「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2015年6月14日日曜日

この下顎はシカ?それともカモシカ? This mandible is deer or serow?

6月10日、ハタチガ沢林道を歩いていて、林道上にこの下顎を見つけた。
子供の下顎であることは判るが、シカか?カモシカか?が分からない。
ぼくは、家にいるときは、シカやカモシカの頭骨はほぼ毎日見ている。
切歯が残っていればシカかカモシカの区別はすぐできる。
しかし、こうやってイノシシ以外の偶蹄類の切歯がない下顎を見つけてもシカかカモシカが分からないのだ。で、持ち帰って手持ちの標本と見比べることにした。
Fig.1 林道上で見つけた下顎骨
これは左下顎の舌側(内側)が上になっている。

 Fig.2 外側から撮った。
赤い矢印はオトガイ孔を示す。

Fig.3 真上から撮る。
先端の方のオトガイ孔が分かる。

この下顎骨はカモシカのものであることが分かった。
カモシカかシカの決めてはFig.3のようにして真上から下顎骨を見たときに
オトガイ孔がはっきり見えるか否かなんです。
Fig.3ではオトガイ孔が判然としません。
これが、シカではオトガイ孔が大きく一目瞭然なのです(Fig.4)。
Fig.4 左シカと右カモシカの下顎を真上から撮る。
赤い矢印はオトガイ孔を示す。

シカとカモシカのオトガイ孔の大きさ、真上からの見え方や数に違いがあることが分かった。
近いうちにアップしたいと思う。

2015年6月13日土曜日

モリアオガエルだ!卵塊もある。  A forest green frog! The lumps of egg are also there!

10日の続き
イモリのを見ていたら、モリアオガエルがいるではないか!
樹の枝からぶら下がる卵塊は東丹沢の別の場所で見たことはあるが、
成体のモリアオガエルを見たのは
宮城県の森で2007年7月の専門学校の実習以来だ。
大きいのでメスと思われるこのカエル、この体勢で置物のように動かない。

ぼくの目の高さをの水溜りに覆い被さるコアカソを見たら、
卵塊がぶら下がっている。コヤツの卵かもしれない。
辺りを探すと他に2匹のモリアオガエルがいた。
この水溜りにはヤマアカガエルのオタマジャクシと思われるものがいない。
他の水溜りには大きくなったヤマアカガエルのオタマがぼくが近づくとビシャビシャと音を立てて逃げ回り、隠れようとするのに、ここでは一匹もオタマがいない。
きっと、イモリたちに食べられたのかもしれない。
このモリアオガエルのオタマが水に落ちるとイモリに食べられてしまうのかな?
それとも、その頃、イモリは卵を産んでこの水溜りから移動するのかな?
以前、6月に山の斜面を歩き回っているイモリを見つけた。
http://tanzawapithecus.blogspot.jp/2012/06/newt.html
イモリは産卵後はその水辺から移動するのかな?

今日は、これから鴨川だ。
農業をやり始めて数年経ったIさんのところで泊まりがけで呑む。
Iさんとはタンザニアで知り合った。そんなタンザニア繋がりの人たちが集まるのだ。
JICAの専門家だったKさん、マハレでチンパンジーを研究していたTさん、青年協力隊員だった二人に、不動産業のYさんなどだ。
タンザニアではお世話になったTomitaさん、Nishidaさん、Kawanakaさん、Ueharaさんが亡くなって久しい。彼らを偲びながら呑むことになる。

2015年6月12日金曜日

イモリ♂の性行動 The sexual behaviour of a male Japanese newt.

6月10日ハタチガ沢林道の続き。
今までこの水溜りではモリアオガエルや、イモリを見たことがなかったのですが、
10センチ前後の深さの水溜りを覗くと、エ?イモリだ!
イモリが数匹いる。
しかも、どうもオスがメスに対して盛んにモーションをかけている。
左がメスで右がオスだ。
 メスの総排泄孔に口を押し付けるようにしてメスの後を追う。
メスをその気にさせる行動なのかな?
 メスの前に出て、尾部を曲げ鮮やかな婚姻色をメスに見せびらかすように小刻みに震わせる。
しかし、メスはまだその気がないのか、ただ前に進むだけ。
オスはこの姿勢のままメスに押し付けられて移動する。
 別のオスがやってきて、二匹の間に割り込もうとする。
以後は、動画で見て下さい。
オスの尾部の美しい婚姻色には目を見張るものがありますね。
しかし、どうしてオスって性に対してメスよりも積極的なのだろう。
と云うか、メスは性に対して受け身なんだろう。
オスは発情しているメスならどれでも良いようだが、メスは発情しているオスを慎重に選んでいることになる。

2015年6月11日木曜日

単独のカモシカと集団生活のシカ   The solitary life of serow and the group life of deer.

