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2018年9月15日土曜日

イルカショーの批判 The criticism of Dolphin Show!

2020年の東京オリンピックのセーリングの会場予定地は江ノ島である。そこで、9月9日からワールド・セーリング大会が行われており、初日に江ノ島水族館で各国から参加した出場者たちにイルカショーを見せた。
このイルカショーの驚いた海外の選手たちはSNSで、イルカショーを批判した。10日には国際セーリング連盟もイルカショーを批判した。これを受けて日本セーリング連盟も謝罪した。

この問題についてはイルカショーが何故いけないの?っと疑問を持っている日本人もたくさんいるようだ。海外では、闘牛、馬術、ドックレースなどがあるのに!っと思っているようだ。

日本では、この30年くらい前から陸上生の野生哺乳動物や鳥類については、野生動物が生息している自然状態に近い工夫をして飼うこと、こうすることで、飼育動物の異常行動を減らし、動物の福祉を図ることが目的とされる。これを環境エン・リッチメントEnvironmental enrichmentと云う。

上野動物園も横浜ズーラシアも環境エンリッチメントを取り入れ、餌の取り方、隠れ場、休み場、ヒトとの関係や単独生活者なら他個体との距離・関係など多くの配慮がなされてエンリッチメントに努力している。それでも飼育管理者がその飼育動物の野生(自然)状態での生活を知らなければ動物福祉には程遠くなる。
ぼくが秦嶺山脈のキンシコウを調査していたので、横浜ズーラシアの飼育担当者から、キンシコウの生息地の状況や食物などや行動・生態を聞かれたものだ。また、日本の野生動物であるキツネ、タヌキ、テン、ツキノワグマの生息地を知るため丹沢山麓を一緒に歩いたこともある。

陸生の野生哺乳類・鳥類の飼育に関しては各動物園で環境エンリッチメントの考え・思想が浸透している。しかし、同じ野生哺乳類でもイルカやクジラの仲間やアザラシ、オットセイなどの海獣類を飼育しているところでは、エンリッチメントの思想が皆無である。
狭いプールで飼い、餌は手渡しで与え、芸をさせるのが当たり前だ。
隠れる所もない透明の円筒状の水槽で泳ぐシロイルカ 
八景シーパラダイスで

芸をした後お辞儀をさせられているセイウチ
八景シーパラダイスで

広い海で泳ぎまわっていたイルカをオットセイをまるで芸をさせることで飼育しているのだ。
彼らはぼくらと同じ哺乳類であり、彼らは捕獲されて持ち込まれた野生動物なのだ。イヌ、ウシ、ウマなどの家畜化された動物と違うのだ。

ぼくは、子供の頃からサーカスで芸をするクマやライオン、猿回しのサルを見るのが嫌だった。サーカスのクマやライオン、猿回しのサルたちは悲しみに溢れた生気を失っている目をしている。鞭によって抑えつけられていることで芸をしているのだ。彼らの芸で観客が笑うのは身内の誰かが物笑いにされているようでイヤだった。
海を泳いでいるイルカの目を見たことがないが、江ノ島水族館のイルカたちもきっと悲しみに溢れた目をしていることだろう。

2020年の東京オリンピックまでに、水族館の海獣類をエンリッチメントを考えた飼育をお願いしたい。

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