「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2022年7月19日火曜日

オンブバッタ  Onbubatta, a kind of grasshopper

 挿し木して鉢植えにしているキクの葉がオンブバッタのチビに食べられている(図1)。このオンブバッタはシソの葉を食べてボロボロにし、キクの葉も食べる。昨年まではシソの葉だけかと思っていたが、まだ、可愛いところがあるのでそのままにしているが、その内に殺虫剤を噴霧しなければならなくなるのだろうか?でも、それだけはしたくない。手で捕まえようとするとピョンと跳んで逃げる。先日は庭にトカゲのチビを見たし、玄関前の郵便受けの上にヤモリも見た。彼らがある程度始末してくれるだろう。

図1.オンブバッタのチビAtractomorpha lata
昨日は晴れたのに今日は朝から曇天だ。また、ぐずぐずとした雨がふりそうだ。散歩は今かな?それにしても、ヨーロッパは熱波に襲われ、オーストラリアは洪水にやられている。地球はこれからどうなっていくのだろう?

2022年7月18日月曜日

足根骨と脛骨・腓骨の不思議6) Mystery of Ankle, tibia and fibula for Carnivora

ネズミなどの齧歯目の多くの腓骨は脛骨の途中から癒合・合体している。しかし、リス科では腓骨と脛骨は分れている。また、鯨偶蹄目のシカやカモシカの反芻亜目では、腓骨は脛骨の両端に痕跡的に残っていた。しかし、同じ偶蹄類でも猪豚亜目のイノシシでは腓骨と脛骨ははっきり分離していた。 

今回は、指骨(爪がつく末節骨、中節骨、基節骨)だけを地面につける主に指向性の食肉目の動物たちの脛骨を腓骨を取り上げる。図1はぼくが3月までいた専門学校の教室で撮ったイヌの骨格の座骨、大腿骨、脛骨・腓骨、踵骨や距骨などの7つの骨からなる足根骨、中足骨、3つの骨からなる指骨である。このようにイヌやネコは指骨だけを地面につけて中足骨、足根骨は地面につけない。腓骨と脛骨は分離している。右足(図1の手前)の腓骨は脛骨の外側に位置することが分かるだろうか?

図1.イヌCanis familiarisの後肢 
イヌ科のキツネとネコ科のイエネコの左後足の脛骨と腓骨を図2に示す。キツネの腓骨はイエネコのものに比べると細い。この事は、ネコの方がキツネよりも後足首を左右に曲げることが可能である。イヌ科のイヌ、キツネ、タヌキなどの動物たちの腓骨は図1を拡大すると少しは見えてくるが、腓骨は脛骨に中ほどから癒合せんばかりに密着している。図2のキツネの腓骨の下半分は薄ぺらで脛骨に密着していたのを剥がしたものである。図3はタヌキの左の脛骨と腓骨である。腓骨は脛骨に接触し癒着しているが、これはぼくが木工ボンドで貼り合わせたからだ。生体の時もこのようにぴったりと腓骨の下半分は脛骨に癒合はしていないが付着している。つまり、イヌ科の動物は木登りは難しい。が、ネコは後足を動かして木を押さえられるのだ。
図2.左足の脛骨と腓骨 左:キツネVulpes vulpes 右:イエネコFelis catus

図3.タヌキの左の脛骨と腓骨
腓骨はボンドで脛骨と貼り合わせている

次回はイヌ亜目イタチ科のイタチとネコ亜目ジャコウネコ科のハクビシンの脛骨・腓骨を取り上げる。

またまた、コロナが急速に増加している。雨中でも人通りの少ない所をマスクなしで散歩しているが、そんな中でもマスクをしている人がいる。そんな人と擦れ違う時は、距離を開け口にタオルハンカチで押さえる。あごマスクをしていてぼくに遇うとマスクを上げる人もいる。人通りの少ない道路では換気が自然に行われていてマスクは不要だと思う。もっと臨機応変にできないものかな?さぁーマスクをして出かけるかな?電車に乗って、「手もみ」だ!

