
イヌと意志が通じ合う。これはイヌを飼ったことがある人なら誰もが理解できる。
さらには、ハエともコミュニケートする話しまで読み進んでいくと、これは普段ぼくが子供の頃から野山で虫や草木に行ってきたことだと思った。
ぼくは作者のようにイヌやハエを敬愛するまでにはならないが、野生動物の調査・研究・観察にとっては、研究対象物に対する研究者・観察者の気持ちはこうなければならないと思っている。
ぼくは、タンザニアでのチンパンジーの人付けに失敗した。
(理由を、HPのマハレの中で書いているが、)その理由はチンパンジーたちが生活する森の中で、ニワトリやアヒルを、あるいはブク(アフリカオニネズミ)やカンガ(ホロホロチョウ)を殺して食べたことであると思っている。
森の動物たちはぼく等によって殺されるニワトリたちの悲鳴を聞いている。
山小屋付近の動物たちにとっては仲間を殺す人間たちを知っている。
動物たちの「噂話し」がチンパンジーたちの耳にはいったのだろう。
ぼくは、1年目よりも2年目、2年目よりも3年目になる程チンパンジーに会えなくなったのだ。
最初に、一人で森に入った時は、誰かに見られていると思って振り返ったらメスのチンパンジーがぼくを樹上から見ていたのだ。
我部屋のハエトリグモ君が、今朝、居間で一人で食パンを食べているとテーブルにピョンと乗ってこちらにきたので、「ここは家族の場だから、ぼくの部屋に戻りなさい」と言うと、床にピョンと下りた。