幾つかの動物たちの腰椎をこれまでアップしてきた。ヒトの腰椎は5個なのにタヌキやサル、ウサギでは7個、イタチやテンでは6個であった。さらに有袋類のフクロモモンガやハイイロジネズミでは5個であった。腰椎とその前にある胸椎とはどこで見分けて腰椎だとしているのかをこの場を借りて示したい。
タヌキの胸椎と腰椎を見てもらう(図1)。腰椎l①、l②には横突起↓があるが、胸椎t⑫、t⑬にはない。しかし、山で拾う古くなった死骸や轢死体のものではこの横突起↓が欠けて、紛失している場合もある。
図1.背側からみたタヌキの胸椎と腰椎
↓:横突起
t⑫、t⑬:第12胸椎と第13胸椎
l①、l②:第1腰椎と第2腰椎
今度は側面からの胸椎と腰椎を見てもらう(図2)。胸椎のt⑫とt⑬には前肋骨窩→・の凹みがある。が、腰椎のl①やl②には横突起↑があって凹みはない。この凹みは肋骨が接する部分である。全ての胸椎の前端に肋骨がつく。図2.側面からみたタヌキの胸椎と腰椎
↑:横突起
→・:前肋骨窩
凡例は図1と同じ
尚、タヌキの胸椎は13個だが、テンは14個だ。が、ウサギの胸椎は12個だ。この辺りが不思議なところだが、友人TEから、哺乳類の椎骨の総数は同じようだ。つまり、頸椎、胸椎、腰椎、仙椎、尾椎の総数は同じらしい(動物の種をまたぐ「背骨数ルール」を発見 | 理化学研究所)との情報を教えてもらった。
0 件のコメント:
コメントを投稿