谷太郎林道・三峰の続き:
今の時季に、タヌキやアナグマの食べているものは林床に落ちているマメガキ、サルナシやケンポナシの果実であった。だが、落ちている果実はそればかりではない筈だ。今回の尾根歩きでは見つけられなかったがオオウラジロノキの小さなリンゴのような果実がたくさん落ちている所もある。また、アズキナシやウラジロノキの実を落ちている。落ちているのは見かけないがガマズミの実はしぶとく枝についている。
木に登れる動物たちは落ちているのも拾うだろうが、なっている果実を食べるだろう。
ガマズミの実がたくさんついっている。何度も霜にあったので、口にほおばると甘酸っぱい味がして、今が一番美味しい時だ。だが、今回拾った、テン、タヌキ、ハクビシン、アナグマの糞の中にはガマズミの種子が一個も入っていない。
これはアズキナシ?それともウラジロノキの実?萎んではいるが食べると傷んだリンゴの味がする。動物たちにとっては見逃せない食物だろう。
下はテン糞である。
同じ個体が匂い付けとしてしたものだと思うが、3つの異なった内容物のもので、右のものが一番古く乾燥している。左の赤茶けたものが新しい。
左:茶色の種子は「ウラジロノキ」の種子とサルナシの3個の種子
中:サルナシの果肉付き果皮、種子とマメガキの種子
右:サルナシの果皮、種子とマメガキの種子
下は上の糞から10メートルも離れていないところにあったハクビシンの糞である。
内容物は46個の「ウラジロノキ」の種子と7個のサルナシの種子だけであった。
糞の色や形状は食べた物に基づいていると云えそうだ。
下は、上のハクビシンの糞を水洗いしたものだ。
「ウラジロノキ」の種子が分かる。さらに、この果肉独特の状態がつぶつぶとなっている。
この種子は本当に「ウラジロノキ」のもの?
オオウラジロノキの果実を食べるとこのようなザラザラした果肉の舌触りがしたので、
これは、オオウラジロノキの実を食べたものだろうか?
下は、今回でてきたウラジロノキの種子と思われるもの、左の小さな種子はサルナシだ。
テンもハクビシンも木登りは得意だ。オオウラジロノキの果実は今は林床に落ちているだろう。となるととアナグマやタヌキも利用しているはずだが、この時季の彼らの糞からはこの種子は出てきてない。となると、木になっている果実のウラジロノキ?アズキナシ?をテンやハクビシンは食べたのだろうか?
実は、10月下旬に採取して標本にしているウラジロノキの種子と形状はそっくりだが、色が上の物は赤っぽいのだ。動物の腹を通過してくると赤茶けるのかな?
1 件のコメント:
ウラジロノキは間違い。
オオウラジノキの種子であった。
2013091。
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