「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2017年3月18日土曜日

沢沿いに咲く春の花  Spring flowers that bloom along the bog.

  3月16日の続きです。
     キクザキイチゲのあった沢沿いには、ユキノシタ科Saxifragaceaeネコノメソウ属Chrysosphleniumの2種(Fig.1とFig.3)があり、アブラナ科Brassicaseaeワサビ属Wasabiaの1種(Fig.2)も花を咲かせていた。
Fig.1 ヨゴレネコノメでよいのかな?
  毎年、ユリワサビを見つけると葉を咬んでみるのだが、ワサビの葉を咬んだような辛味が全くない。昨日、ネットサーフィンしていたら、ユリワサビはそのまま食べても辛味がないが、熱湯に浸けて一晩密閉すると辛味が出るとあった。今度、山でインスタントラーメンの食べる時の具としてして入れてみよう。
Fig.2 これはユリワサビ
  ユキノシタ科のネコノメソウの仲間やチャルメルソウの仲間の咲いているかどうかよくわからない地味な花の存在を知ったのは、つい最近のことである。やまぼうしさんや鈴木庸夫さん夫婦らの野草に詳しい人たちと知り合って、ネコノメソウの花に可愛いと話しているのに違和感をもってからだ。ぼくは、花と云えば咲いているだけで目立つ華やかな美しさを求めていたが、彼らは目立たたない花に可愛さを見出しているのだ。美しさや華やかさではなくて可愛さを花に見出したことは無かったので、ぼくにとっては新鮮な驚きでもあった。
Fig.3 これはムカゴネコノメかな?

2017年3月17日金曜日

イノシシ、シカ、カモシカ、サルのフィールドサイン  Field signs of sika deer, serow, and monkey.

  昨日歩いた沢沿いにあったヌタ場wallowsだ!獣毛を探しはしなかったが、イノシシが身体についているダニなどの寄生虫を落としたのだろう。
  キクザキイチゲのそばにあるカンスゲがシカに食べられているfeeding signs。
  尾根に取りついで登っていくと、通せんぼするように横倒しになっている木があり、樹皮が齧り取られているdebarking。切歯の幅からカモシカだと判る。
  糞だ!カモシカの食痕があったし、まとまっているのでカモシカ糞droppingsだ!この後急峻な尾根を木の根などを手掛かりに登る。立ち木や木の根などを頼りに登るのはちょっとスリルがあって楽しい。
  これはサルがヤマグワなどの樹皮食いをした糞droppingだ! 
  尾根を登り詰め、登山道に出て、登山道を下り、途中で今度は尾根沿いにつけられた経路を下りてバス道路へ出た。タヌキ糞1個、テン糞9個を拾ってきた。
  GPS上の駐車場から駐車場へ歩いた時間は3時間で、距離は6.1キロであった。自分では2キロちょっとかな?っという感じだった。それは3時間の内、1時間半しか移動に使ってないからだろう。

2017年3月16日木曜日

キクザキイチゲが咲いていた! Anemone species have been in bloom.

  昨日は専門学校の卒業式があった。謝恩会の後、舞浜駅近くで二次会があり、卒業生の女子と一緒に相鉄線で帰ってきた。
  今朝、朝食を食べながら、キクザキイチゲAnemone pseudoaltaicaの様子を見に行こうと思い始めた。家を出たのが10時、朝の通勤渋滞は峠を越していたが、清川村の尾崎の交差点にやって来た時は11時半を回っていた。
  吹風トンネル付近の二つの駐車場は相変わらず閉鎖されている。きっと宮ケ瀬湖から釣り人を締め出すためだろう。みやがせミーヤ館前の駐車場に車を置いた。
  例年よりも少し早い。しかし、今年は温かい感じがするので、いつもの場所を見ると、花が二つしか咲いていない。蕾も二つだ。
   例年なら斜面にワーっと群生しているのに、キクザキイチゲの株そのものが枯れ葉に埋まっていて、少ない。
   辛うじてこの一輪がしっかり咲いている。ちょっと残念だが、仕方がない。何だか、今年も深窓の麗人に会えたような感じだ。何故か、枯れた花が一つぼくが立っている足元に落ちていた。始めは例年より少ないので盗掘されたのかとも考えたが、シカがすぐそばにあるカンスゲを食べた食痕がある。シカが踏み荒らしたのかもしれない。それともまだ早いのか?

