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2025年1月10日金曜日

動物たちの後眼窩突起③              ③Postorbital process of Lagomorpha

ウサギ形目の後眼窩突起はどうかな?前頭骨から眼窩・側頭窩に庇(ひさし)状の張り出しが前後にある(図1:前を前眼窩上突起、後を後眼窩上突起と名付けられている)。この後眼窩上突起が伸びて頬骨前頭突起と接するようになれば後眼窩突起と名付けても良い筈だが、、、。ノウサギを見たら、前眼窩上突起が短く、後眼窩上突起が長い(図2)。これは殆ど後眼窩突起化と云える。しかし、面白い事に頬骨前頭突起の兆候が見られない(図3)。
図1.カイウサギOryctolagus cuniculus
赤線で囲った部分は前後の眼窩上突起
図2.ノウサギLepus brachyurus
赤線で囲った部分は前・後眼窩上突起
多くの哺乳類では頬骨側頭突起と側頭骨頬骨突起が接したところで、頬骨前頭突起が上に盛り上がるのだ。しかし、ウサギの仲間では頬骨側頭突起はそのまま頬骨の下側に接しながら伸びていき、外耳孔に接しそうになっている(図3)。
図3.ノウサギ頭骨左側面から
赤い実線:頬骨側頭突起 赤い破線:側頭骨頬骨突起

で、気になって奄美大島の野生生物保護管理事務所のAkemiYoshida氏から送付されてきたアマミノクロウサギの写真を見た。これでは図1にあるような前眼窩上突起がなく、尖った後眼窩上突起だけである(図4)。これはもはや後眼窩突起だ。やはり頬骨側頭突起は外耳孔の方まで伸びている(図4)。
図4.アマミノクロウサギPentalagus furnessi
A.Yoshida氏より
赤線で囲った部分は後眼窩上突起

では、ナキウサギは?哺乳類頭蓋の画像データベースを見た(図6)。
 
図6.ナキウサギOchotona hyperborea哺乳類頭蓋の画像データベースから
赤線で囲った部分は側頭骨頬骨突起

ナキウサギの一見眼窩のように見えるのは、眼窩前縁と側頭骨頬骨突起と頬骨弓に囲まれた部分である。

しかし、ウサギ形目の前・後眼窩上突起は他の動物の後眼窩突起と発生起源は同じものだろう。ウサギは外敵に対しては聴覚と視覚、さらには嗅覚で認識しているのだろう。ぼくは後眼窩突起は眼球を保護するために発達したと考えているので、ウサギの前後の眼窩上突起もやはり眼球の保護のために発達したものだと考えられる。では、どうしてナキウサギにはそれらの眼窩上突起が無いのだろう。鳴く事と関係しているかな?ChatGPTに訊いたらどうなるかな?誰か訊いてみて!

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