「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2025年2月22日土曜日

草食性動物の多様な歯の形状                 The variable shapes of cheak teeth of herbivore

 草食動物、主に草を食べたり木の葉も食べる動物を思い浮かべると、ウシやウマ、ウサギがいる。彼らの仲間の野生動物の歯を見よう。

カモシカとシカの頬歯は前臼歯・臼歯=3・3で、本数も形状も似ている(図1)。

図1.左:カモシカCapricornis crispus 右:シカCervus nipponの頬歯
同じ草食獣であるアナウサギの頬歯は前臼歯・臼歯=3・3であるが、第三臼歯は小さい(図2・左)。頬歯は全て伸び続け、切歯と同じように歯根がない。ポンゴ(スワヒリ名で英名Bushbuck)(図2・右)はカモシカと同じようにウシ科の草食獣であり、マハレ山塊国立公園ではしばしば見た。我が家にもやってきた(図3)。
図2.左:アナウサギOrictolagus cuniculus 右:若いポンゴTragelaphus scriptus
図3.マハレ山塊NPのビレンゲの我が家の裏にやってきた
ポンゴとニャニ(キイロヒヒ)1975年

今千葉県で大繁殖しているキョンはシカ科であり、シカやカモシカの頬歯とほぼ同じような形状だ(図4の左)。が、同じ草食でもイワハイラックスの頬歯は前臼歯・臼歯=4・3であり、全ての頬歯が同じ咬合面をしている。AnimalDiversityWebによると果実食もするようだ。

図4.左:キョンMuntiacus reevesi 右:イワハイラックスHeterohyrax brucei

草食動物と云えばゾウもそうである。幸いマハレ山塊NPで拾ったアフリカゾウの歯があるので、アップする(図5)。ゾウは草食というよりも植物食の動物だ。木枝をバリバリ食べてしまうし、掘り起こして根茎やタケノコも食べるし、果実も食べる。これ一本が一つの歯であり、第一前臼歯から順次第二前臼歯と入れ替わっていくようだ。
図5.アフリカゾウLoxodonta africanaの左上顎の歯
更に、ウマの仲間も草食だ。サバンナシマウマの頬歯は、反芻類のシカやカモシカの歯と大差ない(図6)。
図6.サバンナシマウマEquus guaggaの頬歯頭蓋の獨協医科大から
最後になるが、ネズミ科ハタネズミ亜科の動物たちの頬歯(全て臼歯)は潰した段ボール紙を横に切った時のような咬合面をもち(図7)、ウサギと同じように歯根がない。
図7.ハタネズミMicrotus montebelliの頬歯

こうやって草食動物たちの頬歯(前臼歯と臼歯)を見てくると、全てに共通しているのは、前臼歯と臼歯の咬合面は同じであり、咬合面の外(頬)側が高くなっている。さらに、頬歯全体の咬合面に縦(前後)に筋が入るカモシカやシカの類と横か斜めに筋が入るウサギやゾウ、ハタネズミの仲間がいる。ハイラックスやウマは咬合面の凹凸が少ない(これらは老齢個体か?)。

2025年2月21日金曜日

ラットとハタネズミの臼歯咬面の大きな違い     A big differences of molors occlusal surfaces between black rats and Japanese grass voles

日本産のネズミ科はネズミ亜科とハタネズミ亜科に分類される(金子之史、1999、日本産ネズミ科検索表、阿倍監修「日本の哺乳類」東海大学出版)。ネズミ亜科の動物たちは雑食、ハタネズミ亜科は草食である。この両者は頬歯の臼歯の形状にも現れている。尚、ネズミ科の上顎の歯式は1・0・0・3である。図1はネズミ科ラットの臼歯である。それぞれの歯の咬合面は3,4個の凸がある。

図1.ラットRattus rattusの臼歯の咬合面
一方、ハタネズミの臼歯の咬合面は横に切断した段ボール紙を潰したようなギザギザになっている(図2)。
図2.ハタネズミMicrotus(Alexandromys) montebelliの臼歯の咬合面

分類上の同じ科familyでありながらこれほど歯の形状が違う動物はいるだろうか?ヒトはヒト科でありチンパンジやゴリラーもヒト科だがネズミ科のネズミ亜科とハタネズミ亜科の臼歯のような形状の大きな違いはない。

上記のようにネズミ科のネズミ亜科とハタネズミ亜科の臼歯で同じネズミ科に対して疑問を持っていたが、現在はハタネズミはキヌゲネズミ科Cricetidaeに属するようだ。しかし、Wikipediaのハタネズミ - Wikipediaの項とハタネズミ亜科 - Wikipediaの項のハタネズミの属名が異なっている。それで図2では両方を表記した。

