「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2012年3月22日木曜日

イノシシはタヌキ糞を食べている? Wildboar eats racoondog scats?

19日の野生生物探検隊の集まりで、
ぼくは藤木川の左岸尾根を県道椿ラインまで登ったが、
タヌキのタメ糞が、このように表面が何かに押しつぶされたてすくい取られたようになっている。
この尾根歩きをしようと思ったのは、天昭山神社、白雲の滝を通るハイキング道路を
歩いては、タヌキのタメ糞場所がないので、タヌキ糞を採集できないと思ったからだ。
しかし、昨年から1月までくらいの古い糞は残っているが、3月に入ってからの
糞というか、俵型の糞塊は一つもなく、どれも踏みつぶされたか、
押しつぶされたようになっている。
この尾根には、イノシシの掘り痕が各所にあったし、寝床もあった。
これは、イノシシがこの1、2週間の間に新しいタヌキ糞を食べた跡だと考えた。
是非、イヤでなければ上の写真をクリックして見てください。
糞の塊はなく、熊手のようなものでならしたようにも見える。

このようなタヌキのタメ糞は何も今回この湯河原で見つけただけではないのだ。
丹沢でもたくさん見つけているのだ。
これまでは、どうしてここで糞をしなくなったのだろう?と疑問に思っていた。
しかし、そのタメ糞場所に再びタヌキが糞をすることがあるのだ。
今回の野生生物探検隊の集まりで、奥湯河原から尾根を歩いて山越えしたことにより
「これはイノシシのしわざだ!」と思うようになったのだ。
皆さんはどう思いますか?

春の訪れ(2) Letters of spring(2)

今回の奥湯河原から白銀林道のコースでは、フキノトウをたくさん採った。
お昼のインスタントラーメンにも2個入れることができたし、
翌日の夕食時には、油で炒めて味噌にからめてその苦味を楽しんだ。
ここに載せものは開いたものなので、種子ができて子供が沢山飛び散ることを祈って
写真だけにした。
関東のフキノトウは僕の親指くらいの太さであり、20個くらいも採らないと
酢味噌和えにしたり、天麩羅にして楽しめない。
しかし、道東の釧路で採れるフキノウトウは、生まれたばかりの赤ちゃんの
握りこぶしくらいの大きさがあり、5、6個採れば、酢味噌和えや天麩羅を十分楽しめる。
「春は苦味を盛れ」と云うが、春の山菜や野菜には苦くて美味しいものがある。
菜の花は苦くておいしい。ナズナ、フキノウトウ、セリ、タンポポの根、タラの芽、ミツバ、モミジガサなど山菜類は、皆苦くて美味しい。
これらの山菜の苦さは、何故か皆、油と味噌の和え物や天麩羅が合う。

2012年3月21日水曜日

春の訪れ(1) Letters of spring

山での春の訪れまっさきにあげられるのは、このフサザクラではないだろうか?
もちろん、ぼくの思いだ。
どうしても笑われてしまうのだが、このフサザクラの花を摘んで、熱湯で湯がいて、
三倍酢に和えて食べたらさぞかし旨いだろうと思うのだが、
「食べられる山野草」という本には載っていない。
タチツボスミレの花がいくつか日向斜面で咲いていた。
湯河原はやはり温かいのだ。
スミレの花も春の訪れを知らせる花の一つだ。 

