丹沢実習の続き:タヌキ糞とアナグマ糞の内容物についてです。
11:52、①
キブシ種子多数、甲虫外羽1外骨格肢、環形動物外皮、羽毛5ミリ
12:40、②
ムカデ胴部最大7ミリ長さ4センチ、脚、外骨格、腐葉土
13:00、③
羽毛6本、単子葉6本4-6cm、土壌動物外骨格、ムカデ脚2本
13:28、④
土砂、腐葉の細切れ、土壌動物の外骨格脚少し
13:32、アナグマ糞
ハチ腹部羽根3、ムカデ幅4ミリ長さ6センチ、幅2ミリ、長さ1センチ、腐葉土
4個のタヌキ糞や1個のアナグマ糞は彼らの冬の糞とどこが違うのか、
それは、冬季はまだ地面を漁ればキブシ、マメガキ、ケンポナしなどの秋の果実の種子が糞中に混じっていた。しかし、今回はキブシがタヌキ糞①に混じっていただけで、他は
殆んどが腐葉土にいる土壌動物を漁ったものだ。
また、羽毛が糞①と糞③から出てきたが、これは巣内にいる鳥のヒナを食べたものと考える。
親鳥のように機敏に動き飛び回るものをタヌキが捕まえられないだろう。
巣内にいてまだ親からの給餌が必要なヒナが餌食にあったと思うが如何だろうか?
しかも、夜間に狙ったのではないだろうか?
しかし、アナグマもタヌキの食事内容は貧弱なものだ。
枯葉が落ちて溜まっているところがあれば、そこを臭いを嗅いで何かいたら枯葉事、土砂ごと胃の中に放り込んでいるんだ。アナグマは大半が土である。植物が根か腐葉土の栄養分を吸い取るようにアナグマは腐葉土そのものからも栄養を摂取している可能性もある。
アナグマやタヌキにとって、丹沢のように林床の草本が無くなった地域での生活は
節足動物も少なくなっているだろうから、厳しい生活を強いられているのだろう。