2017年3月14日火曜日

線路沿いの草花  Flowers and herbs along the track.

  我が家は小田急江の島線の線路から道路を隔てて10メートルも離れていない。そのため、ここに引っ越してきてしばらくは電車が走る音が気になったものである。しかし、この電車が線路を走る音は半年もしないで気にならなくなり、いつ走ったのかも気が付かなくなってしまった。
  線路沿いの土手は以前ここにはどんな植物が生育していたかが分かることがある。春にはいち早く、土手を赤い布切れでも落ちているかのようなクサボケの花が咲き、この後、ヤブカンゾウが芽を出し、花が咲き、初夏にはヤマユリの花が咲く。
  以前は、空き地である野原があり、そこでオオイヌノフグリやツクシやヨモギ、タンポポ、ナズナなどを眺めたり摘む楽しみがあった。今は、そのような空き地が無いので、線路沿いの土手が唯一の季節の草花の移り変わりを知ることができる場所となっている。
クサボケの花、花弁をいっぱいに広げた花よりも、控えめに太陽の恵みの光を受けているような花の姿が愛らしく感じる。

  今朝はしょぼしょぼと冷たい雨が降っている。梅ノ木に吊るしているフウランやカヤランの鉢が乾いていたので丁度良い湿り具合かもしれない。
  天井にとまっていた筈のモンキアゲハが天井にも壁にもカーテンにも見えない。新居浜市のtigerdaleさんから砂糖水のコメントをいただいたので、薄めた砂糖水とハチミツの皿のところにもいない。どこに飛んでいったのかな?チョウには砂糖水ということで、半世紀前に台湾に行った時の思い出が甦った。チョウを専門に獲っている人は、サトウキビの汁を絞りだしたカスを水に浸して置いて地面に置いておくとチョウが密を吸いに集まってくる。それを、一網打尽に獲っていたのだ。

2017年3月13日月曜日

居間の中をモンキアゲハが飛んでる! The red helen is flying in our living room!

  パソコンに向かっていたら、隣の居間をバタバタ大きな黒いものが飛んでいる。カーテンにとまったので見ると白い模様が見えた。これはモンキアゲハPapilio helenusだ!しばらく落ち着かなく翅をゆっくり開いたり閉じたりさせてカーテンにとまっている。
   翅を閉じたり開いたりしていたが、翅を広げたままになった。コヤツはどこにいたのか、11月頃に居間に取り入れたカポックかベンジャミンゴムの木にサナギとしてぶら下がっていたのだろう。
   カポックを探したら、葉柄に抜け殻のサナギがついていた。庭にはサンショウの木やユズや鉢植えのレモンがあり、毎年、アゲハの仲間の幼虫が葉を食べている。秋に幼虫だったヤツがカポックの鉢まで這っていってサナギになったんだ。
今、コヤツは居間の隅の壁に張り付いている。外に出してやりたいが、寒さで生きていけないだろう。ランの花の蜜を吸うわけでもないから、せっかく成虫になったがこのまま部屋の中で死んでしまう。どうしたら良いかな?

  南スーダンPKOの突然の撤退。森友学園問題を幕引きさせる安倍政権の目眩ましのようで、イヤな感じだ!