2022年7月17日日曜日

雨の中の散歩  Walking in the rain

このところぐずぐずした雨が終日降り続いている。それでも雨が止む時がある。そんな時を狙って散歩に出る。運動靴を履き、帽子を被り、手にタオルハンカチを持ち、ズボンの尻ポケットにスマホを容れて歩く。腕を肘から曲げて前後に振って歩く。が、雨が止んだと思って出てきたのに10分も歩かない内に再びしとしとと降りだす。まー、降らなければ汗でシャツは濡れるから一緒だっと自分に言い聞かせて歩く。帽子のツバから雫が落ちる。
そんな散歩の毎日である。昨日はちょっと晴れ間さえあった。引地川沿いの住宅の庭からノウゼンカズラの花が顔を出していた。このノウゼンカズラ、40年くらい前は多くの住宅の庭で見られたものだ。しかし、今は少なくなった。蔓が暴れるように伸びてすぐ家の屋根まで届くからだろう。でも、こうやって懐かしい花が見られるのは嬉しい。

 安倍元首相が不幸にも凶弾に斃れたが、秋に国葬になるようだ。彼は確かに長期に渡って首相を行ってきたが、一人の財務省の役人を自死させた公文書の書き換え、友人の大学誘致を含む「もりかけさくら」を覆い隠す国葬には反対である。そんな事を考えながら歩いてもいる。

2022年7月15日金曜日

足根骨と脛骨と腓骨の不思議5) Mystery of ankle, tibia and fibula for wild boar

 同じ偶蹄類なのに、反芻亜目Ruminatiaのシカやカモシカの腓骨は脛骨の上端と下端に残存するだけであった。しかし、猪豚亜目Suinaイノシシはシカやカモシカのような反芻類のような腓骨の状態ではなく、しっかり腓骨として全て存在している。イノシシの後肢は見た目はシカやカモシカのものに似ている。大腿骨、脛骨・腓骨、足根骨、中足骨、指骨となり、シカやカモシカでは中足骨が大腿骨をほぼ同じくらいの長さがあったが、イノシシでは中足骨が短い(図2&3)。蹄がある末節骨だけが地に接し、中節骨、基節骨は中足骨とともに立ち上がる。しかも、イノシシの中足骨は第三中足骨と第四中足骨の二つに完全に分かれている(図2&3)。

図1.ウリボウの脛骨と腓骨
右の脛骨と腓骨は左のもの、左の脛骨と腓骨は右のもの



図2.イノシシの中足骨と基節骨・中節骨・末節骨
末節骨に蹄がつく
 左:、右足 右:左足
指行性のイヌやネコのような末節骨・中節骨・基節骨の指骨だけを地面つけ、中足骨を上げて歩く動物の中足骨の長さと身体の大きさからみるとイノシシの中足骨の長さはほぼ変わりはない。つまり、イノシシは蹄行性の動物であり、末節骨だけが地面に接するが、中節骨や基節骨は中足骨と共に地面にはつかないが、イヌやネコのように中足骨から地面につけない歩き方に似ている。極端な云い方をすると、末節骨に蹄がつくかカギ爪がつくかの違いだ。
ここで、シカとイノシシの中足骨と基節骨・中節骨・末節骨の長さを比較しよう(図3&4)。
図3.左:イノシシ 右:シカ
Om:中足骨 p:基節骨 m:中節骨 d:末節骨
尚、このシカの中足骨の長さは図4を見て下さい。
図4.シカの中足骨の長さ210mmある
猪突猛進と云う言葉があるが、走る速さでは到底シカには負けてしまう。シカもカモシカもそうだが、中足骨が長くなることによってさらに、中節骨や基節骨も長くなることによってますます着地面から身体が遠ざかり走る速度も増したと云える。さらに、イノシシでは中足骨は第三と第四の二つの骨となっているが、シカやカモシカでは、これらの二つの骨が合体し一つとなっている(図5)。中心線で左右に分かれているのが解かる。左端のシカの中足骨の下方で図3の第三基節骨と第四基節骨が着き、図4の状態となる。
つまり、イノシシは2本の中足骨から2本の基節骨、2本の中節骨や2本の末節骨は骨にすると分かれている。しかし、シカやカモシカは2本の中足骨が癒合・合体しているが、2本の基節骨と中節骨、末節骨となる。
イノシシはシカやカモシカよりも足の動きに関しては柔軟性が無いような感じであるが、全く逆である。
図5.シカの中足骨
左は前から右は後ろからの中足骨
イノシシの中足骨は第三と第四の二つの中足骨に分かれる(図2&3参照)

