ニホンザルを含め霊長目の動物たちは小さな孔の眼窩下孔が複数ある(図1&2)。しかし、食肉目の動物たちは大きな孔の眼窩下孔が一つだけである(図3&4)。眼窩下孔には、それぞれ顔面や口腔内の神経や血管がが通っている。ぼくは、右顔面打撲骨折で、眼窩と眼窩下孔が潰れ手術された。もう、違和感は無いが、右顔面や口腔内はまるで歯科で麻酔を打たれたような感じが5,6年も続いた。それは眼窩下孔が潰れて眼窩下神経が正常に機能しなくなっていたのだ。それは別にしてヒトやサルの仲間では小さな孔が複数あり(図1&2)、そこを神経や血管が通っている。が、食肉目は大きな孔である(図3&4)。このように大きな孔が何故ひつようなのか?食肉目の眼窩下神経は太く、血管も太いのか?
図1.アカコロブスProclolobus badiusの♂左と♀右の眼窩下孔
赤線で囲った部分:眼窩下孔
図2.ヒガシゴリラGorilla beringeiの眼窩下孔 1997年8月カフジビエガ国立公園で
図3.カイネコFelis catusの眼窩下孔↑
図4.キツネVulpes vulpesの眼窩下孔↑
ネコにしてもキツネにしても長いヒゲが生えている。このヒゲは触毛と名付けられ、ヒゲがあるからこそ顔をモノにぶつけずに移動でき、ヒゲの触れ合いで他個体とのコミュニケーションも出来るようだ。その為、ヒゲの根元にはたくさん神経が集中しているようだ。だから、食肉目では太い神経が通り眼窩下孔が大きくなるのだろう。
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