「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2014年7月6日日曜日

モグラの第三の親指  The third thumb of a mole.

白銀林道のフクロウのペリットに含まれていたFig.1の骨は、ほねやさんやゆーゆーさんのコメントによってアズマモグラの手の親指側についている「鎌状骨」という名の骨であることを知りました。
Fig.1

以下は、2009年12月にTCA専門学校のYさんからアズマモグラの腐敗中の死骸をもらったものを骨にしたものです。この死骸もすぐ処理できないので一週間くらい冷凍していました。
そのため、手足がバラバラにならずにすみました。

この鎌状骨はこのように付いています。
右手の内側から↑で示したものです(Fig.2)。
Fig.1の鎌状骨の左は右手のもので、右は左手のもので、
それぞれ親指側から撮ったことになります。
Fig.2

 正面から鎌状骨や指骨の並びを見たものがFig.3です。
Fig.3

全体を浮かせて小指の骨も見えるように撮ったのFig.4です。
Fig.4

裏返して手の平側から撮ったのFig.5です。
↑はFig.1~Fig.3までの右手の鎌状骨です。
左手の鎌状骨←はこんな位置で固まっていますが、当然本来の位置ではないことが判ります。
Fig.5

さて、この鎌状骨、Fig.5でも判るように、親指の骨などとしっかり連結しているものではありません。
つまり、親指の外側にあって、親指の手の平に当たる中手骨や手根骨を覆うかのようにあります。

モグラと云わず、ぼくらヒトもそうですが両手で土を掻き出すときには、親指側を下にして掻き出す。つまり、平泳ぎの時の手の動かし方になります。
その掻き出す時に、ツメは正面の土を崩し、親指の「鎌状骨」がある側で土を掻き出すことになります。ぼくらなら、そこがいつも土で擦れるので皮膚が厚くなってタコとなるでしょう。
でも、タコが厚くなったとしても、まるで靴擦れのようにタコごと剥がれて
怪我をしてしまうかもしれない。

地中でそんなトンネル堀生活をしている内に、分厚くなったのが皮膚ばかりではなく、
骨を新たに加えることによって厚みのあるグローブ状の手を進化の過程で作り上げたのではないでしょうか!

モグラ科の動物は上腕骨Bの形も肩甲骨Aも他の哺乳類には見られない形状です(Fig.6)。
全て、トンネル堀に適して形になっているのでしょう。
 Fig.6


2014年7月5日土曜日

フウランが咲いている! Orchids are in bloom.

フウランが咲いている。
高貴な香りを漂わせている筈だが、雨のせいか窓を開けても部屋には入ってこない。
二日前は、3個の花だけだった。 
梅雨の時期は植物たちが甦るように元気になる。
狭い庭の木の枝はまるで暴れているように伸びてきた。
梅雨が明けたら剪定をしなければならない。

キタリスとリスの上顎の切歯の違い The difference for upper incisor between Sciurus vunlgaris and S.ris.

ゆーゆーさんからの指摘で、ぼくのズサンな標本管理が明らかになりました。
それは、ぼくがリス(ニホンリスSciurus ris)だと思っていたものが、
キタリス(S.vulgaris)だったことです。

1997年夏に大雪山登山をした教え子から登山道で拾ったというリスの死体をもらっていたのです。この頃、ぼくはアフリカから3年振りに帰国したばかりで、こちらの生活に逆カルチャーショックを受けていた時でした。当時は、アフリカに帰りたい、帰りたいと思っていたのです。

そんな精神状態の時にもらったキタリスの死骸が、いつの間にかリスをもらったことになっていたんです。ニホンリスなのかキタリスなのかをしっかり調べていれば良かったんですが、
頭骨最大長が45mmなので、ただそれだけでニホンリスと思い込んでしまったようです。

