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原発不要・核廃絶


2016年12月15日木曜日

丹沢生息の食肉目の下顎骨の形状による同定1) Species identify based on the shape of the mandible for Carnivora in the Tanzawa habitat.

丹沢山麓に生息する食肉目CANIVORAはネコ科FelidaeのイエネコFelis catusにジャコウネコ科ViveridaeのハクビシンPaguma larvata、イヌ科CanidaeのイヌCanis familiaris、タヌキNyctereutes procyonoides、キツネVulpes vulpes、アライグマ科ProcyonidaeのアライグマProcyon lotor、イタチ科MustelidaeのイタチMustela itatsi、テンMartes melanpus、アナグマMeles meles、クマ科UrsidaeのツキノワグマUlsus thibetanusの10種だ!
ここでは、Canis familiarisを単にイヌとした。

山を歩いていて頭蓋骨を除いた下顎骨だけを見つけたりすることがある。
下顎骨の形状だけで種を検索・同定できないだろうか?
っと、この一週間、食肉目の下顎骨を机の上に並べて手にとって眺めていた。

Fig.1はツキノワグマの左下顎骨を外(頬)側から見たものである。
食肉目の下顎骨のA~Fまでの各部分の名称を記す。

Fig.1 ツキノワグマUlsus thibetanusの下顎骨 Mandible of Black bear
A:筋突起、B:関節突起、C:角突起、D:オトガイ孔、E:下顎窩、F:顔面血管切痕


先ず、下顎骨の長さが15センチ以上で、筋突起の先までの高さが7センチ以上あればもうツキノワグマだ。残りの9種の内、筋突起に注目すると、
イタチ科のイタチやテン、アナグマの筋突起が△状に上に伸びている(Fig.2、Fig.3、Fig.4)。他の動物たちの筋突起は△状ではない。
イタチ科の3種の中でもアナグマの腹縁(下顎体の底辺)からF(顔面血管切痕)にかけて急に曲がっている(Fig.4)。イタチ、テンではそのような急な曲がりはない(Fig.2、Fig.3)。
イタチ、テンは形状が良く似ているが、下顎骨の長さが35ミリ以下ならイタチで、60ミリ前後ならテンである。

以上の事を下記に検索表にした。

Aa:下顎骨が15センチ以上・・・・①ツキノワグマ
Ab:下顎骨が14センチ以下・・・・B(イタチ、テン、アナグマ、イエネコ、タヌキ、キツネ、イヌ、アライグマ、 ハクビシン)

Ba:筋突起が△状に上方に尖る・・・・C(イタチ、テン、アナグマ)
Bb:筋突起から関節突起までやや垂直かオバーハングするように落ちる・・・・E(イエネコ、タヌキ、キツネ、イヌ、アライグマ、ハクビシン)

Ca:下顎体の底辺からF(顔面血管切痕)にかけ急に曲がるFig.4・・・②アナグマ
Cb:下顎体の底辺からFにかけてほぼ真っ直ぐFig.2 & Fig.3・・・・D(イタチ、テン)

Da:下顎骨全長は35ミリ以下・・・・③イタチ
Db:下顎骨全長は60ミリ前後・・・・④テン

Fig.2 イタチMustela itatsiの下顎骨 赤丸で囲まれた部分が筋突起

Fig.3 テンMartes melanpusの下顎骨の筋突起

Fig.4 アナグマMeles melesの下顎骨の筋突起(赤丸印)と下顎骨体腹縁から顔面血管切痕への曲がり(赤線)

残りのEの6種(Fig.5~10)の下顎骨の底辺を見ると、

Ea:下顎骨底辺から角突起にかけてほぼ真っ直ぐFig.5・・・・⑤カイネコ
Eb:下顎骨底辺から角突起にかけて曲がるFig.6~Fig.10・・・・F(タヌキ、キツネ、イヌ、アライグマ、ハクビシン)
Fig.5 イエネコFelis catusの下顎骨の筋突起

残りのイヌ科の3種(Fig.6~8)と、アライグマ(Fig.9)ハクビシン(Fig.10)の筋突起や復縁から顔面血管切痕までの形状も似ている。しかも、いずれもテンのように下顎体の底辺から顔面血管切痕へと上方へ曲がっている。これらの形状では区別できない。

Fig.6 タヌキNyctereutes procyonoidesの下顎骨の角突起

Fig.7 キツネVulpes vulspesの下顎骨の角突起

Fig.8 イヌ(ビーグル)Canis familiarisの筋突起

Fig.9 アライグマProcyon lotorの下顎骨の筋突起

Fig.10 ハクビシンPaguma larvataの下顎骨の筋突起


そこで、関節突起を上から見ると、イヌ科3種類が他の3種類と異なっていた。
それは、タヌキ、キツネ、イヌの関節突起の外(頬)側の部分が前方に曲がっている(Fig.11)
残りは曲がってないのだ(Fig.12)。

Fig.11 下顎骨の関節突起 左:カイイヌ、中:キツネ 右:タヌキ 
関節突起の赤丸で囲った外側が前方へ曲がる

これを、検索表にすると、

Fa:関節突起の外(頬)側の先端が前方へ曲がるFig.11・・・・G(イヌ、キツネ、タヌキ)
Fb:関節突起の外側の先端は曲がらないFig.12・・・・I(アライグマ、ハクビシン)

Ga:角突起の先端が内側へ曲がるFig.14・・・・⑥イヌ
Gb:角突起の先端は曲がらないFig.14・・・・H(タヌキ、キツネ)

Ha:角突起の先端は関節突起よりも明らかに後ろ出るFig.6・・・・⑦タヌキ
Hb:角突起の先端は関節突起とほぼ同じ位置Fig.7・・・・⑧キツネ

残りのアライグマとハクビシンはFig.9とFig.10の下顎骨の底辺の赤線で示したラインをみると、明らかな違いが判る。

Ia:下顎骨底辺から角突起まで急に階段状に曲がるFig.9・・・・⑨アライグマ
Ib:下顎骨底辺から角突起まで徐々に上がるFig.10・・・・⑩ハクビシン



Fig.12 下顎骨の関節突起 左からアライグマ、ハクビシン、イエネコ、テン
赤丸で囲った外側も内側とほぼまっすぐ。

Fig.13 クマの下顎骨の関節突起

Fig.14 イヌ科の角突起の先端 左:カイイヌ 中:キツネ 右:タヌキ

以上です、フー、自分で判った事を検索表にするのは大変だ!
見ていて違いが判った。しかし、イタチ科の△状の筋突起はイヌ科や他の動物たちとどのような機能的な、さらには進化的な意味あるのか判らない。これからの課題だ。それには、付着する筋肉や靭帯、生態・行動を判らなければ到底理解できそうもない。

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