昨日は、久しぶりにハタチガ沢林道をゆっくり歩いた。昨年3月下旬に歩いたのに何だか懐かしい故郷にでもきたかのようだった。
2ヶ所で道路が崩壊していた。これから梅雨なのでさらに広がりそうだ。
 石がゴロゴロ転がっていたり、まるで河原を歩いているような雰囲気の場所もあった。
今まで崩壊していたところは修理されていた。上の崩壊は昨年の台風時のもの?
マルミノヤマゴボウが実を付けている。
しかし、ヨウシュヤマゴボウはまだ花だ!
ヨウシュorマルミノヤマゴボウがシカに食べられている。
とうとうシカは有毒植物のこれも食べ始めたか!
ススキの葉も食べられている。
ジャケツイバラの実った鞘はまだ柔らかくてバター炒めにでもしたら美味しいかな?
などと、思いながら花が終わって鞘が付き始めたジャツイバラを見ながら歩いた。
どうも、気になる。この鞘をシカかカモシカが食べたんではないだろうか?
鞘がついていないのが目につく。
っと、びっくりだ!ぼくのすぐ側のブッシュから何か獣が動き出し、斜面に登った。
始めは、え?アナグマぁー?と思ったくらいだった。でも、大きい!
カモシカの子供だ!
上のジャケツイバラの写真を撮ったのが10:09、下のカモシカの写真を撮ったのが10:10だ。
やはり、ジャケツイバラの柔らかそうな鞘を食べていたんでないかと疑っている。
ここからはハタチガ沢の谷間も覘けるので、クマの親子でも歩いていないかなぁーと思いながらゆっくり歩く。イタ!
シカだ!シカのメスグループだ!っと思う。
林道からは150メートルは離れているだろう。
ぼくの動きをまったく警戒する様子もなく採食している。
子ジカがいるしやはりメスグループだ!間違いない。
何を食べているんだろう?オオバイノモトソウ?マツカゼソウ?まさか?
この場所に以前もシカたちが採食していた場所だ。
彼らの食べられる草本があるんだ!
でも、何となく痩せている。下の小ジカは肋骨が見えそうだ。
右の大きな個体は時々上の方を見上げる。
上に他のグループでもいる?あるいはクマ?
動画にして撮ったりするが、今日持ってきたカメラは、ズームにすると1200mm相当になるソニーのCybershotだが、ぶれるぶれる。ガードレールの上に乗せて撮ってもぶれる。
何を食べている?
皆、上流方面に移動し始めた。
大きい個体たちオスジカだ!袋角が出始めてきている。
双眼鏡で確認!小さいのはまだ角が見えない。
これは、メスグループではなくて、オスたちの集団のオスグループだ!
小ジカと思った個体も昨年か一昨年生まれのオスなのだろう。

カモシカは単独生活者だが、シカは集団生活者だ。この偶蹄類の社会の違いはどこから生まれるのだろうか?系統による違いでもない。僅かな生態や生活場所の違いかな?
カモシカの方が険しい地形のところに生息する。しかし、同じウシ科の動物でも険しい山岳地帯で集団生活をしている者たちもいる。
アフリカに生息するウシ科の多種類の動物たちでは、森林生活者は、小型で木の葉を食べ、単独やペアー生活となり、外敵に対しては逃げ隠れる。サバンナや乾燥地域では大型でイネ科の草本を食べ、集団生活をし、外敵に対しては防衛陣を組んで子供や弱いものも守ることが明らかにされている。

