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原発不要・核廃絶


2012年4月1日日曜日

シカの切歯と上あご Incisor & maxilla of sika deer

シカの下顎の切歯である。
第一切歯が異様に幅広だ。
いつも晒骨された頭骨の歯しか見ていないが、こうやってまだ生々しい状態の歯並びは
非常に整っていてきれいでもある。歯の間に隙間がない。
シカやカモシカの上顎には切歯が無い。が、シカにはこうやって小さな犬歯がある(下の写真)。
シカが木の皮を剥いたり、枝の樹皮を齧る時は下顎の切歯を使うが、上顎には切歯がないので、
この切歯と上顎で押さえることになる。
しかし、上顎の口蓋にの皮膚はどのくらい堅いのだろうか?
包丁(下顎切歯)とまな板(上顎)の関係だとこれまで考えてきたが、まな板にあたる上顎の皮膚は本当に堅いのだろうか?
ウシ(カモシカの仲間)が草を食むのを子供の頃見ていたが、歯など使わないでほとんどクチビルと舌だけで草を食べているようにもみえる。柔らかい草をむしり取る時は歯など使わないだろう?

しかし、カンスゲのような堅い草をむしり取る時は下顎の切歯と上顎の皮膚で押さえて切り取ることになる。上顎の口内の皮膚はどの程度の堅さなのだろうか?

木の幹の樹皮を齧ったり、小枝を噛み切った痕さえつける。
この場合も上顎でしっかり押さえている筈だ。
上顎は痛くないのだろうか?

それが、下の上顎を見た時の疑問である。(もちろん、クリックすると拡大)
以上が、take隊員の「森の海▲海の森」の最近のものを読んで感じたことだ。
もちろん、柔らかいまな板に押さえても切れないので、引っ張ることになる。
上顎の皮膚(皮)はどのくらい丈夫なのだろうか?
以下は、take隊員が引用した蒲谷肇、1992の文献をプリントアウトして読んだ。
「房総丘陵東部におけるニホンジカの採食植物リスト」 東京大演習林、29:125-140
によると、
房総丘陵でシカによる採食害の少ない植物種
マツカゼソウ、ベニバナボロギク、ナツトウダイ、ツワブキ、ドクダミ、イズセンリョウ、シロダモ、アセビ、シキミ、イヌマキ、ワラビ、オオバノイノモトソウ
をあげている。
さらに、シカの不嗜好性植物として
シロダモ、シキミ、イズセンリョウ、マツカゼソウ、オニシバリ、コブナグサ、ワラビ
を中島(1929)はあげている。
房総丘陵におけるシカが好んで食べる訳でない植物と、
丹沢に現在下草として残っている植物が一致するものを赤字で示した。
丹沢ではダンドボロギクも繁茂するからこれもシカが食べないものだ。
ワラビの生えるような草原は少ないが、草原があるとワラビがある。
ナツトウダイは白い汁がでるが、丹沢山麓ではあまり見たことが無い。ツワブキ、ドクダミが食べられないとは少し驚きだ。
丹沢だと、ヤマトリカブトやテンニンソウ、さらにはレモンエゴマが
シカに食べられない植物として思いつく。さらには、ヤクシソウやリュウノウギクもそうかな?!
他にはどんなものがあるだろうか?

3 件のコメント:

take隊員 さんのコメント...

シカの上顎、どうなっているのか気になります。

ただ、下顎の切歯がするどいし、葉の切り口からもちぎるというより切る方がイメージされます。
実際はどうなっているのだろ? 不思議です。

シカの食べ物のデータみると、丹沢と湯河原の林床の違いのわけがよく分かります。
シカに責任はないのだけど・・・。

fukuda, fumio さんのコメント...

本当に不思議です。
枝の樹皮食いの痕は、しっかりと切歯の跡がついてますので、齧っているんですね。

さらにシカが食べないのはミヤマシキミが入るかな!

それにしても、2つの単語入力って、これ読み取るの大変だ。

fukuda, fumio さんのコメント...

本当に不思議です。
枝の樹皮食いの痕は、しっかりと切歯の跡がついてますので、齧っているんですね。

さらにシカが食べないのはミヤマシキミが入るかな!

それにしても、2つの単語入力って、これ読み取るの大変だ。