ぼくのリス(キタリス)の切歯の切れ込みを横からみる。
 切歯の切れ込みを左に白銀林道のフクロウのペリットから出てきた切歯を貼り付けて比較する。
明らかに、キタリスの方が切れ込みが深いのが判る。 
ニホンリスの切歯は横からみても切れ込みが浅い。
ゆーゆーさんありがとう。コメントで書いてくれたことに感謝します。

リスとして拙著「頭骨コレクション」(築地書簡)に載せたのが下の写真だ。
下顎も合わせて5か所で写真を載せる。
幸い、上の切歯に関係した話題は取り上げていない。
リスをキタリスと訂正したい。

2014年7月4日金曜日

フクロウのペレットから出てきた歯や骨    The teeth and bones which came out from the pellets of the Ural owl.

 リスの上の切歯がでてきたフクロウのペリットの内容物
Fig.1のAとBは左の下顎骨である。Aはヒミズの下顎(上)とモグラの下顎骨。Bはアカネズミの下顎骨(下)と上二つはネズミ亜科の下顎骨。アカネズミのものより非常に小さいのでカヤネズミの可能性あり。
Cはハタネズミ亜科スミスネズミの下顎骨で、Dはスミスネズミの上顎骨だ。Eはネズミ亜科の上顎骨。FとGはネズミ科の上の切歯(F)と下の切歯(F)。F、Gの上のものは他と比べて非常に小さい、カヤネズミのものかもしれない。
Hはネズミ亜科の臼歯、Iの歯はモグラの歯で左上の尖っているのは犬歯で、他は臼歯。Jはスミスネズミの臼歯。 Kはリスの左上の切歯。
Fig.1:歯や歯を含む顎骨

Aは肩甲骨で、右二つはヒミズで左二つはモグラのもの、Bは寛骨の一部で、右端の大きなのはリスの可能性がある。Cは上腕骨、Dは尺骨、D'は橈骨、Eは大腿骨、Fは脛骨と腓骨、Gは鎖骨?、Hは肋骨、Iは仙骨に接する尾骨?、Jは環椎、軸椎などの頸椎と脊椎骨、左の二つは尾骨だ。
Kは始めは小鳥の爪だと思っていたが、違う。哺乳類のものだ。こんなカギ爪をもっている小哺乳類って誰だ?モグラやネズミたちのものではない。リスかもしれないと思い始めている。
Fig.2:頭骨以外の骨

Gは同じものが一対ある。鎖骨だと思う。リスの鎖骨なのかな~?
何だか、リスの切歯が見つかってから不明な大きな骨はリスと考えるようになってしまった。

ペリットから出てきたリスの切歯  A incisor of squirrel which came out from the pellet. 

 白銀林道のフクロウのペリットからでてきた齧歯類の切歯。
右上の切歯である。
 
 下は、リスの切歯の先端である。切れ込みが深い。
ペリットからでた切歯は切れ込みが浅い。 
 ペリットから出てきた切歯を糊で張り付けてその厚さを比較する。
 張り付けた切歯と下から切れ込みを比較する。
リスの頭骨は一つしか持っていないが、ペリットから出てきた齧歯類の切歯は
リスのもので間違いないだろう。
この頭骨から切歯を引き出せないのがちょっと残念。
その内にリスの大きな臼歯が見つかるかな?

2014年7月3日木曜日

フクロウのペリットから出てきた骨:5、リスの切歯! A incisor of squirrel!

月曜日に白銀林道のフクロウのペリットを水洗いして歯や骨を選り分けていた。
それを方眼紙上に並べていて、?????う?これは?
と思う上顎の切歯が見つかった。
下のDの上顎の切歯を並べた個所の橙色の線で囲ったものだ。
スミスネズミやアカネズミの切歯の倍以上大きい。
ドブネズミかな?っと思ってドブネズミ(ラット)の上顎の歯と比べた。
ドブネズミはこれよりも1.5倍の厚さがある。これは薄いのだ。
で、エゾシマリスの歯と比べた。エゾシマリスのものより一回り大きい。
パソコンの上にあるムササビと比べた。ムササビの切歯は太く大きい。
何故か、リスそのものの頭骨が見当たらない。
中国のリスと比べた、似ている。
あった!リスの頭骨あった!ホオジロの骨と一緒にしていた。
厚さ、カーブほぼ間違いなくリスだろう。
でも、上の切歯の先の切れ込み(下の↑部分)が少し浅いのだ。
個体差なのかも知れない。
他の詳細はもう少し、綺麗に並べてから次回にアップする。
白銀林道のフクロウはtake隊員が追っているリスをも食べているんだ。


