部屋の書棚の上にシカのトロフィーのようにぶら下げていたスナメリの頭骨を、今は再び手許に置いて眺めている。このスナメリは杦本盾美さんが知多半島の佐久島にスナメリの頭骨拾いを兼ねて海水浴に行ったら、本当にスナメリの頭骨を見つけて拾ってきたのです。宅急便で送ってくれたのは2009年2月の事でした。送られてきた時の事を2009/02/24のブログにアップしております。
イヤー、図中にpm、mなどと頭骨の各部分の骨の名称を記しているが、これは、いくつかのハクジラの仲間やネズミイルカ科の頭骨を見たが、前顎骨、上顎骨ははっきり判るが、他の骨に関してはネズミイルカの仲間でも違い、結局スナメリの頭骨の名称についてはペンディングになった。それは、欧米の海に生息しているならば調べ上げられているだろうが、スナメリは日本、中国からインドにかけての海に生息する動物だからだ。これから調査研究される動物だ。
で、口吻の上部で一見長い鼻骨にように並んでいるのが前顎骨である。これは殆んど全てのハクジラ類の頭骨で同じだ。長い前頭骨に癒着して上顎骨がある(図1)。これもハクジラ類では変わらない。
前顎骨が口先まで伸び(図1、2)ている。前顎骨から出る歯は切歯であり、上顎骨から出る歯は頬歯と呼ばれる前臼歯や臼歯である。このスナメリの前顎骨からは3本の歯が見え(図4)、上顎骨からは15本の歯が出ていたようだ(図2)。だから、計18本の同歯性の歯が出ていることになる。もともとは異歯性だったが同歯性に代わる大変換期があったのだ。その時に前頭骨や頭頂骨も目まぐるしく変ったのだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