ヌートリアの切歯前面の赤褐色は前面のエナメル質に鉄分が含まれていることだが、臼歯の周りの黒ずみは食べた植物の化学物質のせいだ。アフリカのサル、アカコロブルスとサバンナモンキーの歯の汚れ・黒ずみを比較した。このサバンナモンキーはトウモロコシ畑を荒らしていて撃たれた個体だ。アバンナモンキーは雑食性だ。このアカコロブスはマハレ山塊国立公園で干からびた死骸として拾ったものだ。アカコロブスは葉食性のサルだ。両者の歯の黒ずみを見ると、アカコロブスの歯は全て黒ずんだ染みがついている(図1&2)。
図1.正面からサバンナモンキーCercopithecus aethiops(左)とアカコロブスProcolobus badius(右)
図2.側面からのサバンナモンキー(左)とアカコロブス(右)
サバンナモンキーの歯も少し茶褐色に汚れているが、アカコロブス程ではない。アカコロブスの食べる葉に含まれる化学物質によって歯がこんなにも茶渋がついたように黒ずむのだ。
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