3月6日、栂立尾根・本間ノ頭・御殿森ノ頭・金沢林道で見つけた食肉目の糞の内容物である。
ここで表記している小哺乳類とは、齧歯目(ネズミ科)とトガリネズミ目の動物たちであり、
手持ちの骨標本と照らし合わせて同定できなかった物を小哺乳類とした。
①8:57、テンmarten糞①
キブシ種子、腐葉細片
②9:10、テンmarten糞②
キブシ種子、マメガキ種子、オオウラジロノキ果皮果肉、アカネズミ大腿骨滑車部分・骨片・毛
③9:11、タヌキracoon dog糞①
腐葉細片、節足動物(土壌動物)翅脚外骨格
④9:23、テン糞③
キブシ種子、シカ毛
⑤9:24、テン糞marten③’
鳥羽毛根骨片、節足動物脚外骨格
⑥10:04、タヌキ糞場のテンmarten糞
植物繊維、ノウサギ?骨片肉片
⑦10:43、キツネfox糞①?
小哺乳類(ヒミズ?)毛骨片
⑧10:56、タヌキracoon dog糞②
腐葉細片、土壌動物外骨格脚触覚、ムカデ1匹外皮
⑨14:25、キツネfox糞②
アカネズミ大腿骨遠位端(滑車部)・脛骨近位端部・骨片・毛
⑩14:55、キツネfox糞?
ムカデ外皮、ヒミズ上腕骨・頚椎骨・毛、リス?毛・骨片
⑪15:28、テンmarten糞
キブシ種子、小哺乳類毛・骨片
今回は糞分析に時間がかかった。
それは、小哺乳類の毛が多く、しかも骨片が混じっていたために、できるだけ小哺乳類を同定しようとしたからである。
①,③、⑧以外の糞には全て哺乳類や鳥の毛が混じっていた。但し、⑥だけが毛は無くて大きな骨片が含まれていた。骨質からしてノウサギとした。しかし、これは狩猟で撃たれて沢などで解体されて、残されたシカの骨を齧った骨片かもしれない。
それにしても、今回は1000m前後のところに生息しているテンやキツネたちなので、
500m前後の山麓で生息する仲間とは少し、食性が異なるのかもしれないと思った。
それは、多くの糞に脊椎動物を食べた痕跡が認められるからだ。
それとも、今年は積雪が多いために、肉食動物たちは林床に落ちている果実は食べられないので、小哺乳類などを狙わざるを得なかったという事なのかも知れない。
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