次にイヌやネコなどの食肉目の後足を取り上げる。

2022年7月14日木曜日

ヒトの移動・分散と養蜂の起源  Migration and Dispersal of Human being & Origin of apiculture

 図1の丸太は、タンガニーカ湖東岸中方に出臍のように突き出すマハレ山塊周辺の人々が作るミツバチの巣箱だ!

人々は丸太を二つに割り、中をくり貫き、二つを合わさる部分に2センチにも満たない小さな穴を作る。そして、牛糞を中に塗って二つを合わせる。合わせ目は粘土で貼り付ける。それを木にぶら下げたり、岩場の隅に置いたりする。

すると、ミツバチが寄ってきて中に巣を造る。下の巣箱の右上端に残ったハチがかたまっている。

図1.1996年9月、マハレからムエシへのサファリで見つけたミツバチの巣箱
ミホンボ(半乾燥疎開林)に転がっていた
実は、キンシコウ調査で泊まった秦嶺山脈山麓の玉皇廟村では、多くの農家で図1のものと同じ物を作っていた。
しかし、ここでは木にぶら下げているのは見なかった。岩場の雨が当たらないような所か牛小屋などの家の壁に図2のように置かれていた。
図2.泊まった楊家の壁に架けられたミツバチの巣箱
図3.図2の巣箱を拡大
動物が似たような生息環境では同じような進化をする。例えば、オーストラリアの有袋類は草食、肉食、雑食の動物たちを産み出し、他の大陸の哺乳類と同じように適応放散している。これを平行進化と云う。
ぼくら人も似たような環境下では似たような物を作る。
くくり罠を応用した小動物を捕獲するさまざまな罠があるが、台湾の高砂族、マハレ周辺のトングエ族、秦嶺山脈山麓の人々、あるいは日本の田舎の人たちが作る罠はほぼ同じようなものだ。
沖縄の石垣島や宮古島のお墓は台湾の中国人のお墓と同じように斜面に大きな穴を掘って、その周りを石でかためた立派なものだ。このようなお墓は古代エジプトのファラオの墓も斜面に大きな穴を掘り周りを石で固めている。

上の丸太のミツバチの巣箱もそれぞれの地域の人々が独自に考え出したものだろうか?それともどこかに源があるのだろうか?
尚、インドネシアでも丸太をくり貫いた巣箱を木からぶら下げているようだ。
ヨーロッパでは藁を織り込んだ物、土器の物が伝統的な西洋ミツバチの巣箱で、箱型の物は最近だ!