2015年6月10日水曜日

久しぶりのハタチガ沢林道

今日は、朝6時に家を出る。早くも朝の渋滞になりかかっている。
吹風トンネルと宮ケ瀬霊園の間にある駐車場に車を置く。既に軽トラが一台停まっている。
橋の塗装工事の車だった。
7:20、出発だ。今日はハタチガ沢林道を終点まで行き、清川トンネルをピストンして戻った。
総行程は13.2キロだった。
ハタチガ沢林道で、帰路、カモシカにいきなり出会い。ハタチガ沢の土手の草を採食しているまだ角が生えていないオスジカの5頭のグループを30分くらい観察した。
さらに、イモリの性行動を動画に撮った。
晴れていたので、暑いくらいであった。
12:45、駐車場に戻った。工事の人たちは日陰で気持ち良さそうに昼寝をしていた。


県道70号線からの橋の上にはテン糞がたくさんあった。大半はヤマザクラの実を食べた糞であった。
橋を渡るとコマツナギが満開だった。
コマツナギの豆を鉢植えにして育てたことがあった。しかし、草丈(木)が1メートルも伸びるので、切ってしまった。30センチくらいに小さく育てることができなかったのだ。
しかし、橋の上のわずかな土に10センチ前後の背丈で花を咲かせているコマツナギがあった。
コマツナギの盆栽にすると良いのだ。しかし、ぼくは盆栽の技術を持っていない。
ヤマボウシも花盛りだった。
何故か、今年のヤマボウシの花は大きいような気がする。
まるで、園芸品種のようだ。
また、マタタビの白い葉も浮かび上がって見えた。
マタタビの葉の白さはまるで白い花が咲いているようだ。
どの程度、この白い葉で虫を誘惑できるのだろうか?
 

2015年6月9日火曜日

水洗い後のテン糞内容物 The contents of the Marten's scats after water washing.

昨夜からずーっと雨が降っている。とうとう梅雨に入ったんだ。
今週は山に行けるかな?

先週6月5日の丹沢実習(蓑毛・ヤビツ峠・大山・見晴台・日向薬師バス停)で
見つけた糞は全てテン糞であった。
糞の表面から見ただけでどんな内容物か考えたのだが、どうも外れが多かった。
糞③がアナグマ糞かとも思ったのだ。


テン糞①キイチゴ属Rubus sp.の種子、モミジイチゴもニガイチゴも鈴なりであった。
Fig.1 キイチゴ属 Rubus sp の種子.

テン糞②ヤマザクラCerasus jamasakura種子果皮とキイチゴ属種子
Fig.2 左:オオシマザクラと右:ヤマザクラの種子

テン糞③オオシマザクラCerasus speciosa種子・果皮、クワMarus australis種子
Fig.3 クワの種子

テン糞④
テン糞⑤ヤマザクラ種子・果皮、キイチゴ属種子
テン糞⑥ヤマザクラ種子・果皮、キイチゴ属種子
テン糞⑦ヤマザクラ種子・果皮、キイチゴ属種子
テン糞⑧クサイチゴRubus hirsutus種子 クサイチゴもたくさん生っていた。この種子はキイチゴ属の中では一番小さい。
Fig.4 クサイチゴの種子

テン糞⑨ヤマザクラ種子・果皮、鳥羽毛
テン糞⑩ヤマザクラ種子・果皮、
テン糞⑪ヤマザクラ種子・果皮、甲虫脚・外骨格

6月7日にアップした糞の表面から食べたものを推定したものと水洗いしたあとで解ったものを表にして見比べてみた。
半分くらい当たっているかな?⑤⑥⑦をマメザクラとしたのはマメザクラの果実が黒く熟し食べ頃だったからだ。⑤⑥⑦は見晴台で見つけて拾ってきたものであるが、テンにとってはマメザクラよりもヤマザクラの方が好んでいるのかな?ぼくにとってはヤマザクラの実はソメイヨシノの実と同じように苦いのだ。

下はマメザクラの果実から採った種子(上の3個)だ。
左の3個はオオシマザクラ、右の3個はヤマザクラの種子だ。
マメザクラは種子もこのように一回り小さい。熟して生っていたのにテン糞からは出てこなかった。

いよいよ丹沢山塊のテンを含む野生動物たちはサクランボウとクワ、キイチゴ食いに突入したことになる。タヌキやアナグマたちはこれらの果実が林床に落ちてからありつけることになる。
ん?また、地震だ!

2015年6月8日月曜日

こんな厳しいところに、ネジバナだ! In a severe place like this, it's a lady's-tresses.