2025年2月20日木曜日

テンの裂肉歯より大きな臼歯                  Martens have larger molars than carnassials

テンもイタチ科の動物であり、イタチと同じように小さいが獰猛な(ウサギやニワトリを襲う)肉食獣と思われがちである。確かに裂肉歯cは大きく鋭く尖っており、他の前臼歯も尖っている。ウサギやニワトリの皮を裂き肉を引き裂きそうだ。しかし、臼歯mは大きく臼状になっていて、しかも、臼歯mの方が裂肉歯cよりも大きい(図1&2)。これはヒョウやネコのような完全なる肉食動物の裂肉歯cや臼歯mとは異なっている(図3&4)。
図1.テンMartes melampusの頬歯(裂肉歯c、臼歯m)
図2.テンの裂肉歯cと臼歯m
テンの裂肉歯はヒョウやネコのものと遜色は無いが、テンの臼歯は大きい(図2)がヒョウやネコの臼歯は非常に小さい(図3&4)。これはヒョウやネコは完全なる肉食だが、テンは大きな臼歯を用いて果実などを噛み潰していることが判る。その為、5月に伊勢沢林道で拾ったテン糞を水洗いすると節足動物ムカデの他にヤマザクラの種子が見られる(図5)。5月に赤黒くなったヤマザクラの果実を丸ごと食べているのだ。
図3.ヒョウの裂肉歯cと臼歯m
図4.ネコの裂肉歯cと臼歯m
図5.テン糞の内容物(ヤマザクラの種子の他にムカデの切れ端がある)20210525伊勢沢林道で
つまり、テンは肉食もすれば果実食もする二刀流なのだ。

参った!腰・背が痛い!腰部脊柱管狭窄症が悪さをし出したのだ。それも昨日は調子に乗って上半身のストレッチをやったせいだ。でも、朝、靴下は履けたし、顔も洗えた。まー、仕方がない。しばらく我慢だ。

今年初めての蕗の薹                The first butterbur buds of the year!

昨夜7時過ぎに知人のNKさんから畑の周りで採れた蕗の薹をもらった。NKさんの奥さんから電話があったので連れ合いがもらいに行ったのだ。フキノトウの他にホウレンソウや大きなブンタン(文旦)も貰ってきた。
NKさんから畑で獲れた野菜をもらうので、我が家は大いに助かっている。今夜はこのフキノトウの天麩羅か、酢味噌和えが食べたい。
図1.もらった蕗の薹

2025年2月19日水曜日

ツキノワグマの小さな裂肉歯と大きな二つの臼歯                 Asian black bear has small carnassials and two big molars

 食肉目の多くの動物たちはライオンやヒョウのように草食獣を狩って食べているわけではない。日本に生息するツキノワグマの頬歯を見ると、前臼歯の最後位の歯の裂肉歯↓を除いて前臼歯3本は豆粒状であり、2本の臼歯は大きくて咬面は平だ(図1&2)。尚、ツキノワグマの上顎の歯式は、3・1・4・2である。

図1.ツキワグマUrsus thibetanusの頬歯と裂肉歯↓
図2. ツキノワグマの裂肉歯↓
ツキノワグマの頬歯を見ると、ネコやヒョウの食肉目ネコ亜目の動物の歯とは違う。ネコ亜目ネコ科の動物では前臼歯が3本で1本は小さいが他2本は大きく鋭く尖っており、臼歯は用をなさない豆粒状だ(図3)。ツキノワグマの前臼歯は4本だが、最後位の裂肉歯だけが大きく他の3本は使用に耐えないほど小さい。しかし、臼歯は2本とも大きく食物を潰すような臼状になっている(図1&2)。
図3.ライオンPanthera leoの裂肉歯cと臼歯m独協医科大ライオンから
つまり、ツキノワグマの頬歯は2本の大きな臼歯が食物を潰すのに大きな役目を果たしている。そのため、糞は果実の種子は潰れないが、大量に同じ物を食べて磨り潰したような糞だ(図4&5)。
ツキノワグマの動きでは素早く動くノウサギやシカ、カモシカなどの草食獣を捕まえるのは無理だ。だから当然動かない植物質の物に頼ることになるのだろう。それが頬歯に表れているのだ。小さな裂肉歯を含む前臼歯は肉を引き裂いて食べるには大した用はなさない。大きな臼状の二つの大臼歯が根茎、葉、果実、堅果を磨り潰して食べるのに適しているのだ。もっと丁寧に噛んで種子まで磨り潰して食べた方がカロリーを多く摂取できるのにっと考えてしまう。
図4.アオダモの果実を食べたツキノワグマ糞20100921ハタチガ沢で
図5.ヒグマUrsus arctos糞20170814釧路湿原
図5’. 図5のヒグマ糞の内容物(不明な種子)
そう、野生動物の食物で興味深い事は、クマやカモシカはドングリなどの堅果はしっかり噛んで潰して食べるが、果実の中の小さな種子は消化されないで糞となる。ニホンザルはアケビを食べる時黒く大きな種子は口からポロポロ吐き出す。糞としても出てくる。しかし、モミジイチゴを食べる時は小さな種子は糞として出される。テンはアケビもモミジイチゴも種子は糞としてだされる。ぼくらがスイカやブドウを食べる時は種子が気になって出すが、そのまま種子も飲みこんでしまう。クルミを食べる時は割って中の子葉部分を食べる。が、クマの場合は丸ごと齧って飲みこんでしまう。タヌキやテンがギンナンを食べる場合は、ギンナンの果肉を食べて種子のギンナンは糞として排出される(図6)。
図6.タヌキNyctereutes procyonoides溜糞の中のギンナン 榛の木丸で20271108
結局、ヒトを含めて動物が食物のどの部分を求めているかによって食べ方も違ってくる訳だ。

