哺乳類の下顎骨の角突起や下顎角(図1&3)を見ていてる。この角突起及び下顎角には翼状突起からの咀嚼筋の翼突筋や頸静脈突起の顎二腹筋などが付くようだが、動物たちを解剖して調べた訳ではないので、ここでは下顎骨の下顎頭より下にある角突起や下顎角を持つ動物たちについてアップする。
この部分の骨については、タヌキ型、カモシカ型、ヒミズ型の3タイプがあり、さらに下顎骨が棒状となったセンザンコウ型の計4タイプがありそうだ。
タヌキ型は下顎頭(上顎の下顎窩と接する関節部分)から下の下顎枝から突出した部分があり、そこから下辺に下がる(図1)。この型は食肉類の動物たちに見られる。
図1.タヌキの下顎骨の角突起(←)
カモシカ型は下顎頭からそのまま下辺まで下がる(図2)。この型はウマ、ウシ、イノシシの有蹄類、霊長類、ゾウやハイラックスなどの近蹄類などに見られる。
図2.カモシカの下顎骨の下顎角
ヒミズ型は下顎頭から下辺付近で突出する(図3)。この型は真無盲腸類、有袋類、一部の齧歯類に見られる。
図3.ヒミズの下顎骨の角突起
棒型は下顎骨の後端部は下顎頭があるくらい(図4)。センザンコウの鱗甲類、アリクイなどのアリクイ類に見られる。が、センザンコウに似たアルマジロはどちらかと云うとタヌキタイプだ!
図4.パラワンセンザンコウの棒型の下顎骨
下顎骨の形状は食べている物とほぼ相関していると思っていた。が、アルマジロはシロアリなどを食べているにも関わらず、センザンコウタイプの棒状ではない。系統的にはアリクイもアルマジロも同じ顆節上目なのだ。ここで、ぼくの下顎骨の興味も頭を叩かれた思いだ!
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