もう、何年も前にT.Sさんか宅急便で送られてきた房総のアカンボウザルの頭骨を木工用ボンドを用いて組み立てた。
乳歯の萌出具合から判断すると2ヶ月ちょっとたった赤ちゃんのものだ。
骨は薄ぺらであり、泥やゴミを落とすと割れてしまうので、泥などがついたままそのままボンドをつけた。
前歯のところの透明のものが乾いたボンドである。
ジグソーパズルの三次元というのはなかなか難しい。
組み立て終わると左右の頬骨が無い。
箱の中を探しても見当たらない。
頭蓋は、ヒトでは15種類23個の頭蓋骨(神経頭蓋:脳を被う)と顔面骨(内臓頭蓋:呼吸、消化器を被う)からなるが、サルではさらに多くの骨からなり、サルよりもキツネの方が多くの骨よりなっている。
例えば、前頭骨や下顎骨はキツネでは左右の一対2個あるが、サルやヒトでは1個となる。
前顎骨はキツネやサルでは2個だが、ヒトでは前顎骨そのものがなく、上顎骨が代用したかたちになっている。
このような骨数の減少は、歯の数でも同じことがいえる。
上顎骨の右だけをみると、キツネは哺乳類の基本的歯式の3・1・4・3(切歯・犬歯・前臼歯・臼歯)だが、ニホンザルやヒトでは2・1・2・3となるが、ヒトの第三臼歯(親知らず)は消失する傾向にある。
ウマの足の指骨の数の減少なども含めて考えると、進化とは基本装備を減らして単純化、身軽になることだとも言える。この説を今のぼくらの社会生活に換言して考えるならは、最近の世の中はなんとゴチャゴチャとした装備・道具に溢れていることだろうか?
4 件のコメント:
確かに魚類や両生爬虫類なんかに比べると哺乳類の骨は少ない気がしますね。数個の骨が合わさることで少しづつ減ってきたのでしょうか?
間違って匿名にしてしまいました(笑)
ゆーゆーです
ゆーゆーさんへ:
え? 小進化と大進化とは違います!
普通、進化を考える時のイメージは、単細胞生物から多細胞生物が生まれ、腔腸動物のようなものから脊索動物が生まれるような大進化は、単純なものから複雑なものへですよね。
同じように魚類から両性・爬虫類への進化も複雑化なんです。
しかし、ウマが一本指になるような小進化に関しては単純化、暗闇の洞窟に棲む魚の目が退化するのも機能の一つが消失するので、単純化ですね。
ヒトは自らの身体を単純化させるように進化していて、道具や技術という文化を複雑化させることで、足りなくなったものを補っていたが、、、、、。
その文化を維持し発展させるため、文化自体が自己増殖・進化して複雑化へと進んでいる。
もう、ヒトという動物が制御できないようなことになりかけている。
しかし、ぼくは思うんです。文化の大進化が生じてくれればと考えていますよ。
つまり、考え方の大転換ですね。効率の良い事、早いこと、強いこと、便利な事ほど悪いことはないということのような、、、。東アフリカでは、ポレポレ(ゆっくり)が当たり前です。
サルが人に進化するのを「大進化」、人間の毛が薄くなるのを「小進化」と言うのですか?
勉強になりました。
価値観の大転換は必ずでてきますね。
それがいつだろう?
そのことに少しでも貢献したいところです。
コメントを投稿