昨日、境川沿いを歩いた。散歩した距離は7キロちょっとであった。この位歩くと少し汗ばむ。境川の左岸にあたる横浜市側では朱色になった烏瓜(カラスウリ)を見つけた。
カラスが啄ばむからカラスウリと名付けられたのかな?っとも思うが、この果実はいつも赤く色付きしだいに枯れていき、鳥たちに喜んで食べられているとも思えない。
このカラスウリの実を食べてみたことがあるだろうか?割ってみるとジューシーで甘そうだが、とんでもなく不味い。舌に触っただけですぐ吐き出してしまう。
丹沢で拾う動物糞に含まれる種子にもこのカラスウリの種子が混じっていたことがない。
朱色になったカラスウリTrichosanthes cucumeroides
しかし、千葉は高宕山付近にするサル調査や岡山県高梁市の臥牛山のサル調査で、サル糞の中にこのカラスウリの種子が入っていたことがあった。両方とも調査は、真夏である。夏のカラスウリは緑色をしているが、すでに果実が独特の形になっているために、糞の中にこの種子が混じっていればすぐ判る。カラスウリの種子は①クロワッサン状、②カマキリの頭状、③着物の帯留め状、④打ち出の小槌状と言われ、独特の形をしている。
サルたちは、夏場にこのカラスウリの果実を食べるが、熟した秋の実は食べないのだ。カラスウリは市街地の公園のような思わぬ場所でも生っていることがあるので、やはり名前のようにカラスやヒヨドリが啄ばんで糞として種子を分散させていることが解かる。
しかし、カラスウリの種子分散の戦略は、どこかで間違ったのだろう。せめて果汁を甘くしていればこんなに大きな果実だし、テンなどにも食べられもっともっと繁栄していたであろう。それとも、かっては、今のカラスウリの熟した味が好きな鳥か哺乳類がいたのだろうか?
0 件のコメント:
コメントを投稿