2022年7月13日水曜日

食用のオニユリ  Edible tyger lilies

庭のオニユリが咲いている。このオニユリはもう何年も前の暮れにスーパーの野菜売り場でユリ根として売っていたものを買ったものだ。ぼくは茶碗蒸しの中にユリ根とギンナンが入っているのが好きだ。茶碗蒸しに容れる鱗茎の小さな一つを冬に植えたら、これが今では毎年庭の至るところに出てきて花を咲かせてくれる。暮れに食べようと思っても茎が枯れて消えてしまっているので上手く掘り出すことができない。写真のオニユリは何と置きっぱなしの鉢の中から出てきたやつだ。これだと簡単に掘り出せるだろう。でも咲いている花と蕾が一つしかない。根茎はまだまだ小さいだろう。拳くらいの大きさの根になるには花がたくさん咲くものではないとダメだ。
庭の鉢から出てきたオニユリの花
このところ何か気持ちがすっきりしないので、山へ行きたい。だが、前日の天気予報は雨だ。で、家に留まっていても降るんだか降らないんだかはっきりしない曇り空だ。散歩にも行きづらい。そんな中一昨日は昼間に飲み友達が来て、先ずビール、それからジャックダニエルを飲んだ。少し憂さが晴れた。コロナ禍であろうと窓という窓を開け、扇風機を回して換気を良くすれば屋外で飲んでいるのと変わらない。今月下旬か来月頭には彼の家に飲みに行こう。

2022年7月12日火曜日

足根骨と脛骨と腓骨の不思議5) Mystery of ankle, tibia and fibula for Ruminantia

さて、哺乳類の後肢の脛骨と腓骨の話しを取り上げる。

 鯨偶蹄目の反芻亜目Ruminantiaのシカ(シカ科)やカモシカ(ウシ科)の下肢を大腿骨から末節骨までの骨を図1に示す。中足骨が大腿骨とほぼ同じくらいの長さになっている。脛骨にそってある筈の腓骨が見当たらない。紛失した訳ではない。中足骨がぼくらヒトの骨とは違って第三中足骨と第四中足骨が癒合・合体し、しかも長くなって移動するための重要な機能を持っている。

図1.シカの右の後肢
図2では、シカやカモシカの脛骨・腓骨としている。が、脛骨に沿ってある腓骨がやはり無い。しかし、拡大した図3を見ると腓骨の名残りが脛骨の上部と下部に見られる。腓骨は脛骨の外側に並んである骨である。前回示したマウスやアカネズミやウサギなどでは腓骨が脛骨の中頃で癒合合体していた。
図2. シカ(左の二つ)とカモシカ(右の二つ)の脛骨と腓骨
シカの脛骨と腓骨は二つとも右のものだ。カモシカの脛骨と腓骨は右:右脛骨・腓骨で左:左脛骨・腓骨

図3.カモシカの右の脛骨・腓骨
赤で囲った部分は腓骨頭の残骸 黄色で囲った部分は腓骨外顆の痕跡
シカやカモシカでは腓骨外顆の痕跡は骨にすると離れるのでボンドで着けている。

腓骨は膝から下の外側にあるのをぼくらの自分の足で確かめることができる。踵(かかと)の外側の踝(くるぶし)が腓骨の末端の腓骨外顆(図3の黄色で囲った)である。次に膝頭の外側の少し下にあるのが腓骨頭である。ここは椅子に座って足先を床につけて踵を上げたり下げたりすると自分の指で確認できる。右足なら右手を着けて踵を上げると不明になるが、踵を下げると浮き出てくるのが判る。つまり、腓骨は脛骨の外側にあるのだ。脛骨は「弁慶の泣き所」の向こう脛(ずね)だから判るね。

腓骨が脛骨の外側にあることをノウサギ(図4)やアマミノクロウサギ(図5)の足で確かめよう。脛骨の外側にあるね。シカやカモシカでは腓骨頭と腓骨外顆が残ったが、他は消えてしまった。
図4.ノウサギの右の脛骨・腓骨
図5.アマミノクロウサギの後ろからみた両足の脛骨・腓骨
腓骨が脛骨の外側にある

次に鯨偶蹄目のイノシシ亜目の脛骨と腓骨を取り上げる。

参議院選挙は終わった。ぼくら日本国民は現政権をはっきりと認めている。英国では首相が嘘をついたと云うことで、閣僚が辞めた。韓国では大統領選挙ごとに左右に動く。日本は自然災害が多いのでせめて政治だけは安定を望んでいるのかな?しかし、熱海の土石流災害や3・11の原発事故は人災だ。つまり、政治で解決できた。