2025年2月18日火曜日

タヌキやアナグマの糞の違いは臼歯に基づく                 The different feces between racoon dog and badger are based on their molars.

 食肉目イヌ亜目イヌ科タヌキの頬歯はどうだろうか?前臼歯は4本でどれも尖っており、中でも裂肉歯cは大きい。2本の臼歯はその噛面がサルやイノシシの臼歯のようである(図1&1')。

図1.タヌキNyctereutes procyonoidesの頬歯
図1'.タヌキの裂肉歯cと臼歯m1&m2

タヌキと似ているアナグマの頬歯はどうだろうか?アナグマの裂肉歯は小さく第一臼歯の半分も無い(図2&2’)。これでは食肉目イタチ科の動物と云えども例えノウサギを捕まえたとしても肉を引き裂くことは難しい。精々、カエルかヘビくらいなものだろう。裂肉歯を含む3本の前臼歯を合わせた大きさより、この大きくて平べったい臼歯は随分大きい。この臼歯は堅い外骨格を持つ昆虫や節足動物などを磨り潰すことができるだろう。

図2.アナグマMeles melesの頬歯と裂肉歯c
図2'.アナグマの裂肉歯cと臼歯m
このタヌキとアナグマで食べられて排出された糞が彼らの頬歯の違いを表わしている。タヌキとアナグマもほぼ同じような物を食べる。が、その糞の形状などには大きな違いがある。タヌキの糞は俵型であり(図3)、糞を0.5ミリメッシュの茶漉しで水洗いすると節足動物の外骨格や果実の種子などが形として残っる。しかし、アナグマの糞はクマ糞と似て泥状であり(図4)、節足動物や果実の種子などが形が不明になるくらい潰され、残渣と残るものは僅かである。これらの糞の形状や残渣の違いは、アナグマの大きな平たい臼歯mや腸内消化に因るものと考えられる。
図3.タヌキ糞
図4.アナグマ糞

2025年2月17日月曜日

食物による頬歯の違い                     The differnce of cheek teeth among herbivore, carnivore and omnivore

シカやウサギなどの草食獣とネコやイヌなどの肉食獣とイノシシやニホンザルなどの雑食獣と違いは前臼歯や臼歯の頬歯に表れている。

先ず、草食獣の歯を見ると(図1)。シカやカモシカの歯の咬面は波状or三日月状の複数の板が外側から内側に向かって並んでいるようだ。ノウサギは横に溝がある頬歯が並んでいる。どの動物においても前臼歯、臼歯の形状の大きな違いはない。

図1.草食獣Herbivoreの歯
左:シカCervus nippon  中:カモシカCapricornis crispus 右:ノウサギLepus timidus

肉食獣と思われる日本産の動物はネコ科のヤマネコの仲間だけだと思われるので、ここではネコとヒョウの歯を見てもらう(図2)。いずれも前臼歯は3対あるが、最前位の前臼歯と臼歯は豆粒状で、殆ど第三前臼歯と第四前臼歯だけで肉を切り裂き、噛み、飲みこんでいるようだ。尚、食肉目の最後位の前臼歯は裂肉歯と名付けられている(図2’)。この裂肉歯が主に肉を切り裂いているのだ。臼歯は1本で豆粒状であり(図2&2’)、用を成さないだろう。
図2.肉食獣Carnivoreの歯
左:ネコFelis catus  右:ヒョウPanthera pardus
図2’.食肉目(ネコ)の第4(最後位)前臼歯は裂肉歯と命名

