これは、ニホンザルの1歳の頭骨を後ろからみたものである。
左右の頭頂骨が縫合して矢状縫合をつくり、頭頂骨と後頭骨が縫合してすでにラムダ縫合が完成している。ヒトでは、1歳ではここに小泉門があって孔があいている。
サルのオスでは成熟してくると矢状縫合が盛り上がる。でも、ヒトでは盛り上がらない。
ヒトでは、ラムダ縫合線は盛り上がらない。
これは、タヌキの頭骨を同じく後ろから見たものだ。
左は多分生後半年以内、右はオトナ。
タヌキを含む肉食獣たちは、ラムダ縫合が盛り上がる。
もちろん、頭を支える、首や背中からの筋肉がここにへばり付くということは想像できる。
それは、ヒトでいうなんという筋肉?哺乳動物の解剖学は、ほとんどヒトの解剖学の借り物である。
後頭骨と頭頂骨との出会いの小泉門のところに、インカの人々はインカ骨という他の人たちにはない骨をもつ。しかし、モグラやネズミの仲間は間頭頂骨と名付けられたインカ骨と同じ骨をもっている。
同じサル(霊長)目のヒトは胎児の時には前顎骨をもつが、膣から出てくる時にはそれはわからず、上顎骨から切歯が出てきていることになっている。
ぼくは、哺乳類の基本的な博物学的知識が乏しい。
そのようなことを調べようとしてしても家畜やイヌ、ネコはある程度調べらられているが、イタチでは、リスでは、ヤチネズミではカモシカでは、野生動物に関しての基本的解剖学が、わからない事だらけである。
明らかにしなければならないことがおもしろいことが山ほどある。
2 件のコメント:
「哺乳類頭骨のデータベース」
http://1kai.dokkyomed.ac.jp/mammal/jp/mammal.html
というHPがありますが、日本の野生動物の頭骨は隊長のコレクションの方が多いかもしれませんね。
ハタネズミなど欠けた頭骨を載せてます。
ご存知でしたか?
take隊員へ
情報ありがとう。
獨協大学医学部解剖学教室、ここの技術スタッフの人たちに感謝です。
日本の頭骨収集&資料公開でここほど素晴らしいところはありません。
実は、もう何年も前から「お気に入り」にいれて、いつも自分の頭骨と比較したりしております。
ぼくのHPでも紹介させてもらってます。
ただ一点残念なのは霊長類以外は下顎の情報がないことかな。
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