2017年3月12日日曜日

ミナミヌマエビの思い出  The memory of freshwater shrimp

  TCA専門学校の玄関をはいると大きな水槽があり、さらにたくさん水槽が並んでいる。廊下に面した水槽の中に小さなエビがいた。それを見ていたら、屋久島の沢でお昼のラーメンに容れて食べたエビを思い出した。
  もう、40年前のことだ。当時はサル学は人気があり、全国各地のフィールドで野生ザルを追っている学生や若手研究者が夏の屋久島の半山に集まってキャンプ生活をしながら海岸沿いから永田岳までのヤクシマザルを追ったのだ。屋久島の日の出は6時を過ぎ、日没が午後7時過ぎであった。しかし、まだ暗い5時に起きて、自分の持ち場の群れの場所まで行き、観察終了は7時過ぎであった。7時過ぎに沈んで行く太陽の光を双眼鏡の対物レンズに集めて火をつけることができた。ぼくは、朝食用にインスタントラーメンを持ち、ホエブスで湯を沸かして食べた。沢の水の中を動き回る小さなエビをつかまえては沸くお湯にぶち込み、ラーメンの具とした。透きとおった身体のエビは熱湯に入れるとすぐピンク色になった。味は全く覚えていないが、エビで動物タンパクをとった楽しい思い出だ!
  そのエビがネット販売されていることを知った。
  エビの名前はミナミヌマエビだ。注文した。しっかり包装?されて50匹が届いた。グッピーの水槽に半分同居させ、残りはエビだけ新たな水槽に容れた。このミナミヌマエビがお腹に卵をもち増えてくれるのを楽しみにしている。

  寝室の南側の窓辺に置いているセロジネの花が満開だ!

2017年3月11日土曜日

テンは今何を食べているのか?  What does the marten eat now?

  3月9日に伊勢沢林道を音見沢橋まで歩いて見つけだテン糞①~⑤の位置をGPSのポイントで落とした(Fig.1)。既にアップした餓死したと思われる若いオスジカの死骸があった場所はテン糞①とほぼ同じ位置である。5個のテン糞は①と②、③と④がほぼ100mくらい離れた場所にあった。②・③と④・⑤は300mくらい離れていた。
Fig.1 伊勢沢林道上のテン糞①~⑤の位置

8:23テン糞①
キブシ種子、オオウラジロノキ果皮果肉、昆虫脚
8:29テン糞②
キブシ種子、ツバキ雄蕊葯、
8:40テン糞③
オオウラジロノキ果皮果肉
8:43テン糞④
キブシ種子果実果皮、サルナシ種子、小哺乳類毛
8:56テン糞⑤
キブシ種子、ツバキ雄蕊葯、オオウラジロノキ果皮果肉、昆虫脚

Table 1  テン糞①~⑤に含まれていた植物や動物
  キブシやオオウラジロノキの果実が食べられている。しかし、これらは全て林床に落ちているものだ。この時季のテンはタヌキやアナグマとその主要な食物は変わらないが、唯一違うのはツバキの花芯食いだ!甘い蜜を舐めることができるのだ。糞④から小哺乳類の毛(灰黒色なのでヒミズかジネズミかな?)があったが骨や歯は見つからなかった。また、糞①のそばにシカの死骸があったのだが、シカを食べたような痕跡を糞の内容物に見つけることができなかった。

  森友学園事件、籠池理事長が小学校の大阪府への申請を取り下げた。この時のTVニュースで籠池夫妻がこれまでとは全く違うにこやかな様子で後で記者会見をすると語っていた。自らトカゲの尻尾切りだと怒っていた人間が、まるで、凄い好条件の話しを出されたので取り下げたような印象を受けた。国会喚問を恐れる方面から好条件がだされたのだろう。いずれにしても国有地を格安で払い下げられたこの問題は国会でしっかり明らかにすべきだ。

2017年3月10日金曜日

早春の丹沢山麓の花  Flowers of the Tanzawa mountain-foot in early spring.

