イヌ(ビーグル)とカモシカの下顎骨を含む頭骨で下顎骨に着く主な咬む筋肉(側頭筋と咬筋)、及びそれらの筋肉が走り出ている頭骨を示す。側頭筋はイヌでは矢状縫合fに発して頭頂骨・側頭骨eから出て筋突起aに着いて、下顎骨を引き上げる。咬筋は頬骨弓dに発して咬筋窩a'に着く。カモシカの咬筋も同じであるが、側頭筋は矢状縫合までは行かないで、側頭骨eからでて筋突起aに着く。
図1. イヌCanis familiarisの角突起a、咬筋窩a'、下顎頭b、犬歯c、頬骨弓d、側頭骨e、矢状隆起f
図2. カモシカCapricornis crispusの角突起a、咬筋窩a'、下顎頭b、犬歯c、頬骨弓d、側頭骨e
梃子の原理では、bが支点になり力点がa、a'となりcが作用点になる。イヌの方が側頭筋(fとa間)の幅と長さがカモシカよりも大きく、より強い力が犬歯に掛かると思われる。もちろん作用点は犬歯ばかりでなく全ての歯だが、ここでは犬歯だけを問題にした。


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