2012年3月20日火曜日

イノシシの寝床  Wild boar's bed

2月11日に奥湯河原でみたイノシシの寝床に着いてアップした。
昨日、野生生物探検隊の集まりがあった。
ぼくは、奥湯河原から白銀林道に向かった。
湯河原野猿公苑餌場跡に一ヶ月前にあったイノシシの寝床は、2mほどずれて、
今度は、凹型のものとなっていた。
深さは30センチ、長径8、90センチ、短径50センチくらいであった。
中の白いものはB5大学ノートである。
前のものとは構造が異なる。
藤木川左岸の尾根を登っていくと、尾根から1mくらい離れたところに
上の寝床と同じ大きさの凹型のものがあった。
ものすごい獣臭さがしていたので、イノシシが直前までいたものと思われる。
ここは、上の物とは材料がササと異なる。
上の寝床はササからなるものだが、下写真のものは
掘ったところに枯葉を敷き詰めたようになっていた。
中の赤いのはぼくのザックカバーである。
一ヶ月前に見たものとは、今回の二つのベッドは異なる。
前回の物は、二重構造になっていた。つまり、掛け布団があったが、今回のものは
ベットだけだ。
この構造上の違いは何によるものなのだろうか?
少なくとも、上のベッドは一ヶ月前のベッドを作った個体と同じ個体だと考えられる。

2012年3月19日月曜日

フジの鞘が散在  Scatered wisteria's sheaths

先日、尾根上にヤマフジの鞘が一面に散らばって落ちているところがあった。
左の蔓はサルナシであるが、すぐ正面に直径15センチはありそうな太いヤマフジの木が
立ち上がっていた。
今、おもうと何故と思うのだが、当日は雨が降っていたが、フジの木を見上げて鞘がぶら下がっているかどうか、少しは確かめてみるべきだった。
風で落ちたのでないことは確実だ。落ちているのはここだけだ。
皆、鞘が開いているし、豆がどの鞘にも残っていない。

タンザニアのタンガニーカ湖湖畔のマハレ山塊国立公園で3年間暮らした。
我が家の側には数本のマメ科の木が生い茂っていた。
乾季の真っ盛りになると、鞘が弾けて中の種子である豆が飛び散る。
家は、トタン屋根であり、天井板などない。部屋で上を見ると屋根のトタン板である。
日中はトタンが焼けて部屋の中には暑くて入っていられない。
乾季になると日中と云わず、夜中でも乾いた30センチくらいの鞘が弾けて、
周りに豆や鞘を飛び散らす。
それが、バラバラとトタン屋根に落ちると、何事が起ったのかと思うほどの音だった。
豆の大きさは10円玉くらいで、5ミリくらいの厚さの平べったいものだった。

このことをすっかり忘れていたのだ。
このフジの鞘を見た時は、「これは、樹上で動物がフジ豆を食べたのだ」と思った。
このようなことをするのは、樹上に登って、種子などを食べるムササビ、リスの仲間だろう。
でも、ちょっとおかしい。
動物たちが、濡れて柔らかくなった鞘を開けたような形跡はどこにも残っていない。
で、歩きながらアフリカの家のことを思い出したのだった。
この鞘は晩秋の乾燥した時に弾けたものなのだ。
落ちて分散した多くの豆は、ネズミやリスたちにも食べられるだろう。

今日は、突然の奥湯河原行だ。
春が丹沢より早くきている筈だ!

2012年3月17日土曜日

ヤマアカガエルのオタマジャクシ

2月8日の土山峠、まだ雪が残るところにヤマアカガエルの卵塊については、
アップした。また、持ち帰った卵が孵化したこともアップした。
昨日、庭のオタマを見たら春のお昼過ぎの日差しの中で元気に泳ぎ回っている。
全部で15,6匹はいる。
オタマの動きは何だか子供の頃の情景を思い出させる。

連れ合いと映画「戦火の馬」を見に行ってきた。
娯楽映画のインディ・ジョーンズもつくれば、このようなものもつくる。
動物好きでなくても感動できる作品だ。
帰宅したら、出版社からメールが来ていた。
原稿を送付してから丸一年過ぎた。さぁー、これからだ。