風呂に入る。


昨日は日吉から巣鴨に行き、それから四ッ谷で飲んで四ッ谷に泊まった。
巣鴨は登山靴店の五郎に行った。今履いているのと同じ靴はなかったので出来上がりしだい送ってくれることになった。
特に今すぐ必要な靴ではないので郵送料は五郎持ちなので重い靴を持ち歩かないで得した感じ。
巣鴨で中華を食べた。青島ビールが目に入り頼んだ。頼んだ冷やし中華が出来上がるのが遅かったのでもう一本頼んだらほとんど同時にきた。
なんと冷やし中華の他にチャーハン小盛りと杏仁豆腐がついてきた。量が多すぎた。
17時半から四ッ谷で飲み会だが、3時間余りある。上野で博物館か動物園に行こうかな?と思ったがまっすぐ四ッ谷に行き、風呂屋に入る。
番台のおばさんに時間潰しに来ましたと言うとどうぞゆっくりしていってください、と言われ、様々な湯船に入る。
一時間ちょっとを過ごした。
これから時間潰しは風呂屋かな?と思う。
今、早朝の小田原線だ。久し振りの朝帰り、がらがらだ。でも座らずに立っている人めいる。なんだか皆朝帰りみたいだ。
オ、もう町田に着いた。次で乗り換えだ。
今日の丹沢行きはとりやめだ!明日は行こう!

2014年7月2日水曜日

ゴマダラカミキリだ!  Long-horned beetle!

 今朝、庭をみるとユリの蕾にカミキリだ!
ゴマダラカミキリだ。
こやつは花カミキリの仲間ではないのにユリにとまっている。もっともこのすぐ横にはユズの木があるので、ユズの木にでも卵を産み付けにきたのかもしれない。
甲虫類でカミキリだけを集めているという愛好家を二人知っている。
そのため、ぼくもカミキリの名前を知るようになった。
カミキリは捕まえると動くと頭部と胸部との間で擦れてギシギシと音がでるが、コヤツだめだ。
寒いのか触っても動かない。
 すぐ、部屋に戻ってカメラを向けた。
コヤツの目ではぼくがどのように見えているのか?
今日は、これから日吉の授業。終わったら四ッ谷に向かわなければならない。
会議で上京するかってのサル仲間たちとの呑み会だ。
今回は軽くおさめようということになっている。
この仲間だと楽しくて、ついつい飲み過ぎて怪我までしてしまう。
昔の学生時代の飲み方になってしまうのだ。
もちろん、ぼくは明日こそ丹沢へ行きたいから、早く帰るつもりだ。

2014年6月29日日曜日

何故、腐らないの? 教えて!  Why don't they rot? Teach me, please!

昨日、乾燥したアズマヒキガエルを水に浸けて腐らして、骨をゲットしたことをアップした。
そのアズマヒキガエルを水に浸けるよりも2ヵ月半前に
腐らすために水に浸けているものがある。
下記のプラスチックとビンに入った小哺乳類のカヤネズミとヒメヒミズだ。
両方ともやまぼうしさんからプレゼントされたものだ。
冷蔵庫(間違い、冷凍庫)から取り出して、お腹を裂いて内臓を出し、下のように水に浸けた、1週間目で腐って毛が剥がれてきているので、丁寧にピンセントで毛を取った。
毛を取り去る作業時に水を取り替えた。
しかし、まったく腐敗が進まないのだ。だから、腐敗臭がしない。
早く、カヤネズミの歯や骨を見たいのに、一向に腐ってくれない。
一週間前からはフタを取り外してハエなどに卵を産んでもらって、ハエのウジに
肉を食べてもらおうと思っているのだが、ハエも卵を産んでくれない。

