雪上や柔らかい地面につけられた動物たちの足跡は、誰のものか?
簡単なようでいて、なかなか難しい。
それは、写真や図などにある足跡と照らし合わせようとするからだろう。
写真や図で表された足跡はその動物の典型的なものであって、雪や地面の状態によってまた、動物たちの動き回っている状況によって千差万別である。
また、足跡を見る機会はあっても、動物たちの足の裏pawを見る機会がほとんど無いために、外観ではイヌもネコもタヌキやハクビシンも同じような足をしているからだろう。
ここで、実際の動物たち(アナグマ、タヌキ、ハクビシン)の足の裏pawを写真で見てもらうことによって、雪や土の状態によってカギ爪(claw)や肉球(pad)どのように雪面や地面につくかを考えてもらいたい。
アナグマ♂の右前足裏 Right front paw of Badger
イタチ科のアナグマの肉球はぼくらの耳タブのような柔らかさだ。
また、カギ爪は長いがいつも軽く上げて歩く。
だから、4,5センチの新雪であるか、泥のような柔らかい地面には爪跡がつく。
前後の足に5本指があるが第一指がしっかり地面につかない。
前足、後足とも踵を地面につけて歩く(蹠行性)。
アナグマ右前足裏 Right front paw of Badger
指球の長さが横幅の2倍以上の長さであり、
アナグマ右後足裏 Right hind paw of Badger
前足の方が後足よりも爪が長い。
前足の方が後足よりも爪が長い。
タヌキ左後足裏 Left hind paw of Racoon dog
タヌキはイヌ科なので、前後の足とも指先で歩く(指行性)。
第一指は少し上がったところにあり、足跡としての跡はつかない。
肉球は固いので、雪上や地面に跡が付きやすい。爪跡はほとんどつかない。
この四つの指球と掌球とが地面にプリントされると指の間に毛があるので足跡が梅の花状に見えることになる。
タヌキはイヌ科なので、前後の足とも指先で歩く(指行性)。
第一指は少し上がったところにあり、足跡としての跡はつかない。
肉球は固いので、雪上や地面に跡が付きやすい。爪跡はほとんどつかない。
この四つの指球と掌球とが地面にプリントされると指の間に毛があるので足跡が梅の花状に見えることになる。
ハクビシン後足 Hind paws of masked palm Civet
ジャコウネコ科のハクビシンは前足は半分踵を上げて歩くが、後足は踵を地面につけて歩くことが下の写真からも判る。
ハクビシン右前足 Right front paw of masked palm Civet
下はハクビシンのコドモのものだ。
コドモのハクビシンの前足 Front paws of young masked palm civet
コドモのハクビシンの後足 Hind paws of young masked palm civet
このように、食肉目の動物たちの足裏は随分違っている。
2 件のコメント:
はじめまして、動物看護師でもあり、動物介在教育・療法学会エデュケーター
(スタッフの一員)です。
コロナ前まで、犬や動物を通して、子どもたちに命の大切さ
や思いやりを育てる授業を小学校や児童館でボランティアでしていました。
今度6月19日に、同学会がらみの優育プロジェクトで、「養老先生と遊ぼう」
(養老孟司先生です)というオンラインイベントを行うことになり、小学生・
中学生向け(大人も)のどうぶつクイズを担当、都会に住む、ハクビシン、
アライグマ、タヌキの、顔と尻尾と足裏(の写真)をそれぞれ線で結ぶのを考えています。
そこで、貴殿のブログを見つけ、タヌキとハクビシンの足のお写真を拝借
させていただけたら嬉しく思います、、よろしいでしょうか。
もし可能であれば、出展元、撮影者のお名前を入れさせていただきます。
メルアド:nvlucandy@yahoo.co.jp
はじめまして、動物看護師でもあり、動物介在教育・療法学会エデュケーター
(スタッフの一員)です。
コロナ前まで、犬や動物を通して、子どもたちに命の大切さ
や思いやりを育てる授業を小学校や児童館でボランティアでしていました。
今度6月19日に、同学会がらみの優育プロジェクトで、「養老先生と遊ぼう」
(養老孟司先生です)というオンラインイベントを行うことになり、小学生・
中学生向け(大人も)のどうぶつクイズを担当、都会に住む、ハクビシン、
アライグマ、タヌキの、顔と尻尾と足裏(の写真)をそれぞれ線で結ぶのを考えています。
そこで、貴殿のブログを見つけ、タヌキとハクビシンの足のお写真を拝借
させていただけたら嬉しく思います、、よろしいでしょうか。
もし可能であれば、出展元、撮影者のお名前を入れさせていただきます。
メルアド:nvlucandy@yahoo.co.jp に返信いただけたら幸いです。
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