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2015年7月14日火曜日

ノウサギと飼いウサギの生態の違い The ecological difference between Hare and rabbit.

先日、丹沢実習でノウサギの子供の写真が松島侑一郎君によって撮られた。
Fig.1 Hare  by Yuichiro Matsushima
ノウサギは北海道から九州まで日本全国に生息している。ノウサギLepus と飼いウサギ(ヨーロッパアナウサギOrychtolagus)は、ウサギ科Leporidaeに属し、属が違うのに外観からでは両者を識別するのは難しい。頭骨では、鼻骨の幅・長さ等いくつかの点で違いが見られる。

この両者のもっとも明らかな違いが生活様式だ。
ノウサギは巣を作らないで、草叢にアカンボウを産む。そのアカンボウは毛が生えそろって目が開いており、生後すぐに動き回れるのだ。これを早成性という。

一方、アナウサギは地面を掘って巣穴として、そこにアカンボウを産む。アカンボウは毛が生えてなくて目も閉じており、動き回ることなどできないのだ。これを晩成性という。
Fig.2 Rabbit by M.achiko Fukuda
ウサギの仲間(兎形目Lagomorpha)の仲間は日本には、ナキウサギ科Ochotonidaeやアマミノクロウサギ科Pentalagusも生息している。これら2科のウサギたちも巣穴で育児を行う。ウサギの仲間のように武器を持たない動物は外敵に対して、隠れるか足を使って逃げ去るだけだ。決して歯向かうことはできない。
Fig.3 Pika in Qinling Mts. by Daniel White
だから、もっとも危険な時期の育児を巣穴で行うのは理に適った生活方法だ。おそらく、この生き方がウサギ目の祖先から受け継いできたのだろう。

それが、ノウサギ科のウサギたちは巣穴で育児を行わないで、草叢で子供たちにお乳を飲ませている。外敵に対して隠れることと逃げることしか対抗手段がないにもかかわらず、ノウサギたちは未熟なアカンボウを産んで巣穴で育児をするという方法を放棄したのだ。
しかも、このノウサギ科のウサギたちは全国に生息している。一方、巣穴を作るナキウサギやアマミノクロウサギはほんの一部の限られたところにしか生息していない。

日本では、少なくてもノウサギの生活様式の方が、適しているために北海道から九州までの各地に繁栄しているのだ。

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