18時10分着だった。車のキーをスマホのライトでザックのポケット内を探す。朝7時18分からの約11時間の18.5キロの山歩きだった。早速、携帯で連れ合いに連絡。20時になる前に帰宅できた。ふー、疲れたが、山歩きをすると充実した気分になる。
今回の山歩き1)、2)、3)の主な写真の位置を図14に示す。
今回の山歩き1)、2)、3)の主な写真の位置を図14に示す。
図14. 桃ノ木林道から奥野林道のルート
②から⑬は3)でアップした図の位置
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