2022年7月9日土曜日

日本は地勢を生かした水力発電を! Japan needs hydroelectric power that takes advantages of its geography

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」のテタニー症で、思い出した。

3.11の地震・津波による事故で、日本のような地震国では原発は適さない。っと云われたのに、また原発に目を向けられている。ぼくが小中学生の頃の社会科では日本は山岳が急峻で梅雨や台風があり、雨が多いので水力発電に適している。っと習った。修学旅行では水力発電所見学もあった。どうして、水力発電をもっと見直さないのだろうか?

宮ヶ瀬ダム 2015年10月

そうそう、2000年からの秦嶺山脈のキンシコウ調査でベースにしていた村では幅1メートルくらいの沢の水流で水力発電をやっていた。そして村の全ての家の電力を源だった。もっとも、泊まった家では、ブタ糞を発酵させて作ったメタンガスで青白い光のガス灯も点けていたし、ガス台もあった。あるいは、宮ヶ瀬ダムができる前に唐沢上流にあった会社の山荘をサル調査に使わせてもらった。そこでは沢の水を引いた水路に発電用のタービンを設置して電気があった。山荘から数日離れる時はタービンを外した。何故、このように簡単な水力発電ができないのか?

ぼくらは子供頃から自転車の車が回ると車輪に接している発電機が回って発電し、それを自転車の明かりになることを知っていたので、それを使って明かりを作ろうと遊んだものだ。

何故、日本の地の利を利用した水力発電が発展していかなかったのか?不思議でもある。利権争いのために水力発電ができないのなら、天然資源の水力をむざむざ捨ててきたようなものだ。政治は何をやってきたのか?日本の山の水という無限のエネルギー源を利用することを怠ってきたなんてぼくら日本人はバカだ!

2022年7月8日金曜日

Ca.不足よりなるテタニー症   Tetany caused by Ca deficiency

 実は、1日に三峰山から帰ってきて、シャワーを浴び、缶ビールを飲んだ夕食時に箸を持つ右手の小指や親指が攣り始め、直ぐ左手の手指も攣り始めたのでスポーツドリンクをコップ一杯飲んだ。しかし、攣りは治まらない。この時、これはCa.不足よりなるテタニー症の前兆だと気づき自分の部屋に戻り、昨年ネットで購入したCa,Mg, &Znの錠剤を3錠飲んだ。間もなく攣りは治まり、他の筋肉が攣ることはなかった。夜、寝ていても問題ナシだった。

猛暑の中、6月28日の石尊沢まで、1日の三峰山までの山行で、想像以上に必要なCaを消費したようだ。

ぼくが最初にテタニー症の症状が出たのは、タイワンザル調査で知本の山を歩き回ってベースにしている台東の旅館に戻って来た時に手足、腹、脇腹、顔のありとあらゆる全身の筋肉が引き攣ったのだ。腿や脹脛が攣っただけでも痛いのは多くの人たちが経験し知っていることだろう。それが、全身の筋肉が引き攣るのだからどうしようもない痛さである。しかし、病院でリンゲル液を腕に打たれるとスーット攣りが痛みが無くなっていく。この時にテタニー症だと教えてもらった。

図1.知本川 奥の山に踏み入った
その後、真夏の奥湯河原のサル調査で熱が出たように引き攣り、病院に運ばれてリンゲル液を打たれて快復した。もう一度はやはり奥湯河原のサル調査で帰ってから風邪を引いたようになり攣り始め、病院でリンゲル液を打たれて快復した。この時以来、ぼくは人よりもカルシュームの摂取能力が劣るかあるいは排出してしまう体質であると考えている。

