もう、9月になった。今年も後残り3ヶ月もない。あんなに暑かった夏が恋しいと思うのは毎年だ。秋になって夏を恋しく思う気持ちは、他の季節の変わり目の時には起こらない。秋から冬になった時、秋を懐かしく恋しいとは思わない。冬から春になった時も、春から夏になった時も前の季節を恋しいとは思わない。 否、それ以上にかえって逆の感情が沸き上がる。子供の時から秋から冬への変り目に雪虫が飛んでいるのを追いかけ、初雪、初氷を嬉しく楽しく迎え入れる。さらに冬から春は、早く来い!来い!と春を待ち焦がれる。春から夏も同じように温かくなる日を待ち望み、夏の暑さが到来しても春を懐かしく思い出しはしない。
しかし、夏から秋に変ると、あのイヤだった蒸し暑さを焦がれる。どうしてなのだ。蒸し暑さをあんなに嫌がっていたのにその暑さに焦がれるとは、どうかしている。しかし、何故か、ぼくは毎年そうなのだ。
夏は、子供や若者が生き生きとした精気みなぎる季節だ。だから、秋が来ると物悲しく物思いに耽るは当然だ。しかし、夏、老人は涼しい木陰やエアコンの効いた部屋に閉じ籠る。ぼくは後期高齢者の老人になったのにも関わらず秋を歓迎する事はできず。若い時と同じように暑い夏を懐かしがる。
涼しい秋を待ち望んでいた筈なのに、涼しくなると暑い日々を懐かしく思う。暑い夏はたくさんの楽しい思い出を作ってくれたからか?しかし、今年の夏は自粛生活、Stay Homeだ!楽しい思い出は無い。かえって友人の前立腺ガンが全身に転移していてもう手術はできない事を知り、海外旅行を一緒にした知人がコロナで亡くなった。にも関わらずあの暑い夏を懐かしく思うのは何故なのだろう?
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