この頃ちょっと今まで持っていたシカやカモシカの眼窩輪の形成に疑問を持っている。それは眼窩輪の形成は視覚と関連していると思っていたからだ。つまり、シカやカモシカの眼窩輪は草地の遠方の外敵を視覚で発見するために進化的に形成されてきたものだと考えてきた。が、この考えにはじゃー、どうしてウマやノウサギは眼窩輪が形成されてないのか説明できない。ウサギの仲間は外敵を聴覚で認識するようになったため耳が発達したが、視覚の発達まで及ばなかったのかもしれないと、、、、、。では、ウマは?
トイレの棚のカモシカを見ていて、山でカモシカの出合うとカモシカは20メートルくらい近くでも何だろう?とじっと立ってこちらを見続けていることがある。シカも同じようなものだ。視覚がネコのように良い訳ではではない。
図1.トイレの大人のカモシカCapricornis crispusと子供のカモシカ
眼窩が側面にある
じっと、こちらを見続けるのは、眼窩が左右の側面にあるため、両眼・立体視することが困難で、こちらが何か判断できないのだ。つまり目が良くはないのだ。カモシカたちの眼窩輪の形成(後眼窩突起が伸びて、頬骨前頭突起と癒合する)は、角の形成と関係するのではないだろうか?つまり、シカやカモシカの角を支えるために後眼窩突起が伸びて、頬骨前頭突起と癒合するようになったのではないだろうか?しかし、草原で生活するウマやラクダの仲間には角はないが眼窩輪が形成されている。
形態学の専門家はシカやカモシカの眼窩輪の形成はどのように考えているのだろうか?
いずれにしても反芻類の眼窩輪の形成は興味深いテーマである。
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