以降、サル調査には煮干しを持っていて一人で食べていたが、皆の前で堂々と食べられないし、調査仲間と酒の摘みとしても食べるのですぐ無くなるので、Ca剤を持つようになった。アフリカのチンパンジー調査も中国のキンシコウ調査にもカルシュームの錠剤を持っていって毎朝一粒飲んでいた。だから、真夏の調査で大汗をかいて疲れ果ててもテタニー症になった事はなかった。

図2.マハレから東のムエシへのサファリ

スポーツドリンクは変に甘く嫌いであったが、ある時丹沢実習の帰りに駅ホームの販売機で買って飲んでみたところ、手足の指の先まで目が醒めるような感じで効いていくのが解かった。以来、山に行く時はスポーツドリンクを持つようになってからCa剤の事はすっかり忘れていた。

それが幸か不幸か手の指の攣りでテタニー症を思い出させてくれた。ぼくの体内・血液中のCaが不足しやすいので、Ca剤を1日1錠、摂取するようにしたい。しかし、膝痛、腰痛もそうだが痛みが無くなれば自分がなりやすい筈の病気を忘れてしまう。忘れずに注意を払いたいものだがそうはいかないものだ。喉元過ぎれば熱さを忘れる!

2022年7月6日水曜日

猛暑の中の動物糞の内容物  The contents of animal's dung in heat wave

駐車場から石尊沢河原まで往復6月28日と三峰山までの往復7月1日に拾った糞を洗った。
各日で見つけた糞の位置を示す(図0)。両日とも不動尻までは同じ道を歩いたのにも関わらず不動尻の登山道口までに見つけた糞は6月28日のテン糞1である。他は全て唐沢峠・三峰山の稜線付近で見つけている。これは、動物たちも涼しい標高の高い地域に移動するためかどうかこれだけでは不明だ!
図0.駐車場から石尊沢と三峰山へのルートでテン糞やアナグマ糞を見つけた位置
黒色:6月28日 緑色:7月1日 数字は見つけた順番

先ず、6月28日に石尊沢河原まで往復した時に見つけ、拾った2個テン糞の内容物である。これら2つのテン糞は標高差が700メートルくらいあるが、2つとも甲虫を食べており、テンが食べた物としては違いがない。
図1.0628 7:09 テン糞1
大型甲虫内翅・外骨格・尾部・脚、砂泥
図2.0628 11:47 テン糞2
コクワガタ左大あご・外骨格・内翅・脚、コガネムシ外骨格・内翅・脚・尾部

次は、7月2日の三峰山までの往復で見つけた4つの糞の内容分析である。2つはアナグマ糞であり、二つはテン糞である。アナグマ糞は見つけた場所が近いので、同一個体か家族の糞であろう。両方から節足動物の外皮があったが、新しいアナグマ糞2ではヤマグワ種子が多数入っていた。標高が高い所のヤマグワの果実の熟成が遅くなり、しかも林床に落ちた果実を食べたものだ。さらに、アナグマ糞2ではネズミを食べたと思われる毛が入っていた。アナグマがネズミを捕まえて食べることができるんだ。しかし、動き回るネズミを捕まえて食べたとは考えられない。何らかの拍子に偶然に捕まえたか?あるいは怪我して弱っている個体か死んだ個体を食べたと考えられる。

図3.11:02 アナグマ糞1
ムカデ(節足動物)外皮、腐葉細片、土砂
図4.11:06 テン糞1
ムカデ外皮・脚、甲虫脚・外骨格、
図5.11:47 テン糞2
大型甲虫内翅・外骨格・脚
テンはムカデを食べ、甲虫を食べている。クマヤナギやヨコグラの木の果実は7月の下旬になってから食べるのだろう。
今回は2回の山行で見つけた動物糞をまとめてアップした。暑い中であったが、家に居てエアコンに風に当たっているのも好きではないので、ある願掛けをしながらの山歩きであったが、それが叶うかどうか分からない。
図6. 13:20 アナグマ糞2
ヤマグワ種子、ムカデ脚・外皮、齧歯目毛、砂泥