宮ヶ瀬尾根沿いにはこの双葉がいたるところに見られた。
葉が少し分厚く全体として五〇〇円硬貨より大きいものだった。
何の実生の苗だろう?
イヌブナの堅果が双葉の左下に転がっている。
何の双葉だろう。
ン?ン?まだ双葉が開いていないものがある。
その先にイヌブナの堅果の殻がついている。
イヌブナの実生の双葉だったんだ。
イヌブナの毛で覆われたような柔らかい葉がもうすでに展開していた。
が、この二葉とは似ても似つかないものだ。
イヌブナの双葉ばかりでなく、マメガキやケンポナシなどの様々な双葉は顔を持ち上げていた。
これらの双葉はおそらくことごとく一、二年の内にシカやカモシカ、ウサギ、ネズミたちに食べつくされてしまうのだろう。残念なことだ!