土に埋めたために、死蝋化して腐敗しなくなったことはあったが、
水に浸けたことで腐敗しなくなった原因が分からない。
動物性蛋白質を腐らす細菌が繁殖できない状態なんだと考えられる。
でも、どうしてだ。

子供の頃、釧路湿原で魚釣り、小鳥の巣探しなどを含めて何百匹、何十羽という動物たちを殺してしまったせいか?今、カエルやイモリ一匹の骨が知りたいのに生きているカエルを捕まえて、イモリやトカゲを捕まえて殺して解剖することができなくなってしまった。

「一寸の虫にも五分のの魂」という諺がすぐ思い浮かべる。
研究者としては失格だろう。
自分は殺しをしないで、死体をもらって、腐らしている。
半年前は学生の解剖実習で業者から、モルモットやハムスタの死体を買っている。
これでは、ダメだ!
自分で殺して、調べてこそ動物という生命を知る意義があるだろう。
っと、自分に言い聞かしているのだが、、、、、。

2014年6月28日土曜日

アズマヒキガエルの骨  The bones of Japanese toad.

6月12日に、k-ta隊員から郵送されてきた乾燥したアズマヒキガエルをガラス瓶の水に浸けた。
27日に完全に腐っていたので、水洗いして汚物を捨てた。
下は、12日の水に浸けた状態。
このカエルは代々木のk-ta隊員の家の近くのお寺にあったようだ。
どうも、カラスにやられたようで左のは腹部が無かったし、右のは頭だけだったようだ。
左のは足はあるが腹部ばかりか手の部分もない。
上のカエルを骨にした。
Left部分のA,B,Cはそれぞれ、対になっている。頭部が2個あるので、AとBとCは頭骨の一部だろう。Cは後頭骨だと分かった。
さらにJも同じものが2対あるので、上顎骨かな?Mの左4つが下顎骨なのかな?
しかし、JやMの骨には歯らしきものがまったく見当たらない。
Center部分のE,E'は腸骨でE,E'の下部の凹みは大腿骨が付く。
F、F'とG、G'が大腿骨と脛骨だ。
脊椎骨がこんなに少なくその並びが分からない。
一番下の脊椎が仙骨かな?
Oは何と尾てい骨にあたるようだ。
Right部分のHは大きな塊でこれは、なんとEとE’とが接する、恥骨と坐骨にあたる事が分かった。
Iは下肢の骨だと思うし、Kは頭蓋骨の一部だろう。
Lは哺乳類の鼓胞に似るが1個だけだ。
Nの3個は間接部分と思うがどこの部分のものか検討がつかない。
で、骨を並べてみた。脊椎や頭骨部分は好い加減だ!
カエルの骨は、例えアズマヒキガエルのような大型のカエルでも大腿骨などの骨髄部分は空洞となっている。つまりスカスカだ。もし、イタチやテンが食べたとしたら、どの骨もバラバラの破片となるに違いない。脊椎骨がそのまま排出された場合に、他の脊椎動物と区別するには、
一緒に排出された毛、羽毛、鱗状の外皮、しばしば手足の先が消化されずにそのまま排出されるので、それらを含めて総合的に考えなければいけないだろう。
AやB、さらにはE、F、GやH、J、Mがそのまま出てきたならば同定できる。
でも、ネズミのような小哺乳類がテンに食べられた時は、歯か上下の顎骨しか決めてにならない。

ペリットならば骨がそのまま出てくるだろうが、糞として排出された場合は、歯が出てこないようなカエルは決めてに欠けるかな?
土曜日の6時間以上をカエルの骨の整理に費やした。
肋骨や前肢の骨がないものの、カエルの骨は哺乳類とは比べものにならないほど少ない。