2階のベランダの角に直径30センチくらいの花鉢をほったらかしにしている。
連れ合いがラズベリーを買ってきて植えていたのだが、冬や夏場の乾燥で辛うじて生きている。
その鉢にハクビシンがウンチをしていたり、下の写真にも顔を出しているキク科(木本だ)の花が咲いたり、昨年からはネジバナも咲いていた。
今年は、このネジバナ30センチくらいの草丈になって花を咲かし始めた。
ネジバナは、釧路湿原にも咲いているし、我家の側を走る小田急線の線路脇の砂利の中にも咲いていたり公園の芝生の中にも咲いている。
つまり、ネジバナは日当たりが良いところに出てくる。
だからだろうか?
我が家のベランダの花鉢は、乾燥したり、濡れたり、真夏の日向で暑くなったり、冬の寒風に曝されたりしている。でも、ネジバナとキク科の木本植物だけは耐えて生きている。
いや、耐えて生きているんではないんだ。
そのように乾燥したり、濡れたり、暑かったり、寒かったりするような場所が好きなんだ。

「住めば都」と云うが、
釧路から東京・神奈川に出てきた当初の1、2年は、夏はとても暑くて辛かった。
じっと椅子に座っているだけで汗が出てくる。
風邪をひいて熱があるわけではないのに、寝ているだけで胸が汗だらけになる。
こんなことは釧路にいた頃はあり得なかった。身体を激しく動かしたら汗が出ることはあっても
ただ座って本を読んでいるだけで、額から汗が流れ落ちるなんていうことは無かった。
「東京や横浜は人の住むところではない!」っと思った。
それが、どうだ釧路に帰ってフクジュソウを見に行きたいと思っても、
まだ、釧路は寒いから辞めておこうとなる。
すっかり、ぼくの身体はこちらの身体になってしまったんだ。

2015年6月7日日曜日

糞の内容物推定-表面から  The estimation of the scats'contents from the surfaces.

今回は、テン糞を水洗いする前に糞表面の色や形状さらには浮き出ているものから内容物を
推測してみる。はたして、水洗いした時とどのように違っているだろうか?
先ずは、糞を見つけた時刻と場所だ。
テン糞は全て、標高200~700メートルの間で見つかったことになる。
この糞発見場所はこの時季の大山山塊のテンたちの行動域の特性をあらわしているのだろうか?
糞を探すぼくの目はいい加減だから、たまたま700メートル以上の標高の高いところで見つけられなかったのかも知れない。

9:30、テン糞①
拡大するとクワの種子が見える。クワの果実を食べたものかな?
10:01 テン糞②
サクラの種子状の物が見える。色が紫黒なので、熟したヤマザクラかマメザクラの果実を食べたようだ。
 10:27、テン糞③、アナグマ糞かもしれない。
雨で流されているので、斜面に掘った4、5センチの穴が埋ったかもしれない。
内容物で、大半が腐葉土や土壌動物の節足動物ならアナグマ糞だ。
 10:27、テン糞④標高700m
これは、甲虫の外骨格が見えるので、昆虫+クワの実でも食べたかな?
糞を拾って、昆虫が得意なK君に渡した。
 14:43、テン糞⑤
見晴台の岩の上、標高720m
これは、もうマメザクラの果実を食べたものであると確信できる。
何故なら、マメザクラの果実は黒熟して食べると甘くなっているからだ。
14:43、テン糞⑥ 
上と同じ場所の見晴台にあった。
内容物はマメザクラの種子と果皮だろう。
14:46、テン糞⑦
これも見晴台にあった。上と同じ内容物だ。
 15:23、テン糞⑧
これは、キイチゴの仲間のモミジイチゴかニガイチゴかクサイチゴの種子が見える。
15:41、テン糞⑨
これは、日向キャンプ場の無料駐車場近くで見つける。
サクラの果実と昆虫を食べたかな?
 15:44、テン糞⑩
駐車場を少し、日向薬師よりに下ったところで、サクラの果実だけを食べた糞だ!
 16:16、テン糞⑪標高200m
これもサクラの果実(右)が見え、左のは昆虫とクワかイチゴを食べたようだ。

さー、果たして、表面から見て推定したものと、水洗いして同定できたものと
どのくらいの差が出てくるだろうか?
今日は、専門学校で高校生向けの授業なので、明日洗うかな?