今日は、何だかまた雨模様だ。こんな日が続いて温かくなっていく。

2012年3月16日金曜日

3月12日のテン、タヌキ糞の内容物 Contents in scats of marten & racoondog

3月12日に、テン糞は5か所、タヌキ糞は6か所で見つけたが、
2,3日以内の新しいものだけを採集した(テン:5か所、タヌキ:3ヶ所)。
下図のGPS軌跡ルートで、テンは赤丸で、タヌキは緑丸で糞採集地点を示した。
クリックして大きくしないと見づらい。
テン糞①では
サルナシ種子2個、マメガキ種子29個
テン糞②では
マメガキ種子9個、ネズミ(同定できず)の毛多数
テン糞③
昆虫の翅、外骨格、ネズミ(同定できず)の毛、骨片(大腿骨、尾骨など)多数 
テン糞④
サルナシ種子多数、マメガキ種子3個 
テン糞⑤ 
サルナシ種子12個、マメガキ種子4個
タヌキ糞①では、
キブシ種子多数、昆虫の外骨格多数、シカ毛2~3センチ10本
タヌキ糞②
ケンポナシ種子2個、昆虫外骨格、シカ毛+動物質多数 
タヌキ糞③
キブシ種子多数、節足動物の外骨格多数 

この時季は、昆虫や土壌動物たちが動きだし、それを狙ってネズミなどの小哺乳類が活動し始めていることが判る。
テンはネズミ類などの小哺乳類を狙えるが、タヌキでは無理なのかも知れない。
タヌキではシカの死骸や落ちているキブシや動き出した土壌動物などの節足動物
を食べ始めていることが判る。

これから温かくなれば、さらに節足動物などの土壌動物が増え、ネズミなどの小哺乳類の他に両性爬虫類も食べられるようになるのだろう。
ただし、タヌキではキブシの果実食いはまだまだ続くのかも知れない。

2012年3月15日木曜日

環境省の野生動物に関する仕事

ぼくは今、野生動物保護専攻のクラスがあるTCA専門学校で週二日授業をしている。
野生動物保護に関わる就職口は、
アセスメントなどの野生動物の調査会社や、有害動物駆除の会社、
さらにはペットや獣医を手助けするものがある。

日本ばかりではないが、各地で増えた野生動物による農作物被害、
さらには人的被害があり、一方では、絶滅が危惧される動物たちもいる。
環境省ではH.11年に、各都道府県に生息する野生鳥獣の特定鳥獣保護管理計画をたて、
実施させている。
神奈川県の対象動物は、サルとシカだ。
この鳥獣保護管理計画が上手く機能して、野生動物たちが適正に保護管理されている都道府県は無いと言い切っても良い。
そのため、都道府県の自然植生や農作物、さらには人まで被害を被っている。

これらの計画は「絵に描いた餅」になっているからだ。
今、一番必要なのは、現場で絶えず動物たちを監視し、
状況に応じて対応できる人材がまったくいないからだ。
そのような人材は、定年退職したような人で、お茶を濁そうとしてはダメだ。
考える力をもった若くて元気な人たちを、都道府県は教員を採用するのと同じように
雇あげるべきだ。

先日、丹沢山塊を一緒に歩いた笹沼萌さんは、ツシマヤマネコが生息する
環境省の対馬野生生物保護センターに採用された。
3年間契約で、手取りは10万円そこそこだ。
さらに、専門学校を卒業して環境省のアクティブレインジャー
(自然保護官の補佐役で、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説等となる)
に採用された若者たちがいる。
が、二人は2年もしないで辞めた。
給与が日給月給で、5年契約であり、将来が見通せないのだ。
5年経つと自然保護官や正職員になれるとすべきではないのか?
環境省は現在世の中に巣食っている悪い雇用形態を率先しておこなっている。
若者は次々に現れてくるから次々に新たに採用していけば良いと考えているのだ。
若者を育てようとしていない。と云うよりも日本の自然をしっかり保護管理していこうという
気持ちが環境省のお役人はもっていないのだ。
本省がそうであるから、その指導を仰ぐべく県、市は目も当てられない。
行政を含む多くの組織が自分の既得権益を維持発展させることには
熱心だが、今の現状を打破するには何が必要なのかということを考えなさ過ぎる。
公民館、博物館、〇〇会館、これらはどれも、役人たちの天下り先だ。
これらは天下る役人がいなくなればもっともっと若者が職につけるだろう。
交差点で交通事故死があってから、信号機が設置されても亡くなった人は戻らないのだ。
今の行政の方針は、日本の生物自然が崩壊してしまった後、回復させようとしているように思える。

シカ死骸を動かしたのは誰?  Who carried the deer corpse?

