15日の丹沢実習で、辺室山・物見峠・不動沢右岸尾根を歩いた。
シカよりもカモシカのフィールドサインが目についた。
それは、恐らく、10日(日)にシカの個体数調節のための狩猟が行われたことにもよるだろう。
この1、2年以前に比べてシカを見る機会が少なくなっているのは個体数調節が行われている証でもある。
今回はカモシカのフィールドサインを見つけたので、それをアップしたい。
Fig.1はミヤマシキミがカモシカに食べられた痕である。
土山峠から辺室山、物見峠、三峰山、不動尻の登山道沿いのミヤマシキミはカモシカに食べられている。
Fig.1.食痕
Fig.2はカモシカがシキミの幼木の幹で角砥ぎをしたため、幹の周りの形成層部分まで剥がされたので
上部の部分が枯れかかってきている。
Fig.2.角砥ぎ
これは、シカの角砥ぎ!っと思った。が、近くによって見るとシカではなく、カモシカの角砥ぎであった。
それは、一見深く縦に彫られているように見えるが、カモシカの角砥ぎで形成層部分まで擦ったために
樹液が上から下に縦に流れた痕である。
Fig.3.角砥ぎ
Fig.4はカモシカの角砥ぎの痕だ。
Fig.4. 角砥ぎ
Fig.5はカモシカの糞と考えて良いだろう。
この糞は随分長径が長い。
Fig.5. 糞
下のGPSのルート図は上のFig1.~Fig.5のカモシカのフィールドサインがあった場所だ。
Fig.6.GPS上のルート図
①から⑤はFig.1からFig.5を見つけた地点である。
学生たちは歩くのが早く、鳥たちに興味を持ち、落ちている羽根を拾ったりしているが、哺乳類のフィールドサインには注目しないのが、残念でならない。
もっとも、ぼくが野生動物探検隊の人たちと歩くと彼らは、植物、昆虫、鳥とありとあらゆる生き物に対して感動し、それらをルーペなどを使ってじっくりと観察しての歩みは、学生とぼくの歩みの比ではない。
自然に対する興味が、歩く速度になっているのかもしれない。
そういう意味で、野生動物探検隊の皆さんの自然に対する姿勢をもっと学ばなければならない。
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