ー昨日の伊勢沢林道歩きの続きー
  陽が当たる斜面には、タチツボスミレが咲いている。土埃が掛かっているので口をすぼめて息を何度か吹きかけて、すこし綺麗になってから撮った。
  枯れ葉を取り去って埃を吹き落として、、、。
  この斜面のヤマルリソウはどうしても埃がとれない。スミレとちがって葉に薄毛があるからだ。
  少し、ピンク色の色変わりのヤマルリソウだ!
  丹沢の木の花の春一番は、これ!フサザクラ!
  クスノキ科の黄色い花を咲かせるダンコウバイまだ蕾だ。花は再来週あたりかな?
  これは、イヌガヤ or カヤ(どっちだ?)の雄花だ!
  朝9時頃、音見沢橋にまだ冬芽のヤマグワの木の陰が写る。日向の岩に座ってサーモのお茶を飲みながらサンドイッチを食べる。
今日は、朝から良い天気。TVでは森友学園事件をやっている。時代錯誤の教育勅語や五箇条の御誓文を幼稚園児たちに唱えさせる詐欺師の籠池氏。ISや北朝鮮、中国を利用しての右傾化の足音が聞こえる。

2017年3月9日木曜日

餓死した若いオスジカ  The Sika deer who seems to have starved to death.

  今朝、伊勢沢林道を歩いてきた。目的は、林道を歩くことではなく、別の沢の春に咲く花の様子を見に行くためである。
  その花は、午前、7,8時頃では、沢に陽が当たらないので花が開かないのだ。そのため沢に陽が当たる10時過ぎまで時間をつぶさなくてはいけない。出発時間を遅らせると良いのだが、そうなると、道路はもう朝の渋滞に巻き込まれる。そのため6時には家を出なければならない。

  水沢橋の駐車場に着いたのが8時頃だった。今日は山に入らないで林道歩きだけなのでストックを車に置き、出発だ。歩き始めて間もなく何気なく枝沢の水を林道の下に流すコンクリートの土管ところを覗いたら。トビが一羽飛び出た。シカの死骸だ!トビがこれを食べていたのだ。ぼくが2月24日に歩いた時、既にあったのだろうか?2、3週間くらい前に死亡した若いオスジカだ。
  下に下りて、死骸の状態をみる。前脚はあるが後脚は無い。タヌキやアナグマに運ばれたようだ。眼球は無い。かなり、生々しい赤い肉がある。今夜も動物たちの宴となるのだろう。
  この若いオスのシカがこのようなところで死んだ原因は、食べる物が無くて飢えて死んだのだと思う。それをこの場で調べることができたのだ。残っている骨の上腕骨を割り裂いて、骨髄の状態をみれば良かったのだ。白黄色の骨髄の脂肪分が少なくスカスカだったなら餓死が確実だ。あるいは、餓死寸前の状態で滑落したのかもしれない。

 音見沢橋で、コンビニに買ってきたサンドイッチを食べ。車に戻る。吹風トンネル手前の駐車場が何故か閉められている。12月16日から閉めるとの掲示だ。これに頭にきて、沢の花の様子も見ないで真っ直ぐ帰ってきた。どうして、丹沢山麓の駐車場はこんなことになるのだろう。違法駐車を勧めているようなものだ!



2017年3月4日土曜日

3月の花々!  Flowers in early March!

  桃の節句が終わった今日は、朝方はシトシトと小雨が降っており、10時頃から晴れてきたが、まだまだ肌寒い。
  部屋の中では、デンドロ、パフィオ(下)、ファレノプシス、セロジネなどが咲いている。
   外にでると、家の日向とろこでコアラセイトウ(ショカツサイ)が咲いている。この花は冬のキンシコウ調査で陜西省の秦嶺山脈の麓の山村から帰る時に辺りが紫色になるように咲いていたことを、また、三輪自動車の荷台に乗って牛がゆったり歩く山道を走っていたのを思い出す。
   3月上旬の花はモモではなくて、このジンチョウゲ。故郷の釧路はまだまだ氷に閉ざされている。子供の頃は、今の時季に同じ日本の屋外で花が咲いているなんてとても信じられなかった。
   これは、お隣さんの庭のボケの花、昨年の萎びた果実もついていた。

2017年3月3日金曜日

テンやタヌキの今の時季の貧しい食事   Poor foods of marten and racoon dog in this season.