3月9日にシカの死骸を見つけた。
それが3日後の12日には下のような状態になっていた。
頭部と前足、後足の踵から蹄の部分(中手or足骨)は相変わらず、そのままだ。
大腿骨を取って、骨髄の状態を調べようとと思ったが、まだしっかり
腱でついている。
しかし、肋骨や背骨はかなり綺麗に食べられている。午前中の写真。
下の写真は午後に撮ったもの 
下は9日の状態。全身はこちら向いていたが、
昨日はおそらく頭部を湖方向へ引っ張ったヤツがいたのだ。 
昨日は、イノシシの糞も2ヶ所で採集してきたので、
イノシシもこのシカ食いに参加していたのかと思っていたが、そうではなかった。
頭骨だけでも動かそうとしても、テンやタヌキの力では動かせないとおもうのだが、
また、肩甲骨は5メートルくらい離れた湖側に引っ張られてあった。
オオカミのような大きな肉食獣が食べたのなら判るが、
だれが、大きく重い死骸を動かしたのだろう。
イノシシではないとすると、クマか!

2012年3月14日水曜日

驚き、イノシシ糞の内容物!Wildboars don't eat carrion?

12日に採集してきたイノシシの糞を水洗いして驚いた。
前回(1月21日にアップ)の糞は糞全体が異様に固く、崩すのが大変だった。
植物質の塊だと判ったが、今回は力を込めて崩し、潰した。
S①で11時58分に見つけた糞
S②で12時49分に見つけた糞 
2つの糞とも表面にマメガキかケンポナシの種皮状のものが浮き出ている。
水をじゃぶじゃぶ流して洗った。
この種子を見つけた場所は、シカの死骸の場所からそう遠くない。
S②の位置からシカ死骸までは直線で700mだ。
2月8日に遭ったイノシシとこれらの糞の持ち主とは同じ個体の可能性もあるだろう。
ぼくは2つのイノシシの糞からシカ死骸を食べた痕跡で出てくると思っていたのだ。
しかし、これら2つの糞の内容物は、
オニグルミの堅果を粉々(大きいもので5ミリ四方)に噛み砕いた殻と
ドングリを噛み砕いた種皮(大きいもので7ミリx4ミリ)と、おそらくマメガキを食べて種子まで噛み砕いたと思われるものがでてきた。
サルナシやキブシの種子は見つからなかった。

この糞をしたイノシシは、シカ死骸に気が付かない筈がないと考える。
となると、イノシシはテンと同じように死肉は食べない?
エ~?そんな筈は無いと思うのだが、、、、、。
キンシコウの調査地のぼくらが泊まった農家では、人糞をブタにエサとして与えていた。
イノシシはシカの死骸に気が付かなかったのか?まさか!
イノシシは地中にあるキノコの仲間トリュフを匂で探し当てるのだ。
S①やS②のイノシシの行動域はシカ死骸があるところまでは及ばないタメなのか!
そんな筈がない、イノシシの行動域は100~400haあるようだ。

そうなると、やはりイノシシは死骸を食糧にはしないということか?

アップした後、イノシシの食性を調べた。
見境なく何でも食べるのだ。植物の葉、茎、根などのあらゆる部分、
 
節足動物や軟体動物を含む全ての動物、苔や菌類、死骸、堆肥などだ。
まるでヒトだ!
やはり二つの糞をした個体はシカの死骸に気が付かなかったのかな?