isa隊員から宅急便で送られてきたリスについては、9月19日にアップした。
醗酵を早めるために動物蛋白分解酵素を入れた。
それでも待ち切れなく、下肢の部分の脛骨と腓骨の状態が知りたくて徐肉して、二つの骨が
完全に分離していることを9月28日にアップした。
さらに昨日、まだ肉片が分解していなかったが、庭の水道栓で洗い、肉片を取り除いた。
下は、頭蓋骨を除く骨格部分である。
Aは上肢部分、Bは下肢部分、Gは寛骨である。左右が逆である。
つまり、Aの右側は左の肩甲骨と尺骨、橈骨である。
右肩甲骨の肩峰部と肩甲頸から関節窩が肩甲骨本体から破損して離れている。
Cは第一・第二胸椎と肋骨である。Dは7個の頸椎である。尚、この頸椎は下の後頭骨の大孔部分で接したまま分離していた。
Eは胸椎と二つの腰椎と胸骨と肋骨であり、胸骨の上にあるのは鎖骨だ。
しかし、左鎖骨が途中で折れている。
Fは4つの腰椎と仙椎で、Hは尾椎である。
下は頭蓋骨だ。
右上に上下の左切歯をサイズが分かりやすいように載せた。
その下は左と右の下顎骨で間に外れた臼歯である。一本の臼歯を紛失してしまった。
左にあるのは左右の頬骨弓と右の聴胞である。
中央の頭蓋骨は間頭頂骨と後頭骨、左右の側頭骨が離れてしまい、
右側頭骨はどうも水洗いの時に紛失してしまった。
解剖時に右脇腹に穴が開いて小腸が破れていたことと、
下顎骨が動いたことから、このリスは右脇腹と後頭部を猛禽に捕まれていた時にすでに死亡していた可能性がある。それが何らかの状況でその猛禽はisa隊員が歩いて行く少し前に落としてしまったようだ。あるいは林道に落下した時に後頭部から落ちた可能性の方が強いかもしれない。
日本産のネズミやハムスタやウサギなどは脛骨と腓骨が踵の方で合体している。
しかし、リスになるとサルやタヌキのように完全に脛骨と腓骨が分離している。
同じリス科のムササビやモモンガも分離していそうだ。
だが、ヤマネ科のヤマネは?
それにしても、リスの切歯はデカイ!
白銀林道のフクロウの樹洞から採ってきたペリットからこれまでに出てきた切歯をあらためて
見返した。これまでの最大14ミリ(左右の上顎)だ。
リスのは18ミリもある。では、この14ミリの切歯をもった齧歯類はだれなのだろう?
その内、並べてお見せしたい。
2 件のコメント:
この写真、資料として保存させてください。
え?
これで良かったらどうぞ!
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