今回アップするのは、2月24日の伊勢沢林道・尾根登り・登山道・水沢のルートでで見つけたテン糞の内容物です。
7:33テン糞①
ケンポナシ種子・果肉果皮果柄、肌色顆上不明物(再度この不明物の写真を載せます。これの顆乾燥してから焼いてみたら毛が焼けるような臭いがしたので、植物質のものではなくて動物質であることが解った。しかし、これは何だ?卵?)
7:44テン糞② 
キブシ種子・果肉、ムカデ4cm1匹、甲虫外骨格、脚
7:47テン糞③ 
キブシ種子、オオウラジロノキ果皮付き果肉
7:51テン糞④
キブシ種子、腐葉砕片
8:03テン糞⑤
キブシ種子、ヤブツバキ葯、オオウラジロノキ種子、昆虫脚、羽毛、トカゲorカナヘビ歯骨・骨片(写真)
8:12テン糞⑥
あちゃー!これは、アスファルトの欠片だ!拾った時は気が付かなかったヨ!
これお持ち帰るなんて、バカだねぇー!
10:01、テン糞⑦
キブシ種子、サルナシ種子、柔らかく細い哺乳類毛4~50ミリ(ノウサギ?)、骨片(カエル?)
12:15、テン糞⑧
ジネズミ?毛骨片、切歯?、脊椎骨、
12:44、テン糞⑨
ケンポナシ種子・果柄
 12:48、テン糞⑩
キブシ種子果肉、節足動物脚外皮
 12:53、テン糞⑪これらすべての塊をゲット
キブシ種子果肉、ケンポナシ種子果肉果柄、膜翅目翅脚、甲虫外翅、シカ毛
 13:01、テン糞⑫
キブシ種子、羽毛、不明物写真
13:08、テン糞⑬
オオウラジロノキ果肉・果皮・果柄、サルナシ種子
 13:16、テン糞⑭
オオウラジロノキ種子・果肉・果皮、ケンポナシ種子・果柄、不明物(Fig.)
13:58、テン糞⑮
キブシ種子多数、節足動物脚・翅
 14:27、テン糞⑯
キブシ種子、モミの枯れ葉5mm以下、



  表1は今回拾ったテン糞15個の内容物をまとめたものである。15個の内11個でキブシの種子や果実が出てきた。次に多かったのはケンポナシやオオウラジロノキである。でもこれらはそれぞれ4個の糞から出てきただけだ。キブシやケンポナシなど植物質だけを食べたと思われる糞は6個であり、他の9個には植物質と動物質の物を食べている。動物質の物だけを食べたと思われるのは⑧の1個だけでネズミ亜科以外の小動物(ジネズミ?、トガリネズミ目の標本が見つからなくて確定できない)を食べたものである。
  今の時季は、テンもタヌキやアナグマように林床に落ちた果実を漁っているようで、枯れ葉などが溜まる腐葉層を漁っているためにさまざまな節足動物を食べるために、落ちた果実と腐葉層にいる動物質を食べることになる。木に登って食べたものはヤブツバキの花芯食いで蜜の部分を食べたもので、雄蕊の葯が糞中から出てきた。

  野生哺乳動物にとってこの3月が最も飢えの苦しみの時である。サルなら膨らんできた冬芽食いで飢えを補えるが、果実が主要食物であるクマ以外の食肉目の動物たちにとっては、虫や両性爬虫類が活発に動きだすまで落ちているキブシの果実を食べ、枯れ葉が積もるところで土壌動物を漁らざるを得ないだろう。
  キブシの果実は一個一個ばらばらに散在しているのではなく、果穂としてまとまって落ちている筈なので見つけたら一応腹を満たすことはできるだろう。
  それにしてもテン、タヌキなどの野生動物たちの食事は気の毒としか言いようがない。