それぞれの動物たちの脊柱の骨や肋骨は誰が見てもそれが脊柱の骨か肋骨の骨かは見定める事ができる。が、上下肢の骨になると少し難しくなる。一方、頭骸骨そのものはどこの骨が明白だ。しかし、頭蓋骨を形作る個々の骨になると少し違ってくる。後眼窩突起(前頭骨頬骨突起)を見比べていて、頬骨の形状に大きな違いある事が見えてきた。
先ず、頬骨を見てもらおう。
図1.ハヌマンラングールの頭骨右側面から
骨の縫合線が見えづらい場合はクリックして図を拡大して!
図1’. ハヌマンラングールの頭骨右側面から見た頬骨
頬骨:青線で囲った部分
ハヌマンラングールの頬骨は上部は前頭骨①と癒合し、前面では上顎骨②と癒合し、側頭骨内では蝶形骨③と癒合し、側頭骨の外側は側頭骨頬骨突起④と癒合して頬骨弓を作る(図1&1’)。
図2.ハヌマンラングール頭骨正面斜め上から
図2’. ハヌマンラングール頭骨正面斜め上から見た頬骨
頬骨:青線で囲った部分
ハヌマンラングールの頬骨は前部外側の上部では前頭骨①の眼窩突起と癒合し、下部では上顎骨②と癒合し、頬骨側頭突起は側頭骨頬骨突起④と癒合する。眼窩内部では、上部は前頭骨①と蝶形骨③と癒合し、下部では上顎骨②と癒合する(図2&2’)。
図3.ハヌマンラングール頭骨右前方下から見た頬骨
図3’. ハヌマンラングール頭骨右前方下から見た頬骨
距骨:青線で囲った部分
右前方下からみると、頬骨弓は上顎骨②と癒合し、側頭窩内では蝶形骨③や外側では側頭骨頬骨突起④と癒合し、前頭骨①と上部で癒合する。いずれにしても、頬骨は前頭骨①、上顎骨②、蝶形骨③、側頭骨④の4つの骨と癒合することが分かる。
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