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原発不要・核廃絶


2016年12月24日土曜日

補聴器 Hearing aid

10月3日から補聴器をつけている。
Starkeyというアメリカの会社のものだ。
耳穴に入れるタイプのものではなくて、外耳の外側の上に乗せてイヤホンを耳穴に差し込むタイプだ。前の音を拾うのではなく、上や後ろの音を拾う形式だ。
風呂に入る時と寝る時に外すが1日中つけていても苦にならない。
ぼくの室内では、このパソコンを打つ音、パソコンのファンの音、居間では水道の水がシンクに落ちる音、箸やスプーンが食器とぶつかる音、
トイレでは水の流れる音、自分の小便の音、ドアを閉める音がガンガン響いっていた。
が、今はもうそのような生活音は慣れてしまった。

外を歩くと、車の音、ヒヨドリの鳴き声、自転車の音、革靴の音などが響いた。
Fig.1 ぼくように合わせた補聴器だ。2016.10.24

高い周波数の音が聞こえ辛くなっていると気が付いたのは、アフリカから帰国してからだ。
知人たちと道路を歩いていて、「福田さん危ない!」と袖を引っ張られることが初めだった。
後ろからチリンチリンとベルを鳴らしながら近づいてくる自転車に気が付かなかったのだ。
その後しばらくして秋になっても賑やかに思う程庭で鳴いていたコオロギの声が聞こえなくなり、
アオマツムシの声が聞こえているので、連れ合いに「今年はコオロギが鳴かない!」と云ったら、「何云ってるの?たくさん鳴いているじゃない!」云われ、愕然とした事だ。
さらに、テレビの自然番組の中で、小鳥が鳴いているシーンでその鳴き声が聴こえないので、
家族の者に、「今、鳥が鳴いている?」と聞くことが多くなったのだ。

補聴器を買うことにしたのは、鳥や虫の声が聞こえなくなったことと、学校で質問する女子学生の声が聞こえづらくなったことだ。

補聴器をつけて学校へ出かけたし、高校の同期会の集まりにも行った。
ただ、この補聴器の構造的欠陥ともいうべきことが分った。
騒がしい場所では、目の前の人が話し声が聞こえ辛いのだ。
耳穴タイプのものだと前の音が自分の外耳で捉えてくれるが、外掛けタイプだと目の前の人の声は、耳穴はイヤホンで塞いでいるので聞こえ辛くなるのだ。
今は、人と向かい合って話しをする時は、片方の補聴器を取り外す。

春の鳥の囀りや秋の虫の声を聴いてみたい。山を歩いて鳥や虫の声に耳を傾けてみたい。
山を歩くと耳もとを過ぎる風音がビュービュー聞こえる。枯れ葉を踏む音もガサコソ聞こえる。
動物たちの枯れ葉踏む足音やサルの鳴き声を試してみたい。

10月24日、自分の補聴器(Fig.1)を買った。前方180度まで聞こえるように調節したものだ。今までの貸し出して3週間つけていたものもぼくの左右の耳に合わせてくれたが、合わせるのもパソコンに取り込んだぼくの耳のデータから補聴器にそれを電気的に送り込むだけのようだ。でも、付けていると不具合が出るようなので、月に一度は機械の調整をするようだ。

帰りは、街の音を楽しみながらゆっくり歩いてきた。
帰宅して、CDでショパンを、2、3年振りに聴いた。
この補聴器の最上位機種だと、音楽鑑賞もできるようだが、
それだとまるで車を一台買うような値段なので、CDで聴くクラシックもやはり聞こえ辛い高い波長があるところが判ったが、しばらくはこれで我慢しよう。

この補聴器をつけると新たな世界が開けて、自分がサイボーグになったような感じがする。
今も以前好きだったチャイコのピアノ三重奏曲 イ短調 作品50を聴いている。

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