では、雑食性と云われる動物イノシシやニホンザルの頬歯を見よう。イノシシの第四前臼歯と全ての臼歯、サルの全ての前臼歯と臼歯は、草食獣や肉食獣のどの歯とも異なり、拳を突き出したような噛面をしている。つまり、雑食性だが、草を噛み砕くよりは、根茎や果実、堅果を噛み砕くのに適し、新鮮な肉を切り裂くよりも昆虫などの節足動物を噛み砕くのに適しているようだ。
図3.雑食獣Omnivoreの歯
左:イノシシSus scrofa 右:ニホンザルMacaca fuscata
食肉目はネコ亜目とイヌ亜目に分かれるが、イヌ亜目の動物たちは肉も食べれば果実を食べるなど雑食に近いので、ここではネコ亜目の動物を肉食獣の代表として選んだ。

春が近づいている!                   Spring will be approaching!

今朝は朝から穏やかな陽気であり、先ほど庭に出てみた。白梅が満開で少し散り始めている。家の壁際に植えられている沈丁花がピンクの花を開き始めた。朝明るくなるのも6時過ぎ頃になった。陽が落ちるのも長くなり17時半頃だ。確実に春が近づいている。地球が少し傾きながら自転し、太陽の周りを周っている。この地球の自転と太陽を周る公転が続けられている。ぼくらはこの地球と太陽にはかり知れない恩恵を受けていることを改めて感じる。
図1.庭の満開の白梅 
図2.家の南西角にあるピンクの沈丁花

2025年2月16日日曜日

ノウサギの後鼻孔の広さは走り回って外敵から逃げることに基づいている。                           The wide posterior nostrils of hares are based on their ability to run and escape from foreign enemies.

今回はいつも気になっているノウサギとアナウサギ(カイウサギ)の鼻骨の幅についてアップしたい。ノウサギとアナウサギの頭骨では、ノウサギの鼻骨の幅がアナウサギに比べて幅広い(図1)。ノウサギの鼻骨幅21.5ミリに対しアナウサギでは17.5ミリだ。

左:ノウサギLepus brachyurus 右:アナウサギOrictolagus cuniculus
HW:ノウサギの鼻骨最大幅 RW:アナウサギの鼻骨最大幅
この鼻骨幅の違いは後鼻孔の幅にも現れている(図2)。ノウサギの後鼻孔の幅はアナウサギの倍ほどもある。ノウサギが後鼻孔幅8.5ミリであるのに対しアナウサギでは4.0ミリである。
図2.左:ノウサギ 右:アナウサギ
は後鼻穴
このノウサギとアナウサギの鼻骨や後鼻孔の幅の違いは彼らの生態にどのような違いをもたらしているのだろうか?
ノウサギはキツネのような外敵に見つかった時、兎も角走りまくる。が、アナウサギは走りながら自分の巣穴に潜り込む。つまり、ノウサギは幅広い後鼻孔から空気(息)を一度にたくさん吸って走り回れるが。アナウサギでは空気(息)をたくさん吸い込めないために、すぐ穴に隠れるように進化したのだろう。
で、アナウサギと同じように岩場の穴に隠れるナキウサギの後鼻孔を見た(図3)。見た目ではナキウサギの後鼻孔の幅はアナウサギのように狭いようだ。やはり、後鼻孔の幅に広さは一度に吸う息の量と関係しているんだ。
図3.ナキウサギOchotona hyperboreaの後鼻孔哺乳類頭蓋の画像データベースから
っとノウサギとアナウサギの後鼻孔の幅の広さの違いを、外敵から走り回って逃れるか?あるいは穴に隠れて逃げるか?の違いに基づいていると考えたが。ChatGPT or DeepSeekはどのように答えるかな?

河津桜の状態とイタチ糞を見に!                       To observe the conditions of Kawazu cherry blossoms and weasel's droppings

昨日午後2時過ぎに散歩に出た。今回の散歩は河津桜の蕾の状態を見ることと、先日見つけた場所でまたイタチ糞を見つけることであった。河津桜は春一番が吹いたがすぐ寒波が続いたため、7日に見た時と大差なかった。ただ、一本の木の一本の枝だけの蕾が膨らみ開花が始まっていた。
図1.河津桜、この一本の枝だけに開花が始まっていた 
図2.河津桜、西側から撮る
イタチ糞は全く見つけられなかった。何だか少しがっかりだ。先日見つけてから8日間は過ぎているのだ。まー、このルートは河津桜の次にはソメイヨシノが咲くので、何度も来ることになるだろう。1ヶ月に1回は見つけたいものだ。今回は6795歩であった。まーまーの歩きだ。

2025年2月15日土曜日

有袋類のポッサム、フクロモモンガ、カンガルーの仙骨は2個の椎骨        The sacrum of possums, sugar gliders and kangaroos in marsupil cosists of two vertebrae

 有袋類の仙骨を見ようと思ったが、手持ちの骨標本であるのは、ハイイロジネズミオポッサムとフクロモモンガの二つだけだ。ハイイロジネズミオポッサムの仙骨は2個の椎骨からなっている(図1)。

図1.ハイイロジネズミポッサムMonodelphis domesticaの仙骨
フクロモモンガの仙骨も2個の椎骨からなっている(図2)。
図2.フクロモモンガPetaurus brevicepsの仙骨と寛骨
ハイイロジネズミオポッサムは南米に生息してネズミに似た動物であるが、フクロモモンガはオセアニア地域に生息する木から木へ滑空するどうぶつだ。他の有袋類の仙骨も2個の椎骨からなるのだろうか?
カンガルーの仙骨でググってみた。仙骨は2つの椎骨からなる(図3)。では、コアラは4個で(図4)、バンディクートも4個だ(図5)。
図4.コアラの仙骨Koala sacrumから

仙骨の椎骨の数は生活様式と関連あるかな?っと思ってが、全く関係ない。有袋類は2個のポッサムやカンガルーの仲間、4個のコアラ、バンディクートの仲間など多様だ。
20220919に匿名さんからこのぼくが持っている標本がピグミーポッサムではなくハイイロジネズミオポッサムMonoldelphis domesticaとのコメントをいただきました。改めてここでお礼をしたいと思います。ありがとうございます。これからもどうぞ宜しく願います。

2025年2月14日金曜日

スローロリスの仙骨の椎骨はヒトと同じだ!        The number of vertebrae in slowroris's sarcrum are same as in human being

既にスローロリスの仙骨をアップしていると思っていた。が、まだ未投稿の所に残っていた。

ヒトの仙骨は5個の椎骨からニホンザルは3個の椎骨だ。霊長目は曲鼻亜目と直鼻亜目に分かれる。ヒトやニホンザルは直鼻亜目だ、ジャー曲鼻亜目のサルの仙骨は何個の椎骨からなっているのだろう。幸い、スローロリスの全身骨格を持っている。これもチョコが入っていたプラケースから出して見た(図1)。仙骨は椎骨が癒合合体している部分であり、図1の→ ←までが仙骨だと判る。

図1.スローロリスNycticebus coucangの腹側からの仙骨
赤い→←は仙骨を尾骨との境目
図2.スローロリスの背側からの仙骨
赤い→←は仙骨と尾骨の境目
これで、仙骨部分がはっきりしたので、椎骨を数えると5個だ!確かめてみて!曲鼻亜目のスローロリスは直鼻亜目のヒトと同じだ!
図3.スローロリスの腹側からの仙骨

2025年2月13日木曜日

ネズミの仲間の仙骨は?                How about sarcram of rodentia?

 何と!齧歯目の仙骨を見ていなかった。イヤ、全く見ようともしていなかった。手持ちのネズミの仲間の動物たちの仙骨をみた。ハタネズミは4個の椎骨からなり(図1)、リスは2個(図2)、シマリス3個、アメリカモモンガ3個(図3)、アフリカスナネズミ4個(図4)となる。しかし、リスの2個の椎骨はどうも怪しいので、何度も尾椎を接してみたが仙骨の椎骨ではない。だから、リスは2個の椎骨から仙骨が成り立っているのだ。

齧歯目の仙骨は2個の椎骨からなるリスから、3個のシマリス、アメリカモモンガ、4個の椎骨のハタネズミとアフリカスナネズミと2個から4個と幅がある。霊長目ではヒトとスローロリスが5個でニホンザルは3個だった。食肉目はタヌキもキツネもネコも3個の椎骨だった。有蹄類はイノシシもカモシカも5個の椎骨から仙骨を作っていた。ノウサギは4個の椎骨であった。

このような仙骨を形成する椎骨の違いは何に基づいているのだろうか?出産時の胎児の大きさや産子数、産道の長さなどと関係しているのだろうか?もう少し、他の動物たちの仙骨を見よう!

図1.ハタネズミMicrotus montebelliの仙骨
図2.リスSciurus lisの仙骨
図3.シマリスTamias sibiricusの仙骨
図3.アメリカモモンガGlaucomys volans
図4スナネズミMeriones unguiculatus