日本に生息する真無盲腸目のモグラ、ヒミズ、ジネズミ、ジャコウネズミはネズミやウサギとは動き、歩行が異なっているように思う。モグラは地中生活だ。が、彼らの上腕骨はネズミやウサギの形状と大いに異なるが、下肢骨の脛骨・腓骨の形状はそっくりだ(図1)。モグラは地中のトンネル内で跳びはねたりはしないだろう。が、モグラ科のモグラもヒミズや、トガリネズミ科のジネズミやジャコウネズミも脛骨の半分くらいから腓骨が出ているかのように見える(図1)。脛骨と腓骨は中辺りから遠位端に向かって癒合しているのだ。
図1.真無盲腸目の脛骨と腓骨
a:アズマモグラMogera wogura b:ヒミズUrotrichus talpoides c:ジネズミCrocidura dzinezumi d:ジャコウネズミSuncus murinus
アップしたアズマモグラやヒミズらの脛骨と腓骨をどう考えたらよいのだろう。ネズミやウサギのように跳び回って地上を駆け回る訳ではないのに、脛骨と腓骨の癒合はネズミやウサギと同じだ。この真無盲腸目はの2科4種は同じような脛骨・腓骨をしている。
オポッサムやフクロモモンガ、バンディクートは有袋類であるが目も違うが、脛骨と腓骨は癒合しない。オポッサムやバンディクートは後ろ足は長く、ネズミやウサギと似ているので腓骨は脛骨の中頃で癒合しているかと考えていた。が、違う。
今回アップした真無盲腸目の2科4種は地中生活者と地上(半地上)生活者であるが、脛骨・腓骨は途中で癒合している。有袋類の3目の動物たちのハイイロジネズミオッポサムやバンディクートはネズミやウサギのような形態だが、脛骨・腓骨はバラバラだ。
何だか、骨がますます面白くなってきた!
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