「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2008年11月23日日曜日

秋晴れの中の丹沢サル調査

11月22日:丹沢サル観察し隊による、恒例の秋のサル調査が秋晴れの中で行われた。
四班に分かれてそれぞれのコースを歩く(詳細な報告は後程、ホームページにアップ)。
ぼくらが歩くコースは下の写真の山稜である。
尾根に取りつくのに1時間以上かかった。
日当たりを歩いていると暑く、汗がでるが、日陰は少々寒い。
さらに、稜線は風が少々強い。
が、この紅葉が爽やかな気持ちにさせてくれる。
尾根に取りつく前にイノシシやカモシカくらいの大きな動物に出会う。
すぐ近くでクマ捕獲檻に小熊が捕まっているが、小熊よりももっともっと大きかった。
すぐ、双眼鏡で見なかったのが悔やまれる。
物見峠で三班が落ち合う約束にしていたが、ぼくらの班がズルをして鍋嵐へのコースと物見峠・辺室山との登山道との出会いで、お昼にして休んでいたら他の二班の皆さんがここへやってきてくれた。
お昼を食べて、記念写真である。手前の道を下ると物見峠、左へ行くと鍋嵐、右は辺室山である。
ここから、再び三班に分かれてそれぞれコースを踏査する。
鍋嵐からの帰路、辺室山付近でヘリコプターが異常に私達への接近を繰り返してきた。木々の葉が猛吹雪のように頭上から落ちてきた。ヘリが木に引っかかって落ちるのではないかと恐ろしい思いであった。何か、事故があったのか?
サル調査の方は事故もなく、無事終了し、夜は食事会を楽しんだ。

2008年11月21日金曜日

実のなる嬉しさ

庭のユズが今年も40個くらいなっている。
2メートルくらいに切り詰めているのが良いのか、毎年、たくさん実をつけてくれる。

このユズの実を冬至の日には隣近所の4件に配っている。ユズの実をたくさん入れて風呂に入ると何故か豊かな気持ちになれる。

故郷の釧路ではユズが売りに出されると、キャベツや大根、ニンジン、ミガキニシンなどのニシン漬けの中に入れたり、ハタハタやカレイ、あるいはサケなど飯寿司を漬けるときにもユズを刻んでいれる。あるいは、お正月に食べる雑煮にユスの皮の2、3片入れる。茶碗蒸しにも上にチョンと乗せる。

ユズは料理のつまとして重宝される。

が、ぼくは昨年あたりから、この時季に重宝しているユズを取り払って、レモンを植えようかなと考えている。酒好きのぼくにとっては、レモン汁で割った焼酎やウイスキーを楽しみたいからだ。ユズの枝にレモンを接木してみようかな?成功するとユズもレモンも収穫できる。

2008年11月20日木曜日

山歩きで骨(死骸)を見つけるには

2007年5月12日:春の丹沢サル調査の荒沢上流で、見つけたメスジカの死骸。
もっと腐るのを待とうと数週間後行くと、豪雨で全て流されてしまっていた。
山を歩いて、骨(死骸)をどこにでもいつの時季でも見つけられるわけではない。
山は、尾根があり、沢があり、尾根と沢の線を結んだ斜面がある。
動物が死ぬと、、、
死体は肉食動物などに引っ張られたり、食べられたりする内に、しだいに沢側へ落ちていく。
尾根や斜面で死んでも、動物たちにいたずらされて、沢に近いちょっとした平坦地にとどまって白骨化することも多い。

頭部は球形に近いので、転がりやすく沢付近で広うことが多い。
冬季、積雪があり、雪の上で死んだ動物は雪解けと食肉獣が引っ張ることにより春になると沢付近で腐敗臭で見つけることが多い。

沢で死骸を見付け易いのは、急峻な岩場などで滑落死した個体もいるからである。
真冬の死体の多くは猟期に撃たれたがハンターや猟犬からは逃げることができたが、銃創が悪化して死亡した個体が多い。

春先に腐敗臭で見つかる個体の多くは餓死した個体のように思える。
そんな時季に拾った頭骨の持ち主が歯がほとんど磨耗している老個体であったり、上顎や下顎に大きな古傷を持つ個体であったりする。

これは、山があるところならでこでも当てはまる経験則である。
動物の死骸を探すなら、沢付近である。

2008年11月19日水曜日

骨は成長の結果を表す

これは、アフリカのマハレ山塊国立公園近辺で拾ってきたキイロヒヒ(Papio cynocephalus)の頭骨である。
東アフリカ地域では乾期になるとありとあらゆる所で火入れが行われる。このことについては、ホームページの自然・動物・植物―マハレを見て下さい。
焼け野原になったところで拾ったものなので、焼け焦げている。異様に頭骨が光るのは、焼け焦げて骨が脆くなっているので木工ボンドを塗って骨が崩れないようにしたためです。
正面から見て、このキイロヒヒの性別がわかりますか?
分かる人はサルの頭骨を見慣れている人ですね。
ヒヒ属PapioはニホンザルやカニクイザルのMacaca属と一番近い関係にあります。
ですから、頭骨も良く似ていますね。
このような頭骨の形は、このキイロヒヒの最後の方で形作られたものなんです。
始めからこの形があった訳ではなく、受精・卵割・発生・成長・胎児・アカンボウ・コドモ・ワカモノ・オトナになってようやくこのキイロヒヒだとわかる頭骨の形が作り上げられるのです。
(底面からみるとヒトと同じ歯並び3・1・2・3と揃っています。犬歯が抜けてる。)
カエルの卵の発生からオタマジャクシが生まれるまで、子供の頃毎日見ていたいたことと思います。目と心臓があるのが他は何もない状態から、見えずらいが神経や内臓ができ、神経組織や循環器系を被うような形で骨ができてくるんですね。
頭骨にある、一つ一つの孔も既にできていた血管や神経の回りを囲むように骨ができていくことになります。
このことは、チョウやセミのサナギからの脱皮で、脱皮直後はふにゃふにゃだが、しだいに外骨格がしっかり固まっていくのと同じですね。
ヒトとテナガザルの仲間を除くアジア・アフリカ産の真猿では、オスはメスよりも犬歯が凄く発達しております。ヒトオスはメスのような犬歯になっており、テナガザルはオスもメスも犬歯が発達しております。
さて、このキイロヒヒはオスですか?メスですか?

2008年11月18日火曜日

フクロモモンガ(Petaurus breviceps)

10月16日にアップしたフクロモモンガの晒骨ができた。
側面からみると、下顎の第一切歯がすーと伸びているのがわかる。
また、上顎の第一切歯も大きい。
モモンガという名前がついているが、ネズミ(齧歯)目とは全く違う、歯式をしているのがわかる。
ネズミ仲間では、第一切歯と臼歯の間には一本の歯も無い、つまり、第二・三切歯や犬歯が無い。
しかし、コヤツはなんだかたくさん歯が並んでいる。

見ていて、これはモグラ(食虫)目の歯とすごく似ていることがわかった。モグラの仲間もフクロモモンガのカンガルー(有袋)目も哺乳類の祖先から枝分かれした後もずーと祖先の形態を残しているのだ。
さて、上から見た頭骨を見ると、右の眼窩の上の前頭骨が陥没し、右の頬骨弓も欠如している。この個体はペット屋さんで飼育されている時に、何らかの大きな力で右目付近を強打されたために死亡したと思われる。

今月に入ってから続いていた不調も、かなり快復してきた。この半月は鼻水が酷くて血圧が高いという状態が続いた。鼻水を止める薬を内科でもらって飲んだがそれがまた聞き過ぎて、唇や歯茎などの口内炎となり、薬を止めて4日目、ようやく口内炎も落ち着き始めている。山にも行けず、アルコールを飲みたく無い日まであった。そもそもの不調の始まりは、走ったことにより、膝痛が生じたことだった。

週末は秋の丹沢サル調査である。参加者は14名。サルに会えると良いのだが、、、。

2008年11月16日日曜日

秋雨の日

早朝から秋雨が降ったり止んだりしている。
前の家の垣根から駐車場へはみ出している柿の枝においしそうな大きな実がついている。
ぼくがカメラを向けていると、車をとりにきた夫婦が大きな柿ですねぇーと感嘆の声をあげる。
小雨がレンズに落ちてくるので、すぐ戻ってきた。
前の家の持ち主は、この町内でも唯一の代々この地に住んでいる人である。
広かった土地は、切り売りしたのか貸しているのか駐車場やマンションとなっている。
我家の前はキャベツや大根の畑であったが、今は調剤薬局と駐車場となっている。
畑があった時は、畑を耕す時にはツグミやシロハラ、ムクドリなどがやってきてミミズやら虫などを啄ばんでいた。

田舎も都会も地面がコンクリートやアスファルトで覆われてしまった。
雨が降って地固まるなどということは無くなってしまった。
雨が降っても大地に雨は吸い込まれず、コンクリートやアスファルトの表面を流れて下水道へと流れていく。
地下水の減少は、このような雨が直接、下水、下水から河川へと流れるようになった事に一員がある。さらに、これのことは、豪雨によって地面に滲み込まない雨水は舗装道路や下水道を走って大洪水を起こす原因にもなっているのだろう。
日本のように雨の多い土地柄では、畑作地や森林が自然の水の循環システムを作り上げていたのだらから、再度、農業を復活させ、コンクリートで固められて死んでしまった地面を生き返らせるのが緊急の課題だろう。
特に、今は食の問題で我が国の農業が考えられている時だ。
政治はこの農業問題に対して、もっともっと表立った動きをして良いと思うのだが、、、。

2008年11月14日金曜日

動物園はやはり見世物小屋か?

今日は、上野動物園に学生を連れていった。
天気も良いので、幼稚園児の集団、小学生の集団、小さな子供と一緒の家族連れなど混んでいた。
これ以上に旭川の旭日山動物園の方が年間入場が多いなんてちょっと信じられないくらいだった。
ぼくは、学生たちに日本に生息する野生動物を見てもらい、動物の檻の近くによることで、その動物の性質や匂いも感じてもらいたいと思っていた。
正門から入園してすぐ案内地図をとってみたが、ニホンザルのいる場所を除いて日本の哺乳動物がどこにいるのか判らない。
案内のブースの女性二人に聞いてみた。
ニホンザルとニホンジカのことは場所をすぐに説明してくれた。ツキノワグマやヒグマのいる場所も分かった。
テン、イタチ、イイズナ、オコジョ、ノウサギ、タヌキ、アナグマ、カモシカなどいるかいないかも分からなかった。
ましてや、日本産のネズミ(齧歯)目や、モグラ(食虫)目、コウモリ(翼手)目の有無は聞く気にもならなかった。

日本に生息する哺乳動物を10種類以上展示しているのは、上野動物園に限らず日本の動物園では皆無と言って良いほどだ。
ニホンザル、シカ、カモシカ、ヒグマ、ツキノワグマ、キツネ、タヌキはもとより、リス、ムササビ、モモンガを含む小型哺乳類や移入種などの展示をして日本の野山の動物たちをゴリラやゾウ、トラのように身近なものにして欲しい。

2008年11月13日木曜日

春と間違えた?

寒くなってきたので、屋外に出していたベンジャミンゴムの鉢を部屋に取り入れた。
置いたところの床に毎朝直径5,6センチの水溜りができる。
今朝、この葉から水滴が落ちているのがわかった。
今、葉先に水滴がぶら下り、ちょっと上の方にもついている。
この上の水滴が下りてきたら床に落ちる。
この葉だけから水滴が落ちる。
部屋の中が温かいので、もう一度元気を取り戻したかのようだ。
時計を見て測ったら30分くらいで一粒、露を落とす。
この露、少しベタベタするので舐めったが甘くない。
これから、新芽でも出てきそうだ。
植物は温度や日照時間などにすぐ反応して正直だ。

2008年11月12日水曜日

人生100年にむけて!

2000年6月に丹沢で見つけたニホンザルのオスの頭骨である。
このオスは、前年まで、前脚、後脚や背がくの字に曲がって馬ノ背群について歩いていた。
木にも登り、走っている姿もみた。
恐らく、冬を越したが栄養不良で3月くらいにでも息絶えたと思われる。
推定、30歳近いかあるいは越えていると思われたオスである。
見ての通り、歯が酷い状態であり、上も下も咬合面が磨り減って歯根まで見えていたり、歯が切歯が上下とも曲がっていて小さくなっていたり、1本ずつ欠けている。
しかし、この頭骨ほど重く、分厚い骨でできたニホンザルの頭骨はもっていない。

今日、3人の知人から「喪中のための欠礼」のハガキが届いた。御両親が亡くなったようだ。皆、90歳を越えて亡くなられている。
我老母は91歳で、歩くのが精一杯で走ることなどできない。
我父も90歳で逝った。
お袋も親父も入れ歯の助けがあればこそ食事をたのしめる。
親父の火葬後の骨は僅かであった。お袋は親父以上に痩せ衰えているので、骨が脆くなっていることは明らかだ。
ヒトは、歯が全部無くても、内臓が衰えても、免疫が不全になっても、骨が崩れる一歩手前までいっても様々な助けによって生きていける。
野生のサルは、歯が欠けたり、磨耗したり、脚の関節が痛くて足腰が曲がってあるいても、骨は堅く充実しており、木に登ったり、走ることさえできる。
上の頭骨の持ち主のオスザルは恐らく前年の厳冬期にこの歯では樹皮を剥いて食べるにも歯痛が大変だったろう。食べられなくなって栄養失調で死んでしまったのだろう。野生ザルにとっては歯が命である。

人生100年だと云う。
ヒトは、野生ザルとはちがって、老人にあった食事を摂ることができる。
病気にさえならなければいつまでも食事を摂れる。
食事をとっても多くのの器官が機能しなくなる老衰がやってくる。
残り40年をできるかぎり外を歩き、若者に伝えるべきものをもつようにしたいものだ。

2008年11月11日火曜日

ネオテニー(幼体成熟)

下の頭骨は、ニホンザルMacaca fuscataの頭骨です。
左は1歳のアカンボウで、右は12、3歳のオトナオスのものです。
両方とも千葉県産のものです。アカンボウのものは野荒らしのため有害鳥獣駆除で射殺されたもので(散弾の痕が頭頂骨に二つはっきりわかりますね。さらに、三箇所穴が空いてます)、左のオスは、山中で死骸を見つけたものです(死因不明)。

私たちヒトの頭骨は、右のオトナの頭骨よりもずーと左のアカンボウの頭骨に似ていますね。
サルはオトナになるにつれて口吻部分が長くなってますね。

頭骨に限らず、ヒトの身体は毛が少なくてサルの胎児のようなものです。
このように、サルから見るとヒトはサルの幼児がそのままのかたちで成長し性成熟に達しているようなものです。
これを幼体(形)成熟(ネオテニー)というのです。
メキシコに生息している両生類のアホロートルは有名ですね。