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2025年6月21日土曜日

テンの頭骨の性差                          Sexual differences in marten skulls

 宮ケ瀬の轢死体のテンを骨にして気づいたことがある。それは前から持っているテン(経営破綻した動物植物学院の学生が世田谷区の剥製業者から譲り受けた。山梨産)と比べて、頭骨が一回り小さいのだ。宮ケ瀬のテンは拾ってきてそのままプランターに容れて水に浸した。取り損ねた骨はない筈だ。頭蓋骨や下顎骨も一回り小さい(図1)。山梨と宮ケ瀬は非常に近いが、地域差なのかもしれない。が、宮ケ瀬のテンの死骸からは陰茎骨を見つけることができなかった。つまり、♀の可能性が高い。

Martes属の♀は♂より全ての種に置いて小型のようだ(ADW: Martes: INFORMATION)。となると図1の左右の頭骨の大小の違いは地域差ではなくて、性差であると考えられる。

図1.テンMartes melampusの頭骨:山梨♂(左)と宮ケ瀬♀(右)

上記の♂♀の性差は頭骨の形状に表れていないか調べた。宮ケ瀬のは轢死体で頭骨もバラバラで張り合わせる事さえできなかったので、歯を比較した(図2)。上顎の臼歯は1対だが、山梨のテンの咬面に尖った咬頭()が見られるが、宮ケ瀬には無い。これが性差なのか個体差かどうかは判らない。あるいは、臼歯の摩耗度の違いかもしれない。
図2.テンの上顎の底から見た臼歯
山梨♂(左)、宮ケ瀬♀(右)

大半の哺乳類は♀よりも♂の方が大きい身体をしている。哺乳類は一夫多妻型の動物種が多く、発情季に♂たちは複数の♀を求めて♂同士で争う。その為、争うための武器を強大にするか、身体を大きくして同種の♂と争う。大きな身体と武器(角や犬歯)を持った♂は他の♂を打ち負かし、多くの♀と交尾し、多くの子孫を残すことになる。♂は♀に比べるとますます大きな身体と武器をもつようになる。これが、性的二型sexual dimorphismとして現れる。

しかし、一夫一妻のイヌ科の動物では性的二型は現れない。一妻多夫のハダカデバネズミでは繁殖♀は繁殖♂の倍近く大きいようだ。真社会を作るハダカデバネズミでは♀同士で争う訳でなく、ワーカーたちが次の繁殖メス候補に対して特別な世話をすることにより、殆ど自力では動き回れないようなただ出産をする個体となっている。蜜蜂